ホームシアターにもってこいのインテリアを、両分野に精通するホームシアター・コンシェルジュがご紹介。今回は、いつかは手に入れたい憧れのCassina(カッシーナ)「定番」ソファ、貴重な50周年モデルを紹介します。
発表以来のベストセラー「MARALUNGA」シリーズ
イタリアのハイエンド家具メーカー、Cassina(カッシーナ)。日本ではCassina ixc.(カッシーナ・イクスシー)が総代理店として40年以上、日本オリジナル商品の開発やセレクトショップとしてライフスタイルの発信もおこなっています。青山本店をはじめとするショールームは、最先端のアートとインテリアを提案、3ヶ月に一度のペースで模様替えをしており、いつ訪れても刺激を受けること請け合いです。
- 10月21日(土)に1、2階フロアの改装工事を終えグランドオープン予定の「カッシーナ・イクスシー青山本店」。店内は3ヶ月に一度のペースで模様替えをしており、季節ごとのスタイリングや、トレンドのインテリアを楽しめます
あまたある魅力的なインテリアの中でも、ホームシアターをやるならいつかは…と垂涎の定番ソファがあります。1960年代イタリア黄金期のデザイン界の基盤を作り、ニューヨーク近代美術館コレクションにも多数の作品が所蔵されているヴィコ・マジストレッティの手による最高傑作のひとつ、「675 MARALUNGA(マラルンガ)」ソファです。
- 発売以来のベストセラーである「MARALUNGA」ソファは、あらゆる環境・条件の空間にも調和するといいます
40年、50年とアップデートしながら親しまれ続ける
1973年の発表当時は内部構造に使われていたのは木軸でしたが、スティールインサート骨組みモールドウレタンを本格的に初採用しました。
1Pごとに背もたれが折れ曲がり、ハイバックとローバックに変更できる機構を持つ製品の元祖。柔らかい座り心地と、クッションを重ねたような美しく多面的な意匠が最大の特徴で、似て非なる後発の商品を寄せ付けません。
- 「675 MARALUNGA」
2Pで税込792,000円〜
2014年には、上品なステッチと丸みのあるパイピング、カバーリング仕様となった発売40周年モデル「MARALUNGA 40/40-S」ソファが登場。さらに、受注輸入品として幅35%/奥行10%と一回り大きな「MARALUNGA 40 MAXI」も追加されました。
- 「MARALUNGA 40/40-S」
40は革張り込み、40-Sはファブリックのカバリング仕様、画像は40-Sです。基本価格は同じ2Pで税込792,000円〜
- 「MARALUNGA 40-MAXI」
2Pで税込1,584,000円〜
50周年モデルは「イ・マエストリ」展にも加わる
この2023年4月に開催されたミラノ・デザイン・ウィークでは「Echoes: 50 years of iMaestri/イ・マエストリコレクション50周年」展が開催され、デザインの歴史を刻んだヴィコ・マジストレッティのMARALUNGAが、ジオ・ポンティ、カルロ・スカルパ、チャールズ&レイ・イームズらの作品とともに展示されました。
「MARALUNGA 50」がそれで、「MARALUNGA 40 MAXI」と同じ仕様で、赤のヌバックレザーを張地に採用。マジストレッティがよく履いていた靴下やデザイン界における非合理性のシンボルなどを象徴しています。
- 「MARALUNGA 50」
1人掛け、2人掛け、3人掛けともに12月末までの期間限定オーダー品となっています
- ミラノ・デザイン・ウィークでの展示のようす
カッシーナないしMARALUNGAが時代を超えて愛される秘訣は、かわいらしさと美しさの共存した佇まいのみならず、単なる復刻ではなく、素材や構造などを時代に合わせてアップ・トゥ・デートしていくブランド自体の魅力にもあるのです。
- MARALUNGA50周年を記念して、2023年10月21日(土)〜12月25日(月)の期間限定でキャンペーンも実施中。詳細はこちら
- 遠藤義人 氏
ホームシアターのある暮らしをコンサルティングする「fy7d」代表。編集者として数100件のホームシアターを訪問、住宅インテリアブランドを取材した経験から、大画面&高音質と住宅インテリアを組み合わせたホームシアターの普及のための活動を幅広く行う。