VGP phileweb

  • SHARP「FS1ライン」 【VGP2024】シャープ、有機ELテレビ「FS1ライン」批評家大賞 受賞インタビュー アワード審査委員長、大橋伸太郎氏が開発陣を直撃!

    • VGP審査委員長
      大橋 伸太郎

シャープから新たに登場した、プレミアムクラスの有機ELテレビ「FS1ライン」。ノーベル賞でも話題になった「量子ドット技術」を活用した有機ELパネル、第2世代「QD-OLED」を搭載したモデルで、独自の画像処理エンジンとディスプレイ技術を投入して、圧倒的な高画質を実現。同時に優れた音質も認められて、オーディオビジュアルの総合アワード「VGP」映像音響部会で「批評家大賞」が授与されました。プロが推した理由、受賞の背景とは? 審査委員長である大橋伸太郎氏による特別インタビューでお届けします。

  • 有機ELテレビ
    SHARP「FS1ライン
  • 独自エンジンとディスプレイ技術で高画質を追求

    ーVGPアワード批評家大賞の受賞おめでとうございます。新しい有機ELテレビ「FS1ライン」は、映像音響部会の5名の審査員、全員一致での選出となりました。QD-OLEDパネルを採用した有機ELテレビは他にもありますが、「FS1ライン」はとくに黒浮きや黒潰れの少なさとバランスのよい色彩表現を備えていることが、画質面での評価ポイントになりました。

    下田「ありがとうございます。シャープは2020年頃から、液晶のよさを持った「明るい有機ELテレビ」をつくることをずっと目標にしていました。その当時から、画像処理エンジン「Medalist」をずっとブラッシュアップしてきました。QD-OLEDパネルならではの広色域と高輝度は魅力的でしたが、明室視聴時に黒浮きが目立ってしまったり、斜めから見ると赤の色づきがあったり、多くの課題を感じていました。しかし、先ほどの画像処理エンジンの作り込みに加えて、低反射フィルムにおける反射光スペクトラムの偏向率の調整など、ディスプレイ技術との両輪で、課題をひとつひとつクリアして開発を進めてきました。」

    • 量子ドット技術を採用した有機ELパネル「QD-OLED」で、純度の高い色再現が可能です。

    ーディスプレイ技術ということでは「クールダウンシールドII」などもユニークな技術ですね。

    下田「OLEDパネルのポテンシャル、輝度性能を引き出すために、発光を妨げる熱上昇を抑える独自構造を実現したいと考えて、自社でディスプレイのモジュール化に取り組んできました。放熱の均一性を高めるノウハウを積み重ねてきた成果が、FS1ラインにも盛り込まれています。」

    • シャープ株式会社TVシステム事業本部 TV技術開発センター システム開発部 主任技師 下田裕紀氏

    新しい測定技術と物量投入で高音質を実現

    ー音質面では「Eilex PRISM(アイレックス・プリズム)」の搭載が効いているのでしょうか?
    尾島「従来の数ポイントでの音圧測定による補正とは異なり、数百ポイントでの音響パワー体積密度測定によって空間全体で補正をかける仕組みを採用しました。高性能なVIR Filterを採用することで、特に低音の遅れ感などが改善されたと思います。」

    ー視聴では「TAR」などの映画作品で音質を確認させてもらいました。空間表現に感心したのですが、音を斜め前方向に放出するハイトスピーカーを含めた11個のスピーカーが搭載されているだけでなく、この技術の効果もあったのですね。
    尾島「テレビとしてのスピーカーの素性が整えられたことで、ドルビーアトモスの自然な音の広がりや奥行きも感じられるようになったのではないかと思います。」

    • シャープ株式会社TVシステム事業本部 TV技術開発センター システム開発部 係長 尾島由浩氏

    アクオスらしさを有機EL方式でも!

    ー実際に、FS1ラインをご覧になったお客様の反応はいかがでしょうか?
    小林「審査員の皆様にご評価をいただき、シャープメンバー一同、大変励みになっています。実際に、安定したシェアが獲得できており、店頭でのお客様からも好意的なご意見を頂けていて、非常に手応えを感じています。シャープのテレビというと、どうしても液晶テレビのアクオスのイメージが強く、明るく色鮮やかで力強い画質であることが求められます。それにお答えできる、完成度の高い有機ELテレビに仕上がっていると自負しています。「AIオート」でどんな番組も高画質で楽しめること、最大音量の制限など安心して使っていただける工夫、それからGoogle TVを採用していること、人気の映像配信サービスへのダイレクトボタンの搭載なども、お客様から選ばれるポイントになっています。」

    • シャープが独自に開発した、AIプロセッサーを搭載した画質処理エンジン「Medalist S4X」。100万通り以上の映像を学習したAIが検知した情報と放送ジャンル情報を掛け合わせて、表示する映像の色彩や明暗、精細感などを自動調整する映像モード「AIオート」を採用しています。

    ーシャープ111周年ということで、今後の新しい製品やサービスにも期待しています。
    小林「昨年は新たな取り組みとして「SHARP TECH-DAY」を開催しました。そこでテレビとしては、省電力でも高画質を実現する技術、
    テレビの大画面を活用したヘルスケアの提案などを発表させていただきました。社会の役に立つ、誰かを想う気持ちを、今後もアクオスでかたちにできればと考えています。」

    • シャープ株式会社TVシステム事業本部 Global商品企画統轄部 国内商品企画部 課長 小林一哉氏

    ー本日はありがとうございました。