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  • 実は映像コンテンツにもおすすめ? 湾曲モニターでアニメと映画を鑑賞してみた 画面に奥行きが生まれ没入感がアップする!

    取材・執筆 / 佐藤太郎
    2024年8月30日更新

カーブモニターは映像鑑賞にもおすすめ

画面の内側中央から左右にかけて湾曲しているカーブモニター。その特長によって視認性が高くなり没入感が出ることから、ゲーム用途で使われることがほとんどですが、映像コンテンツを鑑賞する際にも力を発揮します。本稿ではカーブモニターの設置および接続方法、またカーブモニターで見た映像コンテンツの視聴レビューをご紹介します。

  • ゲーミングモニター
    LGエレクトロニクス「45GS96QB-B
    ¥279,800円(税込)

今回はLGエレクトロニクスのUltraGear OLEDゲーミングモニター「45GS96QB-B」を使用しました。有機ELパネルを採用し、同社フラッグシップ機に搭載しているマイクロレンズアレイ(MLA)も搭載。旧世代の有機ELよりもワンランク上の高輝度、より繊細な色表現が可能となったモデルです。

入力端子はHDMI×2、DisplayPort×1、USB Type-C×1となっており接続に困ることはありません。スタンドが付属しており、ディスプレイとの取り付けも簡単で設置がラクです。本稿のレビューでは再生機にApple TVと、ユニバーサルプレーヤーREAVON「UBR-X200」をHDMI接続して行いました。

  • カーブの様子。曲率は800R、画面サイズは44.5インチ、アスペクト比は21:9、解像度はUWQHD(3,440×1,440)
  • 入力端子はHDMI入力×2、Display Port入力×1、USB Type-C×1を装備

実際に映像コンテンツを再生してみた

まずApple TVでNetflix『推しの子』第2期のOP曲映像、街中をバックに登場人物が次々に出てくるシーンを視聴すると、見た瞬間に驚きました。カーブによって画面に奥行きが生まれ、映像に立体感が増しています。主人公アクアとルビーが手を繋いでビルから飛び降りる映像は視聴している自分すら落ちているような感覚になり、劇中作『東京ブレイド』の剣戟映像は迫力を増しています。
 
第12話(2期エピソード1)16:00~、ヒロインのひとり、黒川あかねが楽屋の壁に座り背景が徐々に一面白色になっていく心像描写シーンでも驚きました。カーブモニターによって視野を囲われることによって没入感が増し、有機ELディスプレイの鮮やかなコントラストも相まって、孤独感を描写した映像により引き込まれました。

  • Apple TVを用いてNetflix『推しの子』第2期を鑑賞

続いては『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の4K Ultra HDブルーレイを視聴。見た瞬間に映画館のような錯覚が起こりました。アスペクト比21:9という横に長いモニターサイズが、この作品にマッチングしたようです。

00:07:15~主人公インディとナチスがロンギヌスの槍を巡って銃と車とバイクでベルリンまでの道中をチェイスするシーンでは、横長の画面を広く使ったカーアクションが繰り広げられるのですが、カーブモニターでは画面の端まで視野角に入れることができ、縦横無尽なアクションを一望できます。

00:33:09~インディを狙う捜査官メイソンと上司がニューヨークの街中で会話するシーンでは、画面の奥や端に映る街の様子や、アメリカ合衆国の旗を振って歩く通行人の姿まで見渡すことができ、通常のモニターよりも作品世界に没入する感覚が味わえます。

02:05:15~物語終盤、宿敵のユルゲンが乗った飛行機が墜落するシーンでは、落下する飛行機に地面が一気に近づいてくるという映像がありますが、カーブモニターの奥行きがあることによって、落下の感覚をリアルに味わうことができました。

  • 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の4K Ultra HDブルーレイのセットアップ画面を表示した様子。再生機にはREAVONのユニバーサルプレーヤー「UBR-X200」を使用しました

没入感UP! アニメ好きにも映画好きにもおすすめ

なおコンテンツを「オリジナル」信号で再生すると左右に黒幕が入る場合があります。今回のアニメや映画作品でも黒幕が入りましたが、それがあっても十分な没入感があって楽しめました。ただしどうしても気になる場合は、このモニターにはアスペクト比を調整する機能があり、「全画面」モードを選択すれば、黒幕を入れずに画面いっぱいに表示させることができます。 作品本来のアスペクト比からは変わってしまいますが、映像を切り取ることはありません。

カーブモニターはゲーム用途に使うという先入観念を持っていましたが、映像コンテンツの視聴に使ってみると思いのほか楽しむことができました。画面がカーブしていることで映像コンテンツが見づらくなることはなく、作品によってはむしろ、このカーブのおかげでより没入感を持って楽しむことができました。アニメが好きな人にも映画が好きな人にもおすすめなので、是非お試しください。

  • 45GS96QB-Bは設定からアスペクト比が調整可能。「全画面」モードを選択すれば、黒幕を入れずに画面いっぱいに表示させることができます
  • 全画面モードをオンした画面の様子

SPEC

LGエレクトロニクス
UltraGear OLEDゲーミングモニター「45GS96QB-B」
¥279,800円(税込)
●パネル方式:曲面型有機EL ●パネルサイズ:44.5インチ(1042W×436Hmm)●曲率:800R ●画素数:3440×1440 ●対応HDR規格:HDR10 ●音声出力:7W+7W ●主な入出力端子:HDMI入力×2、Display Port入力×1、USB Type-C×1、ステレオミニ×1 ●外形寸法:993W×538~648H×363D(スタンド含む) ●質量:約11.3kg(スタンド含む)