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  • 山口県サウンドテック サウンドテックがリニューアルオープン!
    音と映像のある暮らしを“体験”できる場に
    ホームシアターインストーラーに聞いた見どころを紹介

    取材・執筆 / ホームシアターCHANNEL編集部
    2023年2月10日更新

暮らしのシーンを想定した“体験型”ショップ

23年1月9日、山口県のホームシアター/オーディオショップ「SOUNDTEC(サウンドテック)」が、システムから内装のしつらえまで、店舗を大幅にリニューアルしてグランドオープンしました。

腕利きのインストーラーでありショップのオーナーでもある三宅宏明氏と、インテリアデザイナーをはじめとする多数の専門家がタッグを組んでリノベーションした2階建のショップ。ホームシアター機器をリビング空間で実際に試聴できるゾーンや、高音質にこだわり抜いてルームチューニングを施したハイエンドシアターなど、ユーザーそれぞれのライフスタイルに寄り添う7つのコンセプトルームが誕生しました。音楽や映像を本格的なホームシアターシステムで楽しめるのはもちろん、オーダーメイド家具、照明、インテリアのデザインなど、その空間で過ごす際の快適性や、見た目の美しさにもこだわった体験型スペースとなっています。

ここでは、三宅氏に直接お話を伺ったリニューアルのポイントや、各シアタールームの詳細をご紹介します。

  • 「SOUNDTEC(サウンドテック)」は創業40周年を迎えた山口県のホームシアター/オーディオショップ。リニューアルで全館設備のネットワークコントロールを導入しており、全館BGM・照明・空調制御、1F/2FシアタールームAV機器制御、監視カメラなどの一括制御も体験できます。
  • サウンドテックのスタッフのみなさん。中央で店名のロゴが入ったリニューアルのフライヤーを掲げているのが、取材協力してくださったインストーラー兼代表取締役の三宅宏明氏です。

究極の映像・音響を追求したハイエンドシアター

T2ハイエンドシアター(2F|01)

リニューアルの最大のトピックとして三宅氏がお薦めしてくれたのは、ショップの2階に新しく誕生した「T2ハイエンドシアター」。防音設備を施した24畳に140インチ・スクリーンと5.1.4chのスピーカーシステムをインストールした、大型エンターテイメント空間です。

特筆すべきはこだわり抜かれた音響設計。劇場やコンサートホールで味わえるような、より実感を伴う豊かな空間表現、臨場感のある音響を実現するには、シアタールームそのものの音響特性を整えることも重要と三宅氏は考えました。T2ハイエンドシアターは、意図した遮音性能、そしてルームアコースティックを実現するため、部屋の形状、建築的構造、電源環境や空調設備に至るまで、トータルに考慮されたシアタールームです。

まず「Double bass array(ダブルベースアレイ)」と呼ばれる特別なレイアウトを採用し、音の聴こえ方に大きく影響するという定在波対策にトライ。システム表記上は5.1.4chですが、実は8基ものサブウーファーが前後の壁に埋め込みで設置されています。部屋の構造を考慮した上で、すべてのサブウーファーを理論上の理想配置とすることで、定在波の発生を抑制・反響の低減を実現しました。

また適度に残響を抑え明瞭感のある音を楽しめるよう、部屋の正面壁と天井に大建工業「ダイロートン」のリブタイプを施工。さらに部屋後方の角2箇所、サラウンドスピーカーを埋め込んだ壁面にはオリジナルのベーストラップを造作し低音のこもりを逃がすなど、部屋の構造の至るところに高音質化の工夫が盛り込まれています。

スピーカーはKEFで統一し、壁面と天井それぞれにビルトイン。サブウーファーを含め計17基使用しているスピーカーすべてに、最適な容積・構造のエンクロージャーをオリジナル制作しています。スクリーンのサイズは視聴位置から視野角いっぱいの映像を楽しめるよう算出された140インチです。ソニーの4K/HDRプロジェクターの映像を受けとめるべく、スクリーン生地は高輝度かつ美しい階調表現に定評がある、オーエス「レイロドール」をチョイスしました。

室内は明るい色の壁紙やカーペット、ナチュラルな雰囲気の木材を採用した柔らかい印象。上質なインテリアが気品ある空間にマッチして、圧倒的な高音質・高画質を実現しながらも、リビング空間のようにゆったりとくつろげる専用室となっています。

  • 徹底的にノイズを抑えた部屋に対して最適な再生を行えるよう、ホームシアター/オーディオ機器のセットアップは音響特性の解析や測定をもとに実施されています。TRINNOV AUDIO(トリノフ・オーディオ)のサウンドオプティマイザー「ST2 HiFi」も導入し、最適な音響空間の構築を目指しました。

T2 GAME&DTMスタジオ(2F|02)

「T2 GAME&DTMスタジオ」も2階に新設。ハイエンドPCによるゲーミング・ストリーミングを体験できるほか、PCオーディオやヘッドホンの比較試聴なども楽しめます。サウンドシステムには、現在JBLのアクティブスピーカーによる4.1chを導入しています。これからさまざまなスピーカーを試聴しながら、アップデートしていく予定といいます。

ポイントは3畳の狭小空間に、プロユースの音楽制作スタジオとして活用できるほどの音響処理が施されていることです。部屋は防音仕様となっており、ハイエンドシアターと同じくダブルベースアレイを採用。4基のサブウーファーが前後の壁に対になるよう埋め込まれており、ノイズの少ないモニター環境での音楽制作、また躍動感たっぷりの高音質でコンテンツを堪能できます。

クオリティはもちろん、電源の供給や各種機器の配線、空調設備などを自宅に導入する前に体感できるのもうれしいポイント。その場でインストーラーと相談することももちろん可能なので、本格的なスタジオ設備の導入をお考えの方や、プライベートルームで思いきり楽しみたい趣味がある方にぜひ体験してみてほしい専用室です。

  • 店舗のリニューアルに合わせてメインの大型分電盤を新規設備。さらに1階のオーディオリスニングルーム、2階のT2ハイエンドシアター、T2 GAME&DTMスタジオには専用分電盤を設置し、電力供給の強化を行っています。各コンセントまでの供給をより効率的に行えるよう、ケーブルは配置に合わせて通常より太いものを採用。

初心者にお薦め!おしゃれなカジュアルシアター

次に三宅氏が見どころとして紹介してくれたのは、1階のシアタールームです。部屋の広さは8畳ほどで、実際にインストールする際も同じくらいの広さの専用室が多いのだといいます。横長の間取りにL字型で「ビルトインスタイルの2.1chテレビシアター」と「100インチ・スクリーンと5.1chシアター」がインストールされており、2つのホームシアターシステムを視聴しつつ吟味することができます。

シアタールーム(1F|05)

  • 室内は異素材が調和し温かみのある雰囲気。2つのシアターは完全に別のシステムで成り立っており、映像音響からしつらえまでを体感、比較視聴できるのも魅力。ホームシアター機器、照明、空調、電動カーテンなどを一括で操作できる、オートメーション機能も実装予定です。

ビルトインスタイルの2.1chテレビシアター

2.1chテレビシアターはそのままリビングに落とし込めるほどの美しさ。2chのスピーカーにはイタリアSonus faber(ソナスファベール)の埋め込みスピーカーを採用。黒く穏やかに沈んだ色調と独特の繊細な木目が美しいウェンジ仕上げを選ぶことで、重厚感ただようインテリアともマッチさせています。

有機ELテレビを含め、視聴方向にあるホームシアター機器は造作家具にビルトイン。インテリアにこだわりつつホームシアターを楽しみたい方や、大画面テレビをより楽しむために音響面のアップグレードを検討している方にもお薦めしたいインストールです。

 

100インチ・スクリーン&5.1chシアター

110インチのスクリーン・シアターは、初めて導入を検討しているユーザーにお薦めしたいカジュアルシアター。専用室であればプライベートルームや仕事場とも兼ねられます。迫力の映像音響を味わえるのはもちろん、配線の隠蔽や部屋を広く見せられるレイアウト、音質設計の工夫など、プロのインストール術をモデルルームのように実際に見て確認できます。

サラウンドの5chスピーカーはイクリプス「TD307MK3」で統一し、天吊りで設置しています。メディアストリーミング端末やブルーレイレコーダーも接続されているので、実際に音を体感することもできます。

リビングシアター(1F|02)

  • 1階は主に内装やインテリアのしつらえをリニューアル。リビングでのシチュエーションを想定してインストールされた4.1.2chテレビシアターは、家具・照明などまでトータルデザイン。映像・音響のクオリティだけでなく、インテリアのコーディネートのポイントまで知ることができます。

匠の点検・ケーブル制作工房(1F|06)

  • 幅広いニーズに応えるため、ケーブルの長さや端子などをカスタマイズできる制作工房を新設。導入後もシアターシステムのちょっとしたアップグレードを検討できます。長く使っていきたいお気に入りの機器の点検などにも対応してくれます。

T2 LOUNGE(2F|03)

  • 2階のラウンジスペースはヴィンテージオーディオなどを用いて現代風にアレンジされたジャズ喫茶のような空間。飲食やアートなども楽しめるイベントが多岐に渡って開催されています。製品を購入するだけの店舗ではなく、⾳楽を聴いたりコーヒーを飲んだり、リラックスして過ごしてもらえる場所にするべく企画進行中です。

ホームシアターをもっと身近なツールに

今回紹介しきれなかったお部屋の詳細や最新のイベント情報なども、店舗に合わせてリニューアルされたサウンドテックのショップサイトでぜひチェックしてみてください!

三宅氏は今回のリニューアルのきっかけを、より多くのユーザーに「ホームシアターを“体験”してほしい」という思いだと教えてくれました。ユーザーによって暮らしはさまざまで、求めるホームシアターのインストールも千差万別です。サウンドテックでの体験は、それぞれの要望にしっかりと寄り添い、憧れに形を与えてくれるもの。これからホームシアターづくりを考えている方だけでなく、音楽や映画をさまざまなシチュエーションで体験してみたい方も、 ご家族やご友人をお誘い合わせの上、ぜひ足を運んでみてください!

  • SOUNDTEC(サウンドテック)
    〒747-0808
    山口県防府市桑山2丁目11-32
    TEL:0835-21-5555
    営業時間:10:00〜18:00
    定休日:水曜日、第1・第3火曜日

SYSTEM LIST

※23年2月当時のシステムとなります。最新情報はショップサイト公式YouTubeチャンネルをチェック!

シアタールーム(1F|05)
●2.1chテレビシアター
4K有機ELテレビ:ソニー「XRJ-65A95K」
フロントスピーカー: SONUS FABER「Palladio PW-662」
サブウーファー:KEF「Ci200QSB-THX」
AVアンプ:マランツ「MODEL 40n」
サブウーファー用アンプ:KEF「KASA500 Amplifier」

●100インチ・スクリーン/5.1chシアター
プロジェクター:OPTOMA「UHD65」
スクリーン:オーエス「SEP-110HM-MRK3-WF302」
フロント/センター/サラウンドスピーカー:イクリプス「TD307MK3」
サブウーファー:オンキヨー「SL-D502」(近日交換予定)
AVアンプ:デノン「AVR-X2800H」

リビングシアター(1F|02)
●4.1.2chテレビシアター
4K液晶テレビ:ソニー「XRJ-75X95K」
フロントスピーカー:MONITOR AUDIO「BRONZE 200-6G」(近日交換予定)
サラウンドスピーカー:イクリプス「TD508MK3」
トップスピーカー:KEF「Ci130.2CR」
サブウーファー:KEF「KC62 Subwoofer」
現在はLINN「MAJIK DSM/4」にて2ch再生中

T2ハイエンドシアター(2F|01)
●140インチ・スクリーン/5.1.4chシアター(Double bass array仕様)
プロジェクター:ソニー「VPL-XW7000ES」
スクリーン:オーエス「PX-140H-HF102 レイロドール」
フロント/センタースピーカー:KEF「Ci3160RL-THX」
トップスピーカー:KEF「Ci160RR-THX」
サブウーファー:Scan-Speak「Revelator 32W/4878T00」
AVアンプ:マランツ「SR8015」
サブウーファー用アンプ:KEF「KASA500 Amplifier」
フロントスピーカー用パワーアンプ:Benchmark「AHB2」
DSP:Trinnov Audio「ST2 HiFi」
ブルーレイレコーダー:パナソニック「DMR-ZR1」
調音・ディフューザー:Vicoustic「Multifuser DC3 ブラック」、日本音響「SYLVAN」
オーディオラック:Quadraspire「Q4W」

T2 GAME&DTMスタジオ(2F|02)
●4.1chデスクトップシアター(Double bass array仕様)
モニター:ソニー「INZONE M9」
フロントスピーカー:JBL「4305P」(近日交換予定)
サラウンドスピーカー:KEF「Ci130QR (surround)」
サブウーファー:DYNAUDIO「MW-182」
AVアンプ:マランツ「NR1711」
サブウーファー用アンプ:Crown「XTi 4002」
DSP:miniDSP「SHD Studio」
DAC:RME「Babyface Pro FS」
ゲーム機器:ソニー「PlayStation 5」
ヘッドセット:ソニー「INZONE H9」
ヘッドセット:ソニー「INZONE H3」
ヘッドホン:ソニー「MDR-Z1R」
ヘッドホン:ソニー「MDR-CD900ST」
ヘッドホン:CROSSZONE「CZ-1」
ゲーミングチェア:Herman Miller「セイルチェア ゲーミングエディション」
ディフューザー:Vicoustic「Multifuser DC3 ブラック」

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