ホームシアターは映像を駆使した総合芸術。機器のクオリティだけでなく、心地よい空間づくりや、音や映像に没入して楽しめる光環境も大切な要素のひとつです。特に部屋の真ん中に大きな光源を一灯配置すると画面に光が映り込むので、ダウンライトやブラケット(壁掛け)、フロアライト(足元)などと組み合わせるのが定石。ここでは、手元あかりにお薦めの名作照明を、ホームシアターの専門家がピックアップしてご紹介します。
名作ランプをLEDで復刻「AJ Oxford」
Louis Poulsen(ルイスポールセン)の「AJ Oxford(オックスフォード)」は、1964年にデンマーク建築・デザインの巨匠アルネ・ヤコブセンが、英国オックスフォードのセント・キャサリンズ・カレッジのためにデザインした白熱ランプをLEDで復刻したものです。
現在も授業や学生寮に使用されているセント・キャサリンズ・カレッジは、高窓から自然光を取り入れ、「AJ Eklipta(エクリプタ)」がブラケット照明として機能、テーブル上をこのAJ オックスフォードが照らす設計でした。ホームシアターに置き換えても、まさに手元あかりとして理想的な役割を担っていたわけです。
- Louis Poulsen
「AJ Oxfordテーブルランプ」
復刻版には、上にも光が漏れるガラスシェードタイプと下方のみを照らすメタルシェードタイプがあります。ホームシアターの手元を照らすあかりとして考えるならばメタルシェードタイプが適切かもしれませんね。高さもそれぞれ28センチと41センチの2種類ずつで、102,300円(税込)よりこの春から順次発売されます。
機能性を離れて好きな“形”を選べるのがデスクライトです。手元を明るく照らして操作の一助となります。レコードプレーヤーやスピーカーなど、お気に入りのオーディオ機器を照らしてエレガントに演出すれば、コレクションへの愛着もぐっと深まるはずです。
あなたのホームシアターに、名作照明を加えてみてはいかがでしょうか?
- AJ Oxfordテーブルランプはスリムなステムデザインが特長的。ステムと円形のベース部分がシームレスに一体化しており、配線にムダのない美しいデザインです。フロア型やウォールランプなども展開されており、バリエーションも豊かです。
- 定番のフロアライト。こちらも手元やオーディオ機器を照らすのにおすすめです。
- 遠藤義人 氏
ホームシアターのある暮らしをコンサルティングする「fy7d」代表。編集者として数100件のホームシアターを訪問、住宅インテリアブランドを取材した経験から、大画面&高音質と住宅インテリアを組み合わせたホームシアターの普及・啓蒙のための活動を幅広く行う。