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レビュー

  • MODERN DECO/TCL/ORION/HISENSE/FUNAI 格安4Kテレビのクオリティはどれほどか?!
    7万円以下モデルを集めて一斉レビュー
    オーディオビジュアルのプロの視点から全方位チェック

    VGP 取材・執筆 / 鴻池賢三
    2021年4月14日更新

    • VGP審査副委員長
      鴻池賢三

4Kテレビの人気に拍車を掛ける格安モデル

今、4Kテレビが当たり前の時代、ひと昔前と比べて大画面化と低価格が進み、お買い得感のある製品が増えてきました。人気に拍車を掛けているのが、格安4Kテレビが充実してきたことです。特に売れ筋の画面サイズ43~55型では、10万円よりもさらに価格を抑えた7万円以下のモデルが豊富になってきており、編集部調べでは、主だったブランドの数は2ケタを超えるほどでした。なかには55型で5万円を切るモデルもありました。

格安の4Kテレビは大変に魅力的ですが、そのクオリティがどれほどのものなのかは気になるところです。そこで今回は、約7万円以下で購入できる4Kテレビから5機種を選んで、測定を交えながら、実際にレビューしてみました。画質や音質はもちろん機能性もチェック。格安テレビの真価に迫ります。

  • 格安4Kテレビを横並びでチェック。4K Ultra HDブルーレイ(以下、UHD BD)、放送番組などを再生した際の画質と音質をはじめ、対応するHDRフォーマットやスマート機能の対応なども検証しました。

MODERN DECO「SUNRIZE 4Kフレームレステレビ55」

  • MODERN DECO
    「SUNRIZE 4Kフレームレステレビ55」
    ¥OPEN(直販サイト価格¥46,800)

スタイリッシュな55型が5万円で手に入る

地上、BS/110度CSのデジタルチューナーを2基ずつ搭載。4Kチューナーは非搭載。ADSタイプの55型4Kパネルを搭載しており、HDMI端子から4K映像を入力することで4K/HDRの映像を表示することができます。ベゼルの幅が細いスタイリッシュさを重視したデザイン、そして55型の大画面で5万円を切る価格が特長です。ザッピング時に気になりがちなチャンネルの切り替わりスピードは、地上デジタルが約2.0秒、BSデジタルが約2.2秒とまずまず高速。大手専業メーカー製品と比べても遜色なく快適に操作できました。Fire TV Stick 4Kなど、メディアストリーミング端末と組み合わせて使うのがお薦めです。

  • 映像設定のメニュー画面から映像調整が行えます。「自動」をはじめ、「鮮やか」「標準」「居間」、映画コンテンツに適した「映画」「映画プロ」、ユーザー自身でカスタマイズできる「おこのみ」の映像モードを備えています。
  • 音声モードは、「音声調整」の項目で変更でき、「標準」「音楽」「会話」「おこのみ」のモードを用意。他にも低音や高音の調整や、バーチャルサラウンドや音量自動調整のオン/オフなど、選択することができます。
  • 「SUNRIZE 4Kフレームレステレビ55」の番組表の画面
  • 「SUNRIZE 4Kフレームレステレビ55」の機能表

「映画」モードは観え方がナチュラル

お薦めの映像モードは「映画」。色温度が6700Kと標準に近く、映像の観え方もナチュラルです。「自動」モードも同様の印象でした。フレーム補完機能は搭載しておりません。映画は24コマ/秒の素材も風合いを損なわず表示でき、音質は実用充分の品質。日中の明るい部屋では映像が暗く感じるシーンがありましたが、映像調整で明るさを変更することができます。

  • 「SUNRIZE 4Kフレームレステレビ55」の傾向表

TCL「43P815B」

  • TCL
    「43P815B」
    ¥OPEN(実勢価格¥60,000前後)

世界屈指のブランドのAndroid TV搭載モデル

4Kチューナーを内蔵、Android TVも搭載しているため、4Kの放送番組と動画配信サービスをテレビ一台で楽しむことができる高機能モデルです。従来モデルからリモコンのデザインも変更されています。画面の輝度ムラも前モデルから改善されており、、世界で高いシェアを誇る大手ブランドならではの底力を感じます。気になったのは4Kチューナーと、BS/CS衛星チューナー用のそれぞれに配線が必要なこと。チャンネル切替速度も、地上/BSデジタルが約2.1秒と高速なのに対し、4Kは約4秒と長くかかります。メインはAndroid TVでの4Kコンテンツ視聴で、4K放送は+αの機能と捉えるのがいいと思います。

  • 「映像設定」にある「画質設定」から、「ダイナミック」「標準」「スマートHDR」「スポーツ」「動画」「ゲーム」の映像モードが選択でき、ドルビービジョンの信号入力時は「明るい動画(ドルビービジョンブライト)」「薄暗い動画(ドルビービジョンダーク)」のモードを選ぶことができます。
  • 本モデルは、7つの音声モードを選べるだけでなく、「設置設定」によって「据置き」「壁掛け」のテレビの設置状態を選択することで音の最適化を図ってくれます。また、ドルビーアトモスにも対応しています。
  • 「43P815B」の番組表の画面
  • 「43P815B」の機能表

放送も映画も落ち着いた良好な画質傾向

お薦めの映像モードは「動画」。いわゆるシネマや映画のモードです。色温度が7000K程度で、放送も映画も落ち着いた雰囲気で見ることができます。BS放送の画質は良好で、YouTubeの4K/HDRコンテンツ、UHD BDによる映画再生も映えます。音は軽めながら透明感が心地よく実用充分です。非常に明るい部屋では映像が暗く見えがちなので、映像調整でバックライトの輝度調整で最適にしてみるといいでしょう。

  • 「43P815B」の傾向表

ORION「OL50XD100」

  • ORION
    「OL50XD100」
    ¥OPEN(実勢価格¥64,800前後)

多数の高画質機能を積極的に取り入れた4Kテレビ

BS4K/110度CS、地上、BS/110度CSのデジタルチューナーを各2基搭載。新しい映像エンジン「4K美・彩・細エンジン」も搭載し、2K映像を4Kにアップコンバートする機能も採用するなど、こだわりをみせています。4Kのチャンネル切替は約3.5秒掛かりますが、地上、BS/CSデジタルは同約1.7秒と快速。「コントラストリマスター」「ビビッドクロマアジャスター」「4Kハイディテールコンバーター」など高画質機能をふんだんに取り入れており、画質を積極的に調整したい方にもお薦めできます。

  • 出力している映像がSDRとHDRの両方で映像モードを用意。HDRの映像信号が入力されている場合、「HDRダイナミック」「HDRスタンダード」「HDRエナジーセーブ」「HDRPC」「HDRシネマ」の映像モードが選べます。
  • 音声は、「標準」「音楽」「映画」の3つのモードを搭載。バーチャルサラウンドのオン/オフ、高音・低音の調整項目も備えています。
  • 「OL50XD100」の番組表の画面
  • 「OL50XD100」の機能表

色調と発色がよく映画の風合いを描く

今回視聴した中で、明るさの部分でとても頑張っているモデルです。視野角特性が限定的なため、「正面から観る」と高コントラストが特長の映える映像を楽しむことができます。お薦め映像モードは「シネマ」。色温度が基準の6500Kに極めて近く、色調が落ち着いて発色も濃厚で、映画の風合いをしっかりと楽しむことができます。また、映像に奥行を感じられるのも本機の特長で、映像エンジンの威力を体感できました。

  • 「OL50XD100」の傾向表

HISENSE「50A6G」

  • HISENSE
    「50A6G」
    ¥OPEN(実勢価格¥70,000前後)

日本ユーザーが求めるクオリティに応える

ハイセンスは、世界で高いシェアを誇る中国の大手ブランドです。東芝のテレビ事業を引き継ぎ、大手メーカーと同様に日本のユーザーが求めるクオリティを実現しているモデルを多数ラインアップしています。本体は独自のベゼル構造でスタンド含め質感が高く、リモコンも先進的で洗練度の高い雰囲気。販売が好調なのも頷けます。4Kチューナー内蔵に加え、プラットフォーム「VIDAA」によって動画配信サービスも楽しめます。チャンネル切替は地デジが1.7秒と高速で、4KとBS/CSデジタルは2.9秒と優秀。映像エンジンも充実し、格安ブランドと呼ぶのがはばかられるほど全方位でバランスがよいです。

  • 全8つの映像モードが選べ、「自動」「ダイナミック」「スタンダード」「スポーツ」「アニメ」「映画」「ゲーム」「PC」のモードを用意しています。「自動」では視聴コンテンツのジャンル、視聴環境の明るさの変化に対応して最適な映像を出力します。
  • 「ダイナミック」「スタンダード」「クリア音声」「映画」といった音声モードが選べるだけでなく、「サウンドリマスター」のオン/オフ、「低音強調」や「サラウンド」の調整機能も搭載しています。
  • 「50A6G」の番組表の画面
  • 「50A6G」の機能表

ダイナミックでHDRの特長も引き立つ

視野角特性にやや制約を感じるものの、正面からのコントラストはダイナミックで、HDR映像の特長も引き立ちます。お薦め映像モードは「映画」。「手動1」を選択すると色温度が6600Kに落ち着き、映画映像が理想的な色調で映し出されます。テレビの明るさもよく、同価格帯のなかでも健闘しています。サウンドは設定が豊富で、サラウンドは広がり感が良好でした。

  • 「50A6G」の傾向表

FUNAI「FL-43U3330」

  • FUNAI
    「FL-43U3330」
    ¥OPEN(ヤマダデンキ公式通販サイト¥71,280)

機能性が抜群で音声認識から高音質機能も採用

デジタルチューナーは、BS4K/110度CSを2基、地上、BS/110度CSを各3基内蔵しており、またAndroid TVも搭載しているため、本格的な4Kテレビと呼べます。多数の動画配信サービスへの対応、セットアップも簡単、さらにGoogleアシスタントによる音声認識機能も搭載するなど、機能性は抜群です。ベストな音質を引き出すための設置状態の選択機能があるのも特徴。歴史ある日本メーカーのこだわりを感じます。チャンネル切替は地デジが約3.1秒と長めながら、4KとBS/CSは約2.7秒と健闘しており、衛星放送重視の方に嬉しい性能です。ネットコンテンツ選択時の表示速度やスクロールのスムーズさも優秀でした。

  • 映像モードは「ダイナミック」「スタンダード」「ナチュラル」「シネマ」「ドラマ」「ゲーム」から選択でき、さらにドルビービジョンに対応しているため、ドルビービジョンの映像信号の入力時は「ドルビービジョンブライト」「ドルビービジョンダーク」が追加されます。各映像モードの内容も表示され、とてもわかりやすいです。
  • 「映像モード連動」「スタンダード」「ダイナミック」「シネマ」「ドラマ」「音声アシスト」の音声モードを備え、ドルビーアトモスにも対応し、さらに据置きや壁掛け、また壁からの距離などを設定することで音質の最適化できる機能も搭載しています。
  • 「FL-43U3330」の番組表の画面
  • 「FL-43U3330」の機能表

色が飽和せずナチュラルな映像美

特長は視野角特性の良さ。極端な斜めから見ても映像の色味が変化せず、この価格帯の製品としては頭一つ抜けている印象です。またHDR映像はDolby Vison方式もサポートし、対応ソフトを再生すると色が飽和せずナチュラルでダイナミックな映像美。映像モードは「シネマ」を選ぶと正しい色調で、フレーム補完もされず映画の風合いを堪能できます。

  • 「FL-43U3330」の傾向表

観たいコンテンツと欲しい機能を決めて選びたい

今回、最大輝度の測定も行ってみましたが、どのモデル300cd/㎡前後であることが分かりました。日中に日差しが強く入る明るいリビングでの視聴は難しいですが、極端に明るい環境ではない場合、カーテンなどで遮光ができる部屋であれば、今回ご紹介した製品は、価格がリーズナブルでお買い得と言えます。

画質面では、視野角の広さを重視するか、映像エンジンを取るかの選択になりそうです。また、機能性の高さで選ぶか、インチサイズに特化して選ぶか、そういった部分でも求めるモデルが変わるでしょう。4K放送を観たいのか、テレビ一台で動画配信サービスを楽しみたいのか、すでにメディアストリーミング端末を持っている場合などでもテレビ選びが大きく変化しそうです。今回のレビューで取り上げたモデルも個性が分かれているので、ぜひ自身にあったモデルを選び出してほしいです。
今回ご紹介した以外にも、有望そうな格安4Kテレビはたくさんあります。また同様の特集を行いたいと思いますのでご期待ください。

SPEC

MODERN DECO 「SUNRIZE 4Kフレームレステレビ55
●デジタルチューナー数:地上×2、BS/110度CS×2 ●パネル方式:液晶 ●パネルサイズ:55型 ●画素数:3840×2160 ●対応HDR規格:HDR10 ●スピーカー:非公表 ●音声出力:10W+10W ●主な入出力端子:HDMI入力×3、光デジタル音声出力×1、アナログ音声入力×1、コンポジット入力×1、ステレオミニ出力×1、USB入力×2 他 ●ネットワーク接続:LAN×1 ●消費電力:150W(待機時0.5W) ●外形寸法:1227W×751H×239Dmm (スタンド含む) ●質量:11.5㎏ (スタンド含む)

TCL 「43P815B
●デジタルチューナー数:地上×2、BS/110度CS×2、BS 4K/110度CS4K×1 ●パネル方式:液晶 ●パネルサイズ:43型 ●画素数:3840×2160 ●対応HDR規格:HDR10、HLG、Dolby Vision ●スピーカー:非公表 ●音声出力:8W+8W ●主な入出力端子:HDMI入力×3、光デジタル音声出力×1、アナログ音声入力×1、ステレオミニ出力×1、コンポジット入力×1、USB入力×2 他 ●ネットワーク接続:LAN×1、Wi-Fi(2.4GHz、5GHz) ●対応ストリーミング動画サービス:YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、Abema TV、hulu、U-NEXT、DAZN、TVer 他 ●消費電力:130W(待機時0.3W) ●外形寸法:959W×616H×229Dmm(スタンド含む) ●質量:8.1kg(スタンド含む)

ORION 「OL50XD100
●デジタルチューナー数:地上×2、BS/110度CS×2、BS4K/110度CS4K×2 ●パネル方式:液晶 ●パネルサイズ:50型 ●画素数:3840×2160 ●対応HDR規格:HDR10、HLG ●スピーカー:フルレンジ×2 ●音声出力:10W+10W ●主な入出力端子:HDMI入力×4、光デジタル音声出力×1、アナログ音声ビデオ入力端子×1、ヘッドホン出力×1、USB入力×1 他 ●ネットワーク接続:LAN×1 ●消費電力:117W(待機時0.5W) ●外形寸法:1117W×701H×213Dmm(スタンド含む) ●質量:10.3kg(スタンド含む)

HISENSE 「50A6G
●デジタルチューナー数:地上×2、BS/110度CS×2、BS4K/110度CS4K×1 ●パネル方式:液晶 ●パネルサイズ:50型 ●画素数:3840×2160 ●対応HDR規格:HDR10、HLG ●スピーカー:フルレンジ×2 ●音声出力:10W+10W ●主な入出力端子:HDMI入力×3、光デジタル音声出力×1、アナログ音声入力×1、ステレオミニ出力×1、コンポジット入力×1、USB入力×2 他 ●ネットワーク接続:LAN×1、Wi-Fi(2.4GHz、5GHz) ●対応ストリーミング動画サービス:YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、Abema TV、hulu、U-NEXT 他 ●消費電力:130W(待機時0.5W) ●外形寸法:1117W×709H×225Dmm(スタンド含む) ●質量:9.8kg(スタンド含む)

FUNAI 「FL-43U3330
●デジタルチューナー数:地上×2、BS/110度CS×2、BS4K/110度CS4K×2 ●パネル方式:液晶 ●パネルサイズ:43型 ●画素数:3840×2160 ●対応HDR規格:HDR10、HLG、Dolby Vision ●スピーカー:フルレンジ ×2 ●音声出力:10W+10W ●主な入出力端子:HDMI入力×3、光デジタル音声出力×1、アナログ音声入力×1、ステレオミニ出力×1、コンポジット入力×1、USB入力×2 他 ●ネットワーク接続:LAN×1、Wi-Fi(2.4GHz、5GHz) ●対応ストリーミング動画サービス:YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、Abema TV、hulu、U-NEXT、DAZN 他 ●消費電力:98W(待機時0.4W) ●外形寸法:969W×600H×230Dmm(スタンド含む) ●質量:8.8kg(スタンド含む)

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