2018年度のハイクオリティ 4K Ultra HDブルーレイソフト

CONTENTS

・画質と音質の良さで太鼓判！
・『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』
・『マトリックストリロジー』
・『グレイテスト・ショーマン』

画質と音質の良さで太鼓判！

2018年に発売された4K Ultra HDブルーレイのソフトの中から、映像と音響のクオリティを選定基準に、2018年度のベスト3を厳選。画質、音質のクオリティで太鼓判を押す、ハイクオリティソフトの観どころ、聴きどころを紹介していきます。

4K/HDRの再生に対応した高品位なディスクとして登場した4K Ultra HDブルーレイ。その中でも、2018年度に登場した、映像と音響のクオリティが優秀なタイトルを厳選して紹介。観どころ、聴きどころをぜひ参考に！

『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』

フィルムトーンが一際美しい！

シリーズ生誕から40年。制作手法が変わりスタッフが世代交代しても映像作品としてのアイデンティティーが確固として存在するのは流石。アナログVFXフィルム撮影からCGデジタルプロセスへ移り変わり、ビデオグラムの器がアナログから4K UHDになってもSWはSWということでしょう。HDRのピーク効果は対決シーン(CH50)の煮えたぎるライトセーバーに現れますが、ドレッドノート撃沈(CH04)や、クルーザー被弾(CH12)等戦闘シーンはバランス重視。一方BT.2020広色域化で最高指導者の間の赤一色とカイロ・レンの黒の対比、岩塩の赤が冴える孤島のシーン(CH47)のフィルムトーンも美しいです。イマーシブサウンドを得て音場がほぐれ、ドッグファイトに明瞭さと鮮鋭感。カイロ・レンとレイのフォースの同期(CH18)は息づく空間表現です。

『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』
¥8,000(税抜)
VWES6641
ディズニー
●製作：2017年／米 ●本編映像：152分、シネマスコープ、2160p、ドルビービジョン ●本編音声：英語ドルビーアトモス、日本語DDPLUS 7.1ch
©︎2018 & TM Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

『マトリックストリロジー』

HDR表現が豊かで没入感が深い！

第1作は、フィルム映画のグレインとコントラスト、ディテールが未来のハードボイルド映画のスタイリッシュなルック。第2作もフィルム撮影のルックが前面に出ますが、ハイライトはシリーズで珍しい白昼のフリーウェイのアクション(CH23)。第3作もフィルム撮影ですが、第1作からの変化は大きく、グレインがきめ細かく解像感の進境が著しいです。第1作のノワールな美学から壮大でグロテスクなSFアクションエンターテインメントへと変化を遂げています。3作通じHDR採用による映像の変貌と進化は著しく、トリニティーのコスチュームの艶やかな黒は滴る美しさ。音場もよく解れ、ノイズフロアが低く、効果音の細やかな表出が秀逸。中でも第3作の崩落場面(CH29)など、イマーシブならではの音場効果。映像と音声の一致が深い没入を生み出していると言えるでしょう。

『グレイテスト・ショーマン』

色彩表現が鮮やかでサウンドも優秀！

色彩の豊麗さ、解像感、コントラストなど、条件の良い劇場上映と遜色のない映像。実在の興行師を美化した物語ですが、一貫して光と影の対比させた映像演出に、日陰者のサーカス空間にこそ偽善に満ちた人間社会の真実があるというメッセージが込められ、映画に説得力と品格を与えています。全てのシーンで色数が豊か。N.Y.上流の生活は絵本を見るようですが、解像感と奥行き、陰影に富み平板になりません。ジェニー・リンドがステージに登場するシーン(CH10)では、スパンコールドレスのまばゆい輝きにHDRの効果を実感。よく解れた見通しのよいサラウンド空間に歌声がしなやかに舞い上ります。ミュージックチャプターに注意が行きがちですが、サーカスシーンの効果音を存在感豊かに整音しているのは、サーカスというもうひとつの主人公へのリスペクトなのでしょう。