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  • ソニー「HT-A9M2」でテレビの音を強化してリビングを臨場感あるホームシアター空間に ソニーストア 銀座で85インチ液晶テレビとの組み合わせを体感

    取材・執筆 / 遠藤義人
    2024年8月21日更新

    • ホームシアター・コンシェルジュ
      遠藤義人

立体音場による臨場感あふれるサウンドに包まれることで、フラットテレビで観る作品が立体的になる、ホームシアターの世界。スクリーンの大画面とAVアンプを使った本格的な世界もいいですが、生活空間、とくに家族やパートナーとの共有空間では、オーディオ機器としての機能性のほかにインテリアとの調和が求められます。

このたび登場した「BRAVIA Theatre Quad(HT-A9M2)」は、「テレビを買って獲得したポイントでサウンドバーを買う」のではなく「このホームシアターシステムをリビングに置きたいからソニーのテレビを買う」という動機になりそうな製品。さっそく、誰でも行けば体験できるソニーストア 銀座に足を運び、そのサウンドと使い勝手を体験してきました。

  • ソニーストア 銀座で85インチ液晶テレビとの組み合わせを体感

テレビシアターの第一歩としてお薦めしたい

  • ホームシアターシステム・マルチスピーカータイプ
    SONY「BRAVIA Theatre Quad(HT-A9M2)
    ¥OPEN(直販サイト価格¥330,000/税込)

よく「観るコンテンツはYouTubeやNetflixなどの配信がメイン。テレビを買ったけれど、音を強化するならサウンドバーですかね」と質問を受けることがあります。それに対して、私はキッパリ「いえいえ、とりあえずスピーカーを2本置いて、ステレオで再生しませんか」と答えます。人間は2つの耳で音を聴きわけているし、放送・配信のほとんどが2chステレオだからです。

そうは言うけど「HT-A9M2」は、2chステレオをすっ飛ばし、のっけから4ch再生じゃないか。そう思うかもしれません。でも「HT-A9M2」の4本のスピーカーはすべて同一の設計。四方に置かれたそれぞれが対になり、実際にはスピーカーが置かれていないところから音が出ているように錯覚させて音像を作るという、2chステレオの原則にも通ずるソニー独自の仕組み「360 Spatial Sound Mapping」を採用しています。

筆者は「HT-A9M2」を、2chステレオの原則を基調としながら配信で最新の映画を視聴する愉しさまでも一足飛びに味わえるスピーカーシステムとして、テレビを使ったリビングシアターの第一歩にふさわしいシステムだと考えたのです。

第一世代からデザインを刷新&音質も強化した

「HT-A9M2」は、型番にあるとおり「HT-A9」の第二世代機。リビングインテリアにマッチするライトグレーのファブリックは、回収ペットボトルを原料とする再生原料を使用した生地。こうした生地を採用するのは、近年ヨーロッパを中心としたインテリアの世界でもトレンドになっています。

円筒型の前モデルも人気が高かっただけに、MK2化にあたりまったく異なる箱型に変更された理由を訊くと、意外に要望が高かった「壁掛け」需要に対応するためだったのだそう。付属の台置きスタンドも、そのまま壁掛けブラケットに流用できる仕組みにしています。

本体は薄型となりましたが、それでも迫力ある低音を得られるよう大振幅が得られるウーファーを新開発。さらに、2ウェイから3ウェイ構成となりました。アンプはイネーブルド再生用と合わせて4ch分搭載するなど、音質面でも強化されています。

  • ホームシアターシステム・マルチスピーカータイプ
    SONY「HT-A9
    ¥OPEN(直販サイト価格¥286,000/税込)
  • 「HT-A9M2」本体の外形寸法は289W×275H×55Dmm

対応してくれたソニーストア 銀座のスタイリスト小林さんは、シンプルでわかりやすい説明を挟みながら、ブラビアなどの購入特典であるコンテンツ配信サービス「SONY PICTURES CORE」にリストアップされた作品の中から、ドルビーアトモス音声のさまざまなコンテンツを再生してくれました。

映画『エベレスト』で冬山の氷がカラカラと降り落ちてくるシーン、『グランツーリスモ』でGT-Rがサーキットの細かい砂塵を蹴散らすコーナリングのシーンなど、内蔵するイネーブルドスピーカーの効果も相まって、臨場感たっぷりに描きわけました。一般的なバーチャルスピーカーで時折見られる不自然な位相乱れが「HT-A9M2」では一切なく、AVアンプを使った再生に匹敵する立体音場。脈々と受け継がれてきたソニーオーディオ魂を感じます。

  • ソニーストア 銀座のスタイリスト小林さん
  • 「HT-A9M2」では、スマートフォンアプリ「BRAVIA Connect」を使った音場最適化が便利。iPhoneにも対応し、初めての人でもアプリのガイドに沿ってスマホ内蔵マイクで測定しながら最適化できます。画像は左上から操作順

いよいよ試聴。ブラビアとの連携機能にも注目

今回視聴したのは、ソニーストア 銀座の5階奥にあるシアタールーム。テレビは、8月10日に発売されたばかりのmini LEDバックライトを搭載した4K液晶テレビ「BRAVIA 9(XR90)シリーズ」から、85インチモデル「K-85XR90」、サブウーファーに「SA-SW3」が接続されていました。小林さんはここで、ふたつの出し物を用意してくれました。ひとつは「アコースティックセンターシンク」。もうひとつは「ボイスズーム3」です。

  • 「HT-A9M2」はスタンド設置。それぞれはWi-Fiによる無線接続ですが、まったく遅延を感じさせない繋がりのいい立体音場でした(「360 Spatial Sound Mapping」)。
  • サブウーファー「SA-SW3」

「アコースティックセンターシンク」では音の繋がりが断然向上! これは、対応テレビ本体に内蔵されたスピーカーをセンターチャンネルとしてサラウンドを構成するソニー独自の技術です。今回組み合わせたBRAVIA 9シリーズは、テレビのフレーム本体を震わせるフレームトゥイーターに加え、テレビ上方向から音を放つビームトゥイーターを新たに搭載しています。これが「HT-A9M2」の天面に配置されたイネーブルドスピーカーと相性がよく、従来よりも圧倒的に自然な繋がりを実現していました。

  • アプリでのサウンド設定画面で、アコースティックセンターシンクをオンにします
  • 音場イメージ

「ボイスズーム3」は、対応テレビの音声をAIが分析し、人の声だけを明瞭にする機能。まるでガンマイクで狙った相手に寄って聞き取りしているかのよう。興味深いのはマイナス設定があること。たとえば実況が「うるさい!」と思ったら驚くほど効き、会場の熱気がより伝わってきます。これはいいなあ(笑)。スポーツ観戦などの裏技として使えそうです。

  • 「ボイスズーム3」の音声レベルはプラスマイナス6段階で調整可能

ソニーストア 銀座に行って誰もが体験できる!

今回視聴したのは5階奥のシアタールームですが、広く開放された5階フロアにも「HT-A9M2」と組み合わせたセットが用意されており、常時体感可能。また、シアタールームも空いていれば視聴できるとのこと。

この夏、ライフスタイルも含めて相談できる店舗スタッフ「スタイリスト」の説明を受けながら、ぜひ家族やパートナーと実際に体験してみてください。LINEアプリを使った予約がオススメです。

SHOP INFORMATION

ソニーストア 銀座
東京都中央区銀座五丁目8番1号GINZA PLACE 4F-6Fフロア
営業時間:11:00 – 19:00
東京メトロ『銀座駅』A3、A5出口すぐ