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レビュー

  • ELITE SCREENS「フェネル6」 もはやテレビ並みの鮮やかさ! 抗外光スクリーン「フェネル6」 【PR】明るい環境でも鮮明な映像が楽しめる

    VGP 取材・執筆 / 折原一也
    2025年2月5日更新

    • VGP審査員
      折原一也

抗外光スクリーンに定評があるブランド「エリートスクリーン」

2004年にアメリカで設立されたスクリーン専業メーカー・エリートスクリーンは、ホワイトマット、グレイマット、音響透過型などの生地をラインアップしていますが、なかでも、明るいリビングでも鮮明な映像を楽しめる“抗外光スクリーン”に定評があるブランドです。
抗外光スクリーンとは、天井の照明や外の光を庇のような構造で遮りながら、床やラックに置いた短焦点プロジェクターや長焦点プロジェクターからの光を視聴方向に反射するというものです。
同社の抗外光スクリーンには、超短焦点プロジェクター用の生地として「スターブライトCLR3」「フェネル」の2タイプ、長焦点プロジェクター用の生地として「シネグレイ5D」「ダークスター7」「クリスタルスター」の3タイプがありますが、超短焦点プロジェクター用の生地「フェネル」シリーズに2年ぶりに最新モデル「フェネル6」が登場しました。機構は現時点で張り込み「イオン」のみで、サイズは100インチと120インチを用意しています。

  • エリートスクリーンは、明るい環境でもコントラストの高い映像が楽しめる抗外光スクリーンに定評のあるスクリーンブランドです。
  • 超短焦点プロジェクター用スクリーン
    ELITE SCREENS
    「フェネル6」
    100インチ→¥230,000(税込)
    <張り込み式「イオン」、100インチの場合>SPEC ●アスペクト比:16:9 ●ゲイン:1.6 ●視野角:約95度 ●画面サイズ:2214W×1245Hmm ●外形寸法:2244W×1275H×25Dmm ●質量:18kg ※対応機種は張り込み「イオン」、サイズは100インチと120インチ。
    「VGP2025」の映像音響部会において特別大賞を受賞。さらに、「超短焦点プロジェクター用スクリーン」部門において金賞を受賞しました。
  • 「フェネル6」は超短焦点プロジェクター専用の幕面。スクリーン表面に施されたレンチキュラー加工により、照明など天井方向の光を遮り、斜め上に向けて打ち上げるように差す超短焦点プロジェクターの映像光を視聴者側へ効率よく反射してくれます。

超短焦点PJ向け幕面「フェネル3」が2年ぶりに進化

従来機種「フェネル3」といえば、表面に光吸収面と映像反射面を組み合わせた三角断面形状の溝を半円形状に施しているのが特徴です。上だけでなく横から入射する光も低減するため、窓から光が入ってくる明るい部屋でも鮮明な映像が得られることが、オーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP2022 SUMMER」でも高く評価され、企画賞を受賞したスクリーンです。
そんなフェネル3の後継機だけに、どのようにブラッシュアップが施されているのか、大いに気になるところ。進化点は主に4点。まず、フェネル6の幕面はフェネル3と同様、8層の光学構造で構成されていますが、光を分散し、視野角を改善するレンチキュラーレンズ層が進化し、映像がよりなめらかになったといいます。
次に、スペックル抑制層の進化です。スクリーンの微小な凹凸によって「レーザースペックル」と呼ばれる細かい斑点模様が生じることがありますが、スペックル抑制層の進化によって、細かい斑点模様が生じるのを低減させたといいます。
3点目にユニフォーミティ(色の均一性)が向上。これにより、観る角度を変えても発色が変化しにくくなったとのこと。4点目に、ゲインが1.3から1.6に、視野角も90度から95度に向上しました。

  • フェネル6は「フェネル構造」を採用しています。表面に同心円状の溝を半円形に施すことで、それぞれの溝が屈折面として働くことにより、上からの光だけでなく、左右両面から入る光を低減します。外光の入る環境でも明るい映像を楽しむことができます。
  • フェネル6は8層から成る光学構造を採用。フェネル3からフェネル6への進化に際し、8つのレイヤーのうち、蓮チキュラーレンズ層を改善することで、色の濃淡や明暗などもよりなめらかで自然な表現になったといいます。

暗部の締まりがよく、暗い洞窟も鮮明に再現

さて、実際にエリートスクリーンのショールームで、フェネル6とLG Electronicsの超短焦点プロジェクター「HU715QW」と組み合わせ、『デューン 砂の惑星 PART2』を鑑賞してみると、スクリーンが映し出す映像美に引き込まれる感覚を味わえました。まず目を奪われたのは砂漠の広がりとそのディテール。照明を点けたり窓を開けたりしてみても、抗外光性能の高さを発揮し、プロジェクターからの光を正面に効率よく反射。光と影のコントラストから、太陽がジリジリと照りつける砂漠の雰囲気が伝わってきます。砂嵐の細かな動きやキャラクターの力強い表情も際立っています。想像以上に暗部の締まりがよく、ほの暗い洞窟の場面も鮮明に再現されていました。1.6というハイゲインが生む明るさと、進化したレンチキュラーレンズ層によるなめらかな描写は、超短焦点プロジェクターの画質レベルをさらに引き上げてくれました。
今回、特に実感したのはフェネル6の使い勝手のよさ。外光や照明光を低減させてくれるので、リビングという身近な空間を映画館並みの特別な空間に変える可能性をフェネル6は持っています。

  • エリートスクリーンジャパンのショールームでの取材の様子。窓を開けたり、照明を点けたりし、明るい環境でも視聴を試みました。
  • 写真は、照明が点いた状態で、同社のホワイトマット生地(左)とフェネル6(右)に映像を投写し、比較したところ。フェネル6になり、ゲインは1.3から1.6に向上。画面全体のユニフォーミティ(色の均一性)もさらに高まっているといいます。

視野角が広い超短焦点向け幕面「スターブライトCLR」も用意!

なお、フェネル6はゲイン1.6で明るいものの、視野角は95度とやや狭いため、スクリーンの正面近辺で観ることを推奨します。同じく超短焦点プロジェクター向けの幕面、スターブライトCLRなら170度の広い視野角を持っているので、大人数で観る場合や横長の部屋で観る場合にも適しています。ただし、スターブライトCLRのゲインは0.8で、明るさはフェネル6に劣ります。目的や観る人数に応じて最適なスクリーンを選んでみてはいかがでしょうか。

  • 超短焦点プロジェクター用スクリーン
    ELITE SCREENS
    「スターブライトCLR」
    電動スクリーン「セイカータブテンション2」100インチ→¥261,000(税込)
    横長の部屋や大人数で観るなら、視野角約170度の幕面「スターブライトCLR」がオススメ。こちらも超短焦点プロジェクター向けの幕面です。部屋のどこから観ても色の再現性が崩れにくいのが魅力です。ゲインは0.8。対応機構は電動タイプ「セイカータブテンション2」や張り込みタイプ「イオン」など。
  • 天井の照明からの光を光吸収層で遮りながら、下方向からのプロジェクターの光を映像反射層で視聴方向に反射する仕組みを採用しています。