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レビュー

  • ARCAM「Solo Uno」 高性能アンプとネットワーク機能を凝縮
    コンパクトな実力派プレーヤー
    ストリーミングをもっと高音質で楽しもう!

    VGP 取材・執筆 / 鴻池賢三
    2021年12月17日更新

    • VGP審査副委員長
      鴻池賢三

コンパクトでも本格的なピュアオーディオ

  • アンプ内蔵ネットワークプレーヤー
    ARCAM
    「Solo Uno」
    ¥77,000(税込)

国内外のオーディオ愛好家から絶大な支持を集める「ARCAM(アーカム)」は、1976年に英国でケンブリッジ大学出身のジョン・ドーソンらが創業したブランド。当時、プリメインアンプ「A60」でその存在を世界に知らしめました。また、ARCAMといえばCDプレーヤーも伝説的で、1980年代半ばにはCDプレーヤーを発売。当時から筆者も憧れの存在で、デジタルオーディオの高音質化を追求し、『音楽に対してどこまでも真摯でシンプル』という設計思想は、今も色あせることがありません。

そんなARCAMが、日本に再上陸を果たしました。新たな製品群の中でひときわ個性的だったのが、横幅14cmのコンパクトボディに、高性能アンプとネットワークオーディオ再生機能を凝縮したストリーミングプレーヤー「Solo Uno」です。Wi-Fiおよび有線LAN接続に対応、AirPlay2やChromecast、Roon Readyにも対応。デコードはもちろんハイレゾ対応で、MQAのデコードも可能と多才。専用アプリ「MusicLife」も用意していて、スマホやタブレットからネットワークオーディオ再生も快適におこなえます。

  • 有線および無線でネットワークと接続可能。B5サイズのコンパクトな筐体ながら高性能なアンプも内蔵しており、お気に入りのスピーカーをつなぐだけで本格的なオーディオライフをスタートできます。サブウーファー出力も搭載されています。

メリハリがありシルキーで上質なサウンド

実際に聴いてみると、専業ブランドらしく、コンパクトながら本格的なサウンドに驚かされました。メリハリがあり、ワイドレンジでありながらシルキーで上質な音。力強さと繊細さを兼ね備えており、まさにHi-Fiの領域。重厚長大になりがちなHi-Fiの概念を打ち破り、ただ音楽に向き合うために、機器の存在をミニマムにしたコンセプトは、ストリーミング時代におけるARCAMの新しい解釈とも言えます。オーディオの世界に一石を投じる、最先端のプロダクトとしてお薦めです。

ピュアオーディオ入門にぴったりな製品群も登場

SACD/CDネットワークプレーヤー「CDS50」とプリメインアンプ「SA20」および「SA30」の3機種は、スリムながら高性能かつ高品位なオーディオ製品として企画賞に輝きました。写真のCDS50とSA20の組み合わせは、ピュアオーディオ入門にぴったり。SA30は大画面テレビの音質強化にも最適! ラックに収納しやすい薄型ボディでHDMI端子も搭載しています。

  • 上にプリメインアンプ「SA20」、下にSACD/CDネットワークプレーヤー「CDS50」配置して組み合わせた様子。

SPEC

ARCAM「Solo Uno
●アンプ出力:50W×2(4Ω) ●デジタル入力:Wi-Fi、LAN ●アナログ入力:3.5mmステレオミニ ●外形寸法:140W×52H×213Dmm ●質量:1.5kg