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  • 太陽光発電と蓄電池で安心&環境にやさしいホームシアターライフを! 宮崎県のショップ、木田電業の新たな提案

    取材・執筆 / 塚田真由子(ホームシアターCHANNEL編集部)
    2024年3月19日更新

宮崎県都城市に拠点を構える木田電業は、ホームシアターだけでなく、一般住宅の電気設備工事や、ネットワーク、防犯カメラの電気通信工事を請け負うことで、電気で生活が豊かになることを目指しているショップです。

同社代表取締役を務める木田弘信氏は、電気工事に関する経験と知識を積み重ねた後、2003年に木田電業を創業。2013年には自身の趣味であるオーディオとホームシアターを活かし、ホームシアターのインストール事業もスタートさせました。

そんな木田電業はいま、1「太陽光発電」、2「蓄電池」、3「V2H(Vehicle to Home:電気自動車の電気を家庭用に活用する)」の3つを柱とし、できるだけ送電網(グリッド)に接続しない「オフグリッド」(独立電源)という新しいライフスタイルを提唱しています。ゆくゆくはホームシアターにもオフグリッドを普及させていきたいと語る木田氏にインタビューを試みました。

  • インタビューにお答えいただいた、木田電業の代表・木田弘信氏。ホームシアターのインストールをはじめ、一般住宅の電気設備工事や、ネットワークなどの電気通信工事を行っているショップです。

蓄電池と太陽光発電で家庭の電気を自給自足

――オフグリッドというライフスタイルを提唱するようになったきっかけは?
木田氏「2011年の東日本大震災直後に電力不安があったことや、原発に代わる再エネ導入ブームなどがきっかけで、これまでのエネルギーに100%依存していた暮らしに危機感を覚えるようになりました。
当社では数年前から太陽光パネルの設置をはじめていましたが、テスラの家庭用蓄電池『パワーウォール』が2020年から販売されはじめたのを契機に、蓄電池の設置も請け負うようになりました。蓄電池といっても馴染みのない方も多いかもしれませんが、家庭用蓄電池とは、昼間に太陽光パネルで発電した電気を夜間に使ったり、夜間の安い電気を買って昼間に使ったりするために電気を蓄えられる装置のことです。
現在、当社のショールーム「has…」でも蓄電池を活用することでオフグリッドに挑戦しています。昼間、太陽光で発電された電気をオフィスの電気として用い、余った電気を蓄電池に貯めます。太陽が沈んでからは蓄電池に貯めていた電気を使用し、貯めた電気がなくなった後は、電力会社の電気に切り替えるシステムを構築しています。さすがに曇りや雨などの天候不順の際は、電力会社の電気を使用しなければならないため、完全なオフグリッドとはいきませんが、太陽光の電気を最大限利用することを目指しています」。

――御社で太陽光発電と蓄電池を設置した事例は結構あるのですか?
木田氏「そうですね。当社では数多くの太陽光発電システムと蓄電池の設置工事を行っており、経験、知識ともに豊富な実績を持っております。また、当店でも実際に太陽光発電と蓄電池システムを設置しており、電力モニターで太陽光パネルの発電状況や、買電・売電の様子などを見学していただくことができます」。

  • テスラの蓄電地「パワーウォール」のアプリにより、家庭の消費電力状況や太陽光発電システムの発電状況、電力会社からの購入電力量などもリアルタイムで把握することができます。
  • 「パワーウォール」アプリだけでは、住宅で使用する電源を蓄電池か商用電源(電力会社から供給される電力のこと)かを切り替えることができませんが、ホームオートメーションシステムの構築に長けた木田電業ならお手のもの。クレストロンのホームオートメーションシステムを用いることで、スマホの画面をタッチするだけで蓄電池と商用電源の2系統の電源を切り替えられることが可能です。さらに、どちらの電源を使用しているのかひと目でわかります。
  • 宮崎県都城市に拠点を構える木田電業ショールーム「has…」にもテスラの蓄電池「パワーウォール」が展示されています。

もっと木田電業の実例を見る!>>>マーベル好きのオーナーがつくった専用室

蓄電池の導入で音のよい環境がつくれるかも?!

ーー御社はコンテナハウスにホームシアターを組み合わせた「K-CONTAINER(ケー・コンテナ)」の販売でもホームシアター業界の注目を集めましたが、K-CONTAINERでも太陽光発電システムを組み合わせていましたよね?
木田氏「はい。K-CONTAINERはその名の通り、コンテナハウスをそのまま部屋として使うホームシアターです。母家と完全に隔離できる大人の遊び場でありながら、災害時などは避難場所にもなる空間をコンセプトにつくりました。近年は台風や地震などの災害による停電などライフラインの心配も増えてきたため、V2Hや太陽光発電を導入して電気で困らない暮らしも提案しています。V2Hは電気自動車(EV)と住宅をつないで電気のやり取りをできるようにするシステムのことで、V2H機器そのものに電気を貯める蓄電機能はありませんが、電気自動車(EV)とK-CONTAINERをつなぐことで、EVの大容量バッテリーからK-CONTAINERへ電気を送ることが可能となり、EVを蓄電池として活用できるようになります。災害時の停電の際にも、昼間は太陽光発電でつくられた電気で、夜間はEVから給電された電気によって、安心して過ごすことができます」。

  • コンテナハウスにホームシアターをインストールした「K-CONTINER(ケー・コンテナ)」。都城市にあるショールームでは、約90インチのスクリーンにJVCの4K対応プロジェクター「LX-NZ3」を組み合わせています。
  • ショールームのシステムが木田電業のレコメンドスタイル。バーベキューもできるウッドデッキに加え、太陽光発電システム、ネットワークカメラや電気錠といったホームセキュリティまで完備したハイテクハウスに仕上がっています。
  • K-CONTAINERには、電気自動車を蓄電池として使えるV2Hシステムまで導入されています。

ーーコンテナにホームシアターを組み合わせただけでもユニークですが、そこにV2Hや太陽光発電も導入したことが斬新ですね。今後はホームシアターへの展開もお考えなのですか?
木田氏「はい。現状、ホームシアターにおいての導入実績はまだありませんが、太陽光発電と蓄電池をホームシアターに活用することで、音質に影響を与えるノイズ源から独立した環境を構築できるのではないかと考えております。発電所で発電された交流電気は、送電線や家庭内の電化製品によってさまざまなノイズがのってしまいがちです。これに対し、太陽光発電と蓄電池の場合、太陽光発電システムで発電した直流電気を、蓄電池内蔵のパワーコンディショナーで交流電源に変換するというシンプルな電源回路構成のため、発電所でつくられた電気を使うよりもノイズが混入する経路がより短いといえます」。
ーーノイズの少ない環境でホームシアターを楽しめるというわけなのですね。とはいえ、蓄電池を導入するのにはお金がかかりそうなのですが…。
木田氏「弊社で取り扱っているテスラ『パワーウォール』の場合、電池容量が13.5kWhと大容量で、家中の電気を丸ごと動かせるパワーがありながら、他社製の蓄電池に比べるとお求めやすい価格が魅力です。また、スタイリッシュなデザインにも注目していただきたいです。初期費用自体はそれなりにかかってしまいますが、もしもの時の備えとしてはもちろん、音と映像にこだわるホームシアターファンにもぜひ注目していただきたいですね」。
――本日はありがとうございました。

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  • 都城ショールーム「has…」木田電業のショールーム
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