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実例

  • ホームシアターの理想をこだわり抜いた!
    本格派が惚れる専用室シアターの傑作集
    ホームシアターグランプリ インストール編
    インストーラー編

    取材・執筆 / ホームシアターファイルPLUS編集部
    2021年4月1日更新

雑誌読者の投票で決まる傑作事例を紹介

ホームシアターの専門誌『ホームシアターファイルPLUS』では、皆さんのホームシアターづくりに参考になる事例を多数紹介しています。紹介実例の中から選出される年に一度のアワードが「ホームシアターグランプリ インストール編」です。10回目となる今回、『ホームシアターファイルPLUS』vol.1〜4に掲載したホームシアター実例のなかから、読者の皆様の投票により、総合金賞と金賞が決定しました。

  • 「ホームシアターグランプリ インストール編 第10回」の対象となるのは、『ホームシアターファイルPLUS』vol.1〜4に掲載された実例43軒です。

インストール編のなかには「リビングシアター部門」と「専用室シアター部門」の各カテゴリーでそれぞれ上位に選ばれた実例を「金賞」として表彰。さらに、各カテゴリーでもっとも得票数を集めた最優秀実例には「総合金賞」を授与しています。ここでは専用室シアター部門の受賞実例を発表いたします。

専用室シアター編 総合金賞 群馬県S邸(アバック新宿本店/CSC)

  • インストール編 専用室シアター部門
    総合金賞
    群馬県S邸(vol.1 P48〜51掲載)
    インストール/アバック新宿本店(CSC)
    〒160-0023
    東京都新宿区西新宿7-5-9
    ファーストリアルタワー新宿3F
    TEL:03-5937-3150

専用室シアター部門で、本誌読者からもっとも多くの得票を集めたのが、この個性あふれるホームシアターです。それ自体がまるでヨーロッパの歴史ある街並みにあるかのように美しい空間ですが、驚くべきことに、この内装はすべてオーナーのSさん自身がモルタル造形という手法で仕上げているのです。

  • 本物の石、レンガのように見える壁は、Sさんがモルタル造形でつくりあげました。劇場用の椅子とモルタルのコントラストが、まるでアトラクションのよう!

そのインストール内容も超弩級。壁いっぱいに広がる大画面は、映画館と同じサウンドスクリーン160インチ。スピーカーも映画館の定番、JBL PROFESSIONALをチョイス。もちろんドルビーアトモス7.2.4chに対応しています。こだわりは機器にとどまりません。遮光は完璧で、ルームインルームの防音仕様にもなっており、いつでも気兼ねなく、映画や音楽に集中できます。

  • スピーカーはオールJBL PROFESSIONALで、劇場で使われているプロ仕様。サラウンドスピーカーは壁掛け、トップスピーカーは天吊りで、音響的にベストなポジションに設置されています。

インストールを手がけたのは、ホームシアター黎明期から活躍を続けるインストーラー、諏訪勇治氏を中心とする、アバック新宿本店&CSCの共同チーム。自分自身の手で自分らしい空間をつくりたいというオーナーの想いに、精一杯気概を持って応え、唯一無二のスケールを誇る家庭劇場をつくりあげました。普通の映画館には絶対に真似できない、ホームシアターの理想ともいえる空間に、大いなる賛辞の声が寄せられました。

  • ドアは防音仕様にするだけでなく、二重にして開口部のケアを徹底。壁と壁との間の遮音層も厚くしています。
  • インストール/諏訪勇治氏(上段左) 営業/井出亮太郎氏(上段中央) 防音設計・施工監理/関口彰洋氏(上段右) プログラミング/栗原 淳氏(下段左) 工事/岩崎嘉之氏(下段中央) 工事/大城浩也氏(下段右)

そのほかの事例>>>専用室シアターCASE2「ここにしかない、唯一無二の映画館」

専用室シアター部門 金賞 栃木県大貫邸(オーディオ・サトー)

  • インストール編 専用室シアター部門
    金賞
    栃木県大貫邸(vol.3 P16〜19掲載)
    インストール/オーディオ・サトー
    〒320-0043
    栃木県宇都宮市桜3-5-14
    TEL:028-635-6789
  • ホームシアターのコンセプトはアメリカンダイナー。床は赤と黒の市松模様に、壁はブロック調のセメントで仕上げられ、レトロな雰囲気を醸しています。

わずか4畳という空間で、80インチの大画面と5.1.4chのドルビーアトモスを実現した専用室です。インストールを手がけたのはオーディオ・サトーの佐藤雅次氏。「アメリカンダイナー」をコンセプトとした内装の雰囲気を崩さず、映像と音のバランスに配慮した機器選定がポイントです。プロジェクターは壁際ギリギリに設置し、スクリーンはできる限りの最大サイズ、80インチを実現。5.1.4chのスピーカーは、大画面の迫力に釣り合うようにJBL「Stage」シリーズで統一しました。さらに、防音・ルームチューニングにも心配りが。壁や床、天井を二重にした防音仕様にし、壁面は吸音部と反射部とを交互に組み合わせた構造にするなど、工夫が凝らされています。狭いからこそ、ほどよい“こもり感”が味わえる素敵な隠れ家は、多くの読者の心を掴んだようです。

  • 壁がツートーンのストライプ状に見えるのはデザインだけではなく、調音を目的としたもの。赤いラインが吸音層で、なかにはグラスウールが充填されています。
  • インストール/佐藤雅次氏

詳細はこちら>>>専用室シアターCASE6「遊び心があふれるオールドアメリカン」

専用室シアター部門 金賞 東京都I邸(ホームシアターのAURAS東京)

  • 東京都I邸(vol.4 P166〜169掲載)
    インストール/ホームシアターのAURAS東京
    〒151-0053
    東京都渋谷区代々木2-11-17
    ラウンドクロス新宿6F 柏木工東京ショールーム内
    TEL:03-3582-6633
  • 家じゅうにある名作家具の美しさと調和させるため、フロントスピーカーにはBang & Olufsen「Beolab 18」をチョイス。ペンシル型のアイコニックなデザインは、Bang & Olufsenの名機「Beolab 8000」譲りのもので、Iさんがその美しさに惚れ込んで導入を決意しました。

フランク・ロイド・ライト設計の名作家具で彩られたモダンな空間。そのデザイン性を損ねずに、美しくホームシアター機器が設置されています。インストールを手がけたのは、「ホームシアターのAURAS東京」の阿南幸治氏です。空間の顔となるフロントスピーカーには、Bang&Olufsenのアイコニックなモデル「Beolab 18」を選び、名作家具との美しさと調和させました。しかし、それだけでは終わりません。硬質な石床は音が響きすぎて、心地よい空間にならない。そこで天井にはダイケンの「オトテン」を採用。壁にはニットのようなファブリック素材をあしらうことで室内音響のバランスを整えています。名作家具のもたらす凛とした雰囲気を感じながら、映画や音楽で感性を研ぎ澄ます、贅沢な空間です。

  • 部屋の中央にはIさんが愛用して10年弱となるミース・ファン・デル・ローエのバルセロナチェアが鎮座。空間の美しさに華を添えています。
  • インストール/阿南幸治氏

専用室シアター部門 金賞 石川県T邸(前越電化社/Lavi Style)

  • インストール編 専用室シアター部門
    石川県T邸(vol.4 P160〜161掲載)
    インストール/前越電化社
    〒924-0865
    石川県白山市倉光6-2
    TEL:076-276-5185
  • 専用室にはレコードコレクションをディスプレイするなど、オーナーのこだわりが随所に息づいています。スクリーンは張り込み式を選び、6畳でも92インチを実現しました。

わずか6畳という屋根裏部屋に書斎を導入した、StayHome時代のお手本ともいうべき専用室シアターです。インストールを手がけた前越電化社の前越雅一氏は、機器レイアウトやシステムをオーナーと二人三脚でプランニングし、映画だけでなく、若い頃に買ったアナログレコードも楽しめる空間をつくりあげました。イクリプスの小型スピーカーは天吊り/床置きに。優れた定位感が得られるように設置する位置や角度を綿密に計算したといいます。スクリーンは張り込み式にすることで、投写距離を稼ぎ、92インチを実現しました。しかも部屋はダイワハウスの防音室「奏でる家」。たとえ狭くても、大人の夢を詰め込んだホビールームをつくれる。その事実が、多くの読者の共感と支持を集めました。

  • 勾配天井のデッドスペースを上手に活かしてつくりあげたホームシアター。リア/トップスピーカーはイクリプス「TD307MK2A」。全チャンネルイクリプスで統一することで、音がピタリと揃った音場をつくりあげています。
  • インストール/前越雅一氏

詳細はこちら>>>専用室シアターCASE10「レコードのコレクションが飾られた屋根裏部屋」