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レビュー

  • VGP2019夏
    総合金賞
    プロダクトREVIEW
    4K有機ELレグザPro
    東芝
    X930/X830シリーズ

    VGP 取材・執筆 / VGP実行委員会
    2019年6月26日更新

東芝レグザが総合金賞を獲得!

国内最大級のオーディオビジュアルアワード、VGP2019 SUMMERにて総合金賞の栄誉に輝いたテレビが、4K有機ELレグザPro「X930」および「X830」シリーズです。

どちらも「プロスペック」の高画質を実現すべく、深層学習などの人工知能を活用した新世代映像処理エンジン「レグザエンジン Professional」を搭載していることが最大の特長です。映画やスポーツなど、視聴コンテンツの種類をAI技術でリアルタイムに判別しながら、視聴環境の照度や照明色の違いにあわせて画質を自動調整する「リビングAIピクチャー」など、とてもユニークな新機能も備えています。

そのほか“見たいものだけ”に出会えるAIレコメンド機能「みるコレ」なども共通の仕様。そして上位モデル「X930」シリーズ独自のフィーチャーとして、好きなチャンネルの放送番組を丸ごと録画して見たい番組をいつでも自由に楽しめる「タイムシフトマシン」機能が搭載されます。

新4K衛星放送チューナーを内蔵した4K/HDRテレビは数あれど、なぜ、目利きのプロの評論家たちは4K有機ELレグザProを推したのでしょうか? 総合金賞に輝いた背景を、VGPアワードで映像音響部会を担当する審査員6名が解説します。

 

大橋伸太郎コメント(VGP審査委員長)
「胸のすくような爽快な映像」

東芝の4K有機ELレグザProを推す最大の理由は、やはり「高画質」であること。胸のすくような爽快な映像です。

女子ゴルフトーナメントの4Kライブ中継では、「レグザエンジン Professional」の超解像処理が威力を発揮、芝の一本一本に陽光の輝きが宿り、芝目の濃淡や流れがはっきりと見て取れました。その上を転がっていくボールの動きにはブレがなく、まるで肉眼で見ているかのように自然です。ノイズリダクションと超解像処理のアルゴリズムをさらに改善させた成果が確かに現れています。地デジもきれいで、「バリアブルフレーム超解像」などの効果で高精細な映像が楽しめます。

また、Ultra HDブルーレイ版の『ボヘミアン・ラプソディー』のライブエイドのシーンを「HDR10+」で鑑賞しましたが、HDR化を常に先導してきたレグザらしく、ステージの進行に連れて恩寵の光を帯びて輝きを増すフレディーの肉体を大画面に浮かび上がらせました。有機ELテレビの新たなる一章の始まりを感じさせる高画質が、ここにあります。

 

鴻池賢三コメント(VGP審査副委員長)
「立体感までも醸し出す解像度」

東芝の4K有機ELレグザProは「プロスペック」を謳う高画質と機能性を両立させた充実の仕様となっていますが、やはり興味深いのは「レグザエンジン Professional」です。AI技術を採り入れて進化したといいますが、たしかに実際に映像を見ると、コントラストの進化は明らかで心に沁みます。立体感まで醸し出す緻密な映像美は、まさに新次元。有機ELパネルは最新世代品でコントロールがきめ細かくできるようになり、レグザの画質思想がよりダイレクトに反映されるようになりました。

5層のディープラーニングAI技術で得たアルゴリズムを元とする、超解像およびHDR処理も人知を超えた感があり、ソースやシーンを選ぶことなく、ノイズを抑えて高密度でダイナミックな4K/HDR映像を魅せてくれます。HDR10、HLG、HDR10+、Dolby Visionと、幅広いHDRフォーマットに対応する点も心強いです。

レンズの先にある実風景に触れられるかのような映像体験を、ぜひ味わってください。

 

折原一也コメント(VGP審査員)
「映像制作のプロが使えるテレビ」

2019年の東芝レグザが”プロスペック有機ELレグザ”をコンセプトに掲げたことを考えると、テレビ放送の視聴体験にフォーカスした「タイムシフトマシン」を省いて、高画質をより利に届きやすい価格で実現する「X830」シリーズをラインアップさせたことは、必然と呼ぶべきでしょう。

実機の画質をチェックすると、有機ELテレビの真骨頂である漆黒とコントラストの表現の次なるステップとして、暗部階調とともに低輝度下の色彩まで丁寧に描写する、という方向でさらに磨きをかけていることがわかります。たとえば映画『マリアンヌ』の空襲シーンでは、夜のシーンの背景にあたる建物や花を、闇の中ですら色彩を伴って浮かび上がらせます。作品を成立させる微細な映像信号を、画面輝度の条件に左右されず描き出してくれます。

プロユースの映像分析・設定機能を備えており、映像制作の現場でモニターとして使えることも本機を推薦するポイントのひとつです。ストイックに高画質を探求するAVファンも歓迎すべき機能といえるでしょう。

 

  • 「プロユース映像分析・設定機能」では、マニュアルでの色空間の設定や、 輝度推移、周波数ヒストグラムなどの映像情報をリアルタイムに表示可能です。

 

岩井 喬コメント
「アニメ作品の色再現も巧み」

東芝の4K有機ELレグザProは、これまで以上にコントラスト表現に優れたテレビ、黒側を含む階調表現の緻密さを実現できるテレビへと進化しました。熟成を重ねてきた高画質技術の結晶といえます。空間の透明度、奥行き表現にも長けていて、暗いシーンでの見通しの深さ、ディテール表現も、従来からより一歩踏み込んだ領域で描き出します。

実際に「X930」シリーズの「シネマプロ」モードで視聴した、Ultra HDブルーレイ版『君の名は。』は、そうした空間表現力の高さを大いに実感できました。御神体へ向かう紅葉豊かなシーンでは、きめ細やかな階調が全帯域に渡り行き届いており、アニメ作品であるにもかかわらず、自然な前後感、色彩の豊かさと、黒側の自然な沈み込みによる重厚感のある色再現を味わうことができました。

『君の名は。』を様々な環境で見てきましたが、4K有機ELレグザProが見せてくれた高画質は、テレビとして最も理想的といえる表現を見せてくれました。

 

林 正儀コメント(VGP審査員)
「サウンドも雄大なスケール」

総合金賞に輝いた4K有機ELレグザProは、音質にも素晴らしい個性があり、他を圧倒するクオリティを持ちます。

特に注目すべきは「X930」シリーズに搭載された「有機ELレグザオーディオシステム PRO」です。これほど澄んで力強く、明瞭な低音があったでしょうか。従来のバスレフ方式から、ボックスの対向型パッシブラジエーター方式に変えた効果は歴然で、淀みやポートノイズのないクリアなベースサウンドをテレビで聴くことができるのは驚きです。

また、ダウンファイヤー(下向きのスピーカーユニット)と思えない自然で伸びやかなボーカルは、高音域までスムーズに抜けきる印象です。自然な音像定位をもたらすVIRイコライザーの恩恵で、たとえば4K放送の紅白歌合戦はステージ全体が華やかで、臨場感たっぷり。『ブレードランナー2049』などの映画作品も、多彩な音数とスケールが雄大で感動的でした。

新しいレグザがもたらす高画質映像と臨場感溢れるサウンドがもたらす一体感は格別です。

  • 対向型パッシブラジエーター方式の新型ボックスに、2ウェイスピーカーを内蔵。総合出力50Wのマルチアンプで駆動します。

海上 忍コメント(VGP審査員)
「テレビの楽しみ方を変えるパワー」

4K有機ELレグザProはその高画質・高音質ばかりが注目されますが、テレビの視聴スタイルを変える機能性を備えていることもまた、評価のポイントとなりました。

とくに「X930」シリーズは、いまや東芝レグザの金看板といえる「タイムシフトマシン」を搭載。外付けUSB HDDに見たいチャンネルをまるごと録画して、いつでも見たい時に楽しめる機能を備えています。地デジ6ch、容量4TBならば約80時間前まで遡って視聴できるこの機能は、テレビの視聴スタイルを大きく変えうる存在です。

さらにクラウドに蓄積された視聴データを活用して、ユーザの関心や視聴パターンを推定するAIレコメンドシステム「みるコレ」の進化も見逃せません。機械学習の成果ともいえる”おすすめ番組”は的確で、しかもカテゴリー別に整理してくれるのでわかりやすいです。

新4K衛星放送チューナーをダブルで搭載。裏番組の録画も可能で、利便性はさらに広がっています。

 

SPEC

[65X930]¥OPEN(実勢価格¥550,000前後) 2019年7月10日発売予定
●パネル方式:有機EL ●画像数:3,840×2,160 ●内蔵チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地上デジタル×9、BS/110度CS×3 ●入出力端子:HDMI入力×7、USB×4、LAN×1(無線LAN対応)、光デジタル音声出力×1、同軸デジタル音声出力アナログ×1、LR音声出力×1、ヘッドホン出力×1 ●消費電力(待機時):約498W(0.3W) ●外形寸法(W×H×D):1,447×846×267mm(スタンド含む) ●質量:47.5kg(スタンド含む)

[55X930]¥OPEN(実勢価格¥350,000前後) 2019年7月10日発売予定
●パネル方式:有機EL ●画像数:3,840×2,160 ●内蔵チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地上デジタル×9、BS/110度CS×3 ●入出力端子:HDMI入力×7、USB×4、LAN×1(無線LAN対応)、光デジタル音声出力×1、同軸デジタル音声出力アナログ×1、LR音声出力×1、ヘッドホン出力×1 ●消費電力(待機時):約392W(0.3W) ●外形寸法(W×H×D):1,226×722×251mm(スタンド含む) ●質量:37.5kg(スタンド含む)

[65X830]¥OPEN(実勢価格¥490,000前後) 2019年6月26日発売予定
●パネル方式:有機EL ●画像数:3,840×2,160 ●内蔵チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地上デジタル×3、BS/110度CS×3 ●入出力端子:HDMI入力×4、USB×2、LAN×1(無線LAN対応)、光デジタル音声出力×1、LRアナログ音声出力×1、ヘッドホン出力×1 ●消費電力(待機時):約464W(0.3W) ●外形寸法(W×H×D):1,447×876×241mm(スタンド含む) ●質量:34.5kg(スタンド含む)

[55X830]¥OPEN(実勢価格¥290,000前後) 2019年6月26日発売予定
●パネル方式:有機EL ●画像数:3,840×2,160 ●内蔵チューナー:BS 4K/110度CS 4K×2、地上デジタル×3、BS/110度CS×3 ●入出力端子:HDMI入力×4、USB×2、LAN×1(無線LAN対応)、光デジタル音声出力×1、LRアナログ音声出力×1、ヘッドホン出力×1 ●消費電力(待機時):約355W(0.3W) ●外形寸法(W×H×D):1,226×751×203mm(スタンド含む) ●質量:23.5kg(スタンド含む)

東芝レグザ 公式サイト