今知りたい!林 正儀のオーディオ講座第2回 オーディオの楽しみ方〜ソフト編〜|ホームシアターCHANNEL
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    第2回 オーディオの楽しみ方〜ソフト編〜
    CDやアナログレコードから音楽ストリーミングまで

    取材・執筆 / 林 正儀
    2023年1月16日更新

    • VGP審査員
      林 正儀

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ソフトの再生の仕組み

ハード(機器)とソフト(ソース)は車の両輪、どちらが欠けてもオーディオを楽しむことはできません。第2回目は、どのようなソフトがあって、それらをどうすることで再生できるのか、その仕組みに触れながら、ソフト側からオーディオにアプローチしてみましょう。

「再生したサウンド」を楽しむ、その場合はなんらかのメディアに演奏を記録し、アーカイブしたものをプレーヤーなどの機器で取り出し、出力するというプロセスが必要になります。演奏したものを記録し、記録したものを再生する、その流れはとてもシンプルです。

時代と共に変わる再生メディア

記録するためのメディアもさまざまで、CDやアナログレコードはもちろん、カセットテープ、DAT、MDといったものも再生メディアです。音楽配信やダウンロードサービスではファイルが主流であり、WAVやAIFFをはじめ、FLACやALAC、AACやMP3などが採用されています。

メディアは、主にディスクとテープの2タイプがあります。「皿とヒモの対決」、だなんて呼んだ時代もありましたが、現在はディスクタイプが主流です。12cmの光ディスクであるCDがまずあり、その次世代バージョンとしてSACDやDVDオーディオがあります。

SACDやDVDオーディオはタイトル数こそ多くはありませんが、豊富な情報量を活かした、よりワイド&高ダイナミックレンジなサウンドが楽しめるのが魅力です。通常の2chステレオのほか、5.1chのマルチチャンネル音声も記録できます。このほか、CDの音声をダビングできるMD(ミニディスク)があります。名前のとおり6.4cmのミニサイズでカートリッジ入り。かつてはMDの音楽ソフトが発売されたこともありました。

レーザーピックアップで読み取るCD再生

CDは1982年生まれのデジタルオーディオディスク。それまでのアナログディスクにかわって、盤上には「0、1」のピット(デジタル情報)を刻み、レーザーピックアップで読み取る方式です。ピカピカの面が信号面で、44.1kHz/16bit(サンプリング周波数/量子化bit数)のPCM方式にて記録。こちらを下にしてCDプレーヤーのトレイにのせ、スタートさせると下方からレーザービームが照射されるという仕組みです。

  • CD再生の仕組み。下方からレーザービームが照射され、デジタル情報を読み取る方式です。

より高音質なメディアであるSACDやDVDオーディオは、CDとはロゴマークが異なりますが、見た目では違いがわかりません。しかし、サンプリング周波数や量子化bit数、記録されているフォーマットがCDと異なります。そのため、再生にはSACDやDVDオーディオに対応している必要があります。

CDとSACDは、どちらも12cmですが、CDはマルチbitのPCM方式、SACDは1bitのDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)方式で収録されています。100kHz近くまで高音域の伸びたSACDは、上限20kHzのCDに比べてざっと7倍近い大容量です。モノラルやステレオだけでなく、最大5.1chのマルチチャンネルオーディオも収録できます。もちろんfレンジの拡大とあわせ、強弱の比であるDレンジ(ダイナミックレンジ)も大幅にアップしています。

  • SACDはCDに比べ、100kHz近くまで音域が拡大。音の強弱や音楽の高い周波数成分を、CDより多く収録できます。

針で音楽情報を拾い出すアナログレコード

アナログレコードは、文字の通りアナログ方式を採用したLPレコードの意味であり、こちらは音溝に記録された音楽情報をレコード針(カートリッジ)で拾い出す仕組み。

再生はトーンアームを備えたアナログプレーヤーで行います。ひとくちにアナログレコードといっても、30cmのLP(ロングプレイ)盤や25cmのものや、ポップスなどのシングル盤として17cmEP(エクステンデッドプレイ)など数タイプがあります。回転数はLPが33 1/3rpm、17cmシングルは45rpmとなっているので、ターンテーブルの回転数を必ずあわせましょう。EP盤はドーナツ盤とも呼び、センター穴にあわせたEPアダプターが必要です。

  • アナログの再生はレコード盤の溝を針がなぞることで音楽が再生される仕組み。アナログレコードはそれぞれ回転数の違うLPと17cmシングルが主流です。

アナログプレーヤーの構成はご覧のとおり。ディスクを乗せるターンテーブルと音を拾うカートリッジ(ピックアップ)、トーンアームなどが主な構成パーツとなります。アナログ再生は役者が沢山出てきます。レコードの録音カーブ(RIAAという)を補正しフラットな音として聴くためのフォノイコライザー、カートリッジがMMかMCタイプかによってMCトランスやヘッドアンプも必要です。それらを使いこなすのもアナログの楽しさといえるしょう。

  • アナログ再生に必要なターンテーブルや音を拾うカートリッジ、フォノイコライザー、などアナログ再生には様々なパーツから構成されているのも、アナログ再生の楽しみです。

かつて記録メディアの中心だったテープメディア

テープメディアに何があるかといえば、カセットです。これにもアナログとデジタルとがあります。アナログ式の記録/再生といえばCカセット(コンパクトカセット)です。古くはオープンリール式のテープもありましたね。一方テープでデジタル記録できるのが、DAT(デジタルオーディオテープ)です。以前はテープが記録メディアの中心でしたが、近年はCDやDVDといったディスクなどに主役の座を譲っています。

現代の音楽再生はストリーミングサービス

音楽ストリーミングサービスやダウンロードサービスでは、ファイル再生がメインとなります。AACやMP3といった非可逆圧縮フォーマット(ロッシー圧縮)、FLACやALACなどの可逆圧縮フォーマット(ロスレス圧縮)、そしてWAVやAIFFなどが含まれる非圧縮フォーマットなど、ファイル再生で採用されているフォーマットはさまざまです。近年では、ダウンロードサービスだけでなく、ストリーミングサービスでもロスレス圧縮フォーマットが採用されています。音源やサービスによっては、CDよりも情報量の多いデータで音楽再生を楽しむことができます。

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