サウンドだけなら3万円からでも!
ホームシアターの醍醐味は映像とサラウンドですが、機器を揃えるのにどれくらいのコストがかかるのか不安になりますよね。しかし、いまでは低価格でも本格クオリティのホームシアターを実現する機器は多数あります。たとえば、お手持ちのテレビに高性能のサウンドバーを追加するだけなら、3万円からでもはじめられます。プロジェクターも5万円前後から十分なクオリティを持ったアイテムが手に入ります。壁に大画面映像を投写してサウンドバーやBluetoothスピーカーと組み合わせるホームシアターなら10万円あればOK! 今住んでいる自宅が、たちまち映画館やスタジアム、アリーナ席に変わります。
STEP1はこちら>>>ホームシアターの作り方 STEP1「知っておきたい3つのトピック」
STEP2はこちら>>>ホームシアターの作り方 STEP2「狭くてもできる!」
専門知識はインストーラーにおまかせ
しかし、インテリアに美しく溶け込み、配線もすっきりと隠す、本格的なホームシアターをつくるなら、少なくとも100万円の予算は見ておきたいものです。その際は、ホームシアターづくりのプロ「インストーラー」の手を借りましょう。
「インストーラー品質」の本格的なホームシアターをつくるには「プロダクト費」だけでなく、「インストール費」や「ソリューション費」が必要になります。まず「プロダクト費」とは、純粋に機器の価格を指します。ホームシアターというと「映像」にばかり注目してしまいがちですが、実は「音」も重要です。かの映画監督ジョージ・ルーカスは、ルーカス自身がつくった映画館の標準規格「THX」で「映像と音は50対50」を推奨しています。ただ、埋め込みスピーカーなどのような新築時に設備化した方がよい製品や、使用頻度が高い製品などには厚めにコストを割り振るとよいでしょう。
スマホでかんたん操作が素敵!
次に「インストール費」です。ホームシアターの設置を家づくりと一緒に行う場合、工務店とのやり取りも必要になります。そうした専門知識が必要なことの代行費用や、工賃、機器同士を結線するケーブル費、雑費などがここに含まれます。
ホームシアターを家族全員で楽しみたい方は、照明設計や「かんたん操作」、防音など、暮らしを豊かにする「ソリューション費」にも目を向けてみてください。たとえば、iPadを使った「かんたん操作」。ホームシアターはさまざまな機器が必要ですが、スマホやタブレットで機器や照明をワンタッチで操作できるように、インストーラーがプログラミングしてくれます。「かんたん操作」を導入すれば、AV機器に詳しくなくても快適に使えて、映画館のオーナー気分が味わえます。その費用の目安は、制御する機器の数や難易度によっても変わりますが、約10〜50万円で実現可能です。自分で市販の学習リモコンなどを使って構築する難易度などを考慮すればお求めやすい価格かもしれません。
照明や防音にもこだわろう
また、調光装置の導入もおすすめ。特にリビングにホームシアターをつくった場合、生活のシーンにあわせて照明を暗くしたり、手元だけ明るくしたり、ワンタッチで切り替えられたら、とても便利です。調光装置は以前より価格を抑えたものも登場し、15万円前後から導入が可能です。加えて、映画や音楽を近隣や家族に気兼ねなく楽しむための防音工事も、ソリューション費に含まれます。防音工事の費用は、どれくらい音漏れを軽減できるかを示す「防音グレード」や部屋の広さ、建材、工法等によって、大きく変動します。一般的に、6畳程度の広さで300万円ほど準備できると安心です。いずれにせよ、納得できる効果を得るために、防音室の相談は、必ず専門業者に相談することをおすすめします。
コンセプトにあった予算感を見付ける!
予算感は十人十色です。皆さんが納得できる価格が“かかる費用”になります。大手ホームシアターショップによると、いま価格帯のボリュームゾーンは100〜200万円くらいが多いとのこと。4Kプロジェクターや4K有機ELテレビ、ドルビーアトモスの構築などは、単純に機器の価格が高くなるため予算も大きくなってしまいます。オーナーの求めるシアターのスタイルによって、総コストや配分は変わりますが、「プロダクト費60%:インストール費20%:ソリューション費20%」くらいのイメージで予算を割くと、バランスのよいホームシアターになるでしょう。