北欧家具というと、どこか木の温もりだとか職人芸が前面に出がち。でも、こんなにPOPになるんだ! と目を丸くしてしまう家具ブランドの新製品が日本初披露されました。デンマークのMontana Furniture(モンタナ ファニチャー)です。
CONTENTS
・目指したのはフレキシブルなものづくり
・「Montana Free」小型の機器やソフトのディスプレイに
・「Pantonoba」部屋の広さや形に適応するシステムチェア
・「Panton Wire」多彩な用途に使える収納システム
目指したのはフレキシブルなものづくり
モンタナ ファニチャーは、Peter J. Lassen(ピーター J. ラッセン)が1982年に立ち上げたインテリアブランド。義父の会社Fritz Hansen(フリッツ・ハンセン)のCEOを経て、自分の好きなもの作りを希求し独立。自身が開発した60×60のシェルフユニットをベースに「Montana System」を発表しました。現在は息子のJoakim Lasse(ヨアキム・ラッセン)がブランドを担っています。
特長は、組み合わせ次第でいかようにも装いを変える、モジュール式であることでしょう。
それに輪を掛けたのが、2019年に招聘したカラースペシャリスト/デザイナーMargrethe Odgaard(マルグレーテ・オドガード)と共同開発した、41色のMDFと2色の突き板で構成されるカラーパレットです。カラーパレットをどう組み合わせるかにより、自分らしさをインテリアで表現できるのです。
「Montana Free」小型の機器やソフトのディスプレイに
Jakob Wagner(ヤコブ・ワグナー)がデザインした「Montana Free(モンタナ・フリー)」は、棚板にスチールパイプと取り付けるだけのシンプルな構造ながら、同じデンマーク発の世界的ファブリックメーカーkvadrat(クヴァドラ)などのテキスタイルパネルや引き出しなどを組み合わせることで、多彩な表情を見せてくれます。
棚板は38cmで、小型のオーディオデバイスやパッケージディスクなどを置くのにも適しています。適度な抜け感があるパーティションとしても活用できるでしょう。
今回の展示では、今年6月に本国で発表したばかりの新色(フェネル/パセリ/ルビー/アカシア)や、これもデンマークの老舗ファッションブランドMads Nørgaard(マッズ・ノガード)とコラボレーションしたストライプ柄のテキスタイルパネルがキュートでした。
「Pantonoba」部屋の広さや形に適応するシステムチェア
「Pantonoba(パントノヴァ)」は、Verner Panton(ヴァーナー・パントン)が1971年にデザインしたモジュール式シーティングシステム。Linear(リネア)/Concave(コンケーブ)/Convex(コンヴェックス)の3種を連結し、円形や波型、S字型などに設えることができます。素材はスチール製のクロームメッキ仕上げ、またはパウダーコーティングを施したブラックレッド。
連結固定して安定性を向上させるパーツや、座り心地のいいkvadratのテキスタイルをオプションで追加することもできますし、アウトドア用もラインアップしています。
「Panton Wire」多彩な用途に使える収納システム
「Panton Wire(パントン・ワイヤー)」もVerner Pantonが手がけたモジュラー式収納システム。1971年にデザインされていたものでSingleとExtendedの2種類を組み合わせます。床置きの収納のほか、壁掛け、さらにはスタッキングしてジャングルジムのように組み上げることも可能です。
今回東京・目黒のLICHT Galleryに展示された新色ローズヒップとブラックレッドは、世界初公開。甘すぎないピンクと、濃厚な赤ワインのようなレッドは、まさにPOPにもフォーマルにもなる典型といえるでしょう。
- 「Panton Wire」Singleの外形寸法は348W×348H×188/348Dmm、Extendedは700W×348H×188/348Dmm。なお、奥行(D)は188mmおよび348mmから選択できます
- Peter J. Lassen(ピーター J. ラッセン)による「Montana System Seating(モンタナ システム シーティング)」。収納としてはもちろん、シートクッションを追加してベンチにしたり、プラントBOXに植物を入れてもいいでしょう
Montana Furniture
ブランド公式サイト:www.montanafurniture.com
公式インスタグラム:@montanafurniture
写真/永禮 賢(Satoshi Nagare)