CONTENTS
・独自技術が満載のいま選ぶべきサウンドバー
・ワンボディで迫力の低音、ジャズ聴くもよし
・最先端のソフトウェア技術が支える臨場感
・シンプルな使い勝手で、多彩なコンテンツに
・SPEC
独自技術が満載のいま選ぶべきサウンドバー
JBLのサウンドバー「Bar 5.0 MultiBeam」が快進撃を続け、ベストセラーになっています。それも必然、JBLというブランドにはサウンドバーに必要とされる、あらゆる技術と知見があるのです。
- サウンドバー
JBL
「Bar 5.0 MultiBeam」
¥OPEN(直販サイト価格¥39,800/税込)
たとえばスピーカー開発についていえば、映画の歴史とともに約75年、現在に至るまで世界中の映画館を支え続けてきたノウハウがあります。「音のいい映画館」として知られる、イオンシネマ幕張新都心8番スクリーンをはじめ、劇場の最先端のドルビーアトモス環境を支えているのもJBL PROFESSIONAL製のスピーカーです。このサウンドバーにおいても、シンプルかつコンパクトな外観ながら、内部には合計5基のスピーカーと、主に重低音再生を担う4基のパッシブラジエーターが最適なレイアウトで搭載されています。
- 左右の両端に音のビームを放射するサラウンドスピーカー2基、フロント中央に限られたスペースで振動板面積を最大化させたスピーカー3基(センターを独立させてセリフやボーカルを明瞭にしている)を搭載。さらに、不要振動を抑えつつ迫力の重低音を生み出すべく、水平対向配置にしたパッシブラジエーター計4基も内蔵されています。
そしてアンプやDSPの開発にも長けています。本機においては、左右の広がりや前後の移動感を表現するために、音をビーム化させて壁に反射させてリアルサラウンドを生み出す「MultiBeamテクノロジー」に加えて、高さ方向をバーチャルで再現することで、スリムなワンボディながら本格的なドルビーアトモスの3Dサラウンドを体感できます。さらに本体から壁までの距離を測定して音の調整をしてくれる「AMC(Automatic Multibeam Calibration)」もJBLならでは。リモコンボタンを5秒長押しするだけで、1分もかからず室内の音環境を計測して、サラウンド効果を最大化させてくれるインテリジェンスあふれる機能です。
- 前後左右は音のビームでリアルなサラウンドで、高さ方向はバーチャルで再現する、ハイブリッドな立体音響はJBLならでは。さらに本体天面に搭載されたマイクを使って、室内環境を計測、音質を最適化する「AMC」も搭載。スイートスポットを広くつくる設計が特長で、リビングで3〜4人くらいでソファに座って楽しむようなシーンにもぴったり。
そのほかHDMI端子はeARC対応で動画配信サービスなどのドルビーアトモス信号も受け取ることができるほか、著作権保護技術HDCP2.3や、ドルビービジョンを含む各種4K/HDRフォーマットのパススルーも可能。さらに本体にはWi-Fiが搭載されていて、スマホとの連携や、音声アシスタントを活用したスマートデバイスとの連携もフォローする最先端の仕様となっています。これだけあらゆる要素が揃って3万円台後半という価格設定は驚きといえます。
ハードとソフトの開発力をどちらも兼ね備えた世界的なブランドならではの圧倒的なコストパフォーマンス。「スピーカー」、「アンプ」、「ソフトウェア」、3つのテクノロジーが1つに結実した、奇跡のサウンドバーをぜひ大画面テレビのお供に選んでみてはいかがでしょうか?
岩井 喬〜ワンボディで迫力の低音、ジャズ聴くもよし
一体型サウンドバーはテレビの前に設置するため、サイズに制限があります。結果として低域不足を補うため別体のサブウーファーとセットとなるモデルも多いですが、クロスオーバーが比較的高い周波数となる製品も少なくないです。そうした場合、サブウーファーから出る音にも方向性が出て、人の声がバー本体とサブウーファーから聴こえて違和感に繋がってしまうのです。できることならサウンドバー単体ですべての帯域をカバーできることが理想です。JBLの「Bar 5.0 MultiBeam」は4基のパッシブラジエーターを備えており、一体型でもサイズを超える豊かで歯切れのよい低域再生が実現できます。中高域に対してもヌケのよさがあり、人の声がくぐもることなく、伸びよく自然に聞き取れます。ドルビーアトモスバーチャライザーを有効にすると音像がナチュラルにリフトアップ。低域の豊かさも増し、全体的にゴージャスなサウンドに進化します。『カーズ/クロスロード』では会場アナウンスに360度回り込むような臨場感があり、パイロ音も低重心で派手に響きます。車のSEやセリフの質感も自然で明瞭です。ステレオ再生もボーカルやベースのボディ感がリアルでした。ドルビーアトモスバーチャライザーを有効にすると立体的で躍動感あるサウンドが展開します。古くからジャズと相性のよいJBLらしい溌溂とした音を楽しめます。嫌なエンハンス感のない自然でノリのよい音質傾向で、ベース調整を+3ほどにすると声の厚みやベース帯域の充実度が増して聴きやすくなります。
海上 忍〜最先端のソフトウェア技術が支える臨場感
一見オーソドックスなサウンドバーに映りますが、実はかなり気合いが入っています。JBL独自のMuliBeamテクノロジーは、音のビームを壁に反射させることで音が左右後方から聞こえるリアルなサラウンドであり、そこに頭部伝達関数を用いた仮想的なサラウンド技術「ドルビーアトモスバーチャライザー」を足し合わせて立体感を実現します。それだけに空間表現は巧みです。『インターステラー』のワームホール突入シーンでは、広々とした空間から宇宙船の息苦しい密閉空間へと音場が一変しますが、本機は”リアル+バーチャル”なサラウンドでその落差を鮮明に描き出します。音の左右後方への回り込みと、高さ方向の表現力の両方が備わっているからこそできる芸当です。『ボヘミアン・ラプソディ』のライヴ・エイドのシーンの表現にも感心しました。音場は横方向に広く、奥行きもあります。高さ方向の情報もあるので、アリーナの雰囲気が伝わります。サブウーファーなしでここまで低音の迫力が出せるのは設計の巧みさゆえでしょう。サラウンドの効果を陰で支える「AMC」はリモコンのHDMIボタンを長押しするだけで測定完了、ほとんど手間がかからないので、視聴するたび使ってもいい機能。たとえばリビングには視聴人数やカーテンの開閉など、音の壁反射を活用するMultiBeamテクノロジーの効果に影響してしまう要素もありますが、映画を見る前にちょっとした”おまじない”をするだけで、いつもベストな状態で楽しめます。
高橋 敦〜シンプルな使い勝手で、多彩なコンテンツに
まず『ヱヴァンゲリヲン新劇場版: Q』冒頭、宇宙空間での戦闘シーンを再生。この音声はアトモス収録ではないので、本機のバーチャライザーでアトモス機能をオンにすると、空間表現が拡張されるイメージとなりますが、それが好感触!サラウンドに振られている効果音やBGMの存在感が強まり、映画らしい派手さ、ダイナミックさが際立ちます。映画館らしさを知り尽くしたJBLだからこそ、ホームシアターへの落とし込み方も絶妙。効果音が強まるからといって相対的に台詞が引っ込んでしまうなんてこともありません。センタースピーカー搭載は狙い通りでしょう。そこはテレビ視聴時にも強みとなります。ニュースやバラエティ、ドラマにアニメと、人の声が中心の番組全般でその聞こえのよさは見事。テレビの音質強化をメインに考えての導入もアリでしょう。AirPlay 2やChromecast、AlexaといったWi-Fi経由での連携機能を使っての音楽再生は、サブスクを小音量でBGM的に流しっぱなしにしてみたときの印象が特によかったです。チャキッとした高音と太さと弾力のある低音という持ち味が小音量時にも維持され、高音域ではギターやシンバル、低音域ではベースやドラムスの躍動感が損なわれません。どの音量でも力を発揮してくれるのも印象的でした。リモコンはシンプルですが、本体の高精細有機ELディスプレイが動作状態をテキスト表示で教えてくれるので操作に迷うことはありません。単純に「使いやすくて音もよい」という素晴らしいサウンドバーです。
SPEC
JBL「Bar 5.0 MultiBeam」
●定格出力:250W ●スピーカー構成:5.0ch ●接続端子:HDMI出力(eARC)×1、HDMI入力×1、光デジタル音声入力×1、USB×1、LAN×1 ●外径寸法:709W×61H×101Dmm