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ガイド

  • パソコンのコンテンツをサウンドバーで楽しもう! 1万円台から始める卓上サラウンドガイド

    取材・執筆 / 佐藤太郎
    2024年4月19日更新

パソコンでアニメやゲームを楽しむ際、スピーカーを接続すればより作品に没入できます。2chのデスクトップスピーカーやヘッドホンが一般的ですが、本稿ではサウンドバーという選択肢を提案します。サウンドバーはパソコンとの接続方法も簡単で臨場感あるサウンドが楽しめます。今回はその方法とデスクトップに合うサウンドバー3選を合わせてご紹介します。是非お試しください。

  • 24.1型カラーマネージメント液晶モニターEIZO ColorEdge「CG2420」にYAMAHAのサウンドバー「SR-C20A」を設置した様子。意外に佇まいがしっくりきます。

接続方法:光デジタルケーブルで接続するだけ

パソコン本体に備わっている光デジタル端子を探します。デスクトップパソコンなら角形コネクタ、ノートパソコンなら丸形コネクタがあります。見つからない場合はUSB変換タイプの光デジタル端子を使いましょう。

  • Cubilux
    「USB A-SPDIF(TOSLINK)光オーディオ変換アダプタ」
    ¥2,490円(税込)

光デジタルケーブルでパソコンとサウンドバーを接続します。多くの場合、サウンドバーを購入すると光デジタルケーブルが付属してきますので特段用意する必要はありません。

サウンドバーをディスプレイの下部分に設置します。この際に注意するポイントは、サウンドバーには上面にスピーカーユニットがあるモデルも存在するため、ディスプレイと被らないようにすることです。また、サウンドバー底面には滑り止めのゴムがついていますが、サウンドバーがスタンドの座面に干渉する場合は台座などを使って高さ調整を行います。

  • Sonos「Sonos Ray」に付属している光デジタルケーブルです。こだわりたい場合はオーディオグレードの光デジタルケーブルもおススメです。
  • 光デジタルケーブルはあらかじめサウンドバー本体に接続しておきましょう。

再生の準備をします。本体の電源を入れたら、本体に備わってるボタンやリモコンから「OPTICAL」を選択します。テレビのようにARC/eARCによる連動機能はありませんが、デスクにサウンドバーを置くことにより、本体にあるボタンが手の届く位置にあるため、操作不便はありません。

  • 段差調整は家にあるものでも可能ですが、できればオーディオグレードのインシュレーターにすると音抜けが良くなるのでおススメです。筆者はオーディオテクニカのハイブリッドインシュレーター「AT6098」を使って高さ調整しました。

音質チェック:3つのサウンドバーでアニメとゲームを試してみた

それでは音を聞いてみましょう。筆者おススメのサウンドバー3選をもとにアニメやゲームを視聴しました。 今回はデスクトップの設置ということもあり、横幅60センチ前後のサイズのモデルから選出しました。1万円台からYAMAHA「SR-C20A」、3万円台からSonos「Sonos Ray」、6万円台からDENON「Denon Home Sound Bar 550」をピックアップしました。なお、アニメは「Netflix」から視聴、パソコンゲームは「Steam」からダウンロードを行いプレイしてみました。

・YAMAHA「SR-C20A」

  • YAMAHA
    SR-C20A
    ¥OPEN(実勢価格¥15,630/税込)
    寸法:W600mm×H64mm×D94mm、質量:1.8kg

1万円台からはヤマハの「SR-C20A」です。ヤマハ独自のバーチャルサラウンド技術(Surround Sound)や4つのサウンドモード(STEREO、STANDARD、MOVIE、GAME)により臨場感あるサウンドが楽しめます。アニメは「君の名は」1:16:40~、瀧と三葉がお互いに掛け合いながら現状確認するシーンを見ました。セリフはクリアボイス機能により前面に押し出され、挿入歌はサウンドモード「MOVIE」にしたことで、音の広がりがグンと良くなりました。

ゲームは「APEX-LEGENDS」をインストールしてプレイしてみました。鋭い銃声、迫力ある爆風、自分が歩く足音など、小さい音から大きい音まで、どれも満足度が高いです。また、バーチャルサラウンド技術により空間表現がお見事で、静けさの中で銃を撃った瞬間の反動音とつきぬける銃声音により、十分な臨場感が楽しめました。

・Sonos「Sonos Ray」

  • Sonos
    Sonos Ray
    公式サイト価格¥39,800円(税込)
    寸法:W557mm×H70mm×D93mm、質量:1.9kg

3万円台からはSonos「Sonos Ray」です。サウンドエンジニアがチューニングしており、お部屋の音響特性に合わせてサウンドを自動調整してくれるため、制作者の意図を忠実に再現したサウンドが楽しめます。「君の名は。」1:16:40~のシーンは、太く解像度の高いサウンドでセリフを歯切れよく再現し、挿入歌も再現性が高いです。空間表現というよりはサウンドをダイレクトに届けてくれるサウンドバーです。

「APEX-LEGENDS」では、「君の名は。」を見たときに感じた通り、音が太く解像度の高いサウンドバーなので、重みとキレのある銃声と爆風、ダイレクトに地面を踏み込む足音が非常にリアルです。被弾した時の衝撃音がフラットでパワフルなのは面白いポイントです。

・DENON「Denon Home Sound Bar 550」

  • DENON
    Denon Home Sound Bar 550
    ¥OPEN(実勢価格¥62,680円/税込)
    寸法:W650mm×H75mm×D120mm、質量:3.5kg

6万円台からはDENON「Denon Home Sound Bar 550」です。デノンサウンドマスターによるチューニングを行い、包み込まれるような3DサウンドとHi-FiコンポーネントやAVアンプに匹敵する原音再生を実現したサウンドが楽しめます。「君の名は。」1:16:40~は、上品なサウンドの中にセリフと挿入歌をきちんと切り分け、声の繊細な表情、質感を丁寧に再現してくれます。音の包囲感もあり、レベルの高いサウンドバーであることを認識させてくれました。

「APEX-LEGENDS」は、ゲームプレイ中の静かなシーンや激しいシーンにおける空気感の再現性がとても良好です。重くて、鋭く、低域から高域にかけて突き抜ける銃声と爆風、遠くからの足音や自分の足音の大小、どれをとっても表現豊かで素晴らしく、サウンドバーでありがちな聴き疲れもしませんでした。ゲームでも実力を発揮するサウンドバーだとわかりました。

まとめ:使い勝手バッチリ! エンタメ性も◎

パソコンにサウンドバーを接続する方法と、おススメサウンドバー3選をご紹介しました。本来はテレビ用途のためパソコンなどに使うことはあまりないのですが、実際に試してみると、上手にパソコンとサウンドバーが融合しエンタメ性の高いサウンドが楽しめました。HDMIで接続できないデメリットはありますが、光デジタルケーブル1本で接続できるので意外にも使い勝手はバッチリです。是非参考にしていただきパソコンのオーディオライフをお楽しみください。