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  • 連載 伊尾喜大祐のシン・イオキネマの夜明け
    第3回「ゼロから設計し直したい!」

    取材・執筆 / 伊尾喜大祐
    2021年4月21日更新

ホームシアターの総合誌「ホームシアターファイルPLUS」でも執筆されている伊尾喜大祐さんが、夢の映画館「シン・イオキネマ」づくりを決意! 本連載では、映画館づくりを決意したきっかけから完成するまでの模様を完全密着ドキュメントでお送りします。どのタイミングでどんなことが進行するのか? 映画館づくりにどんな想いがあったのか? 読んだらホームシアターを作りたくなること間違いなし!

システムの課題と家族への影響

前回はこちら

そもそも普通の部屋をDIYでシアター化してきたイオキネマには、機器にも構造にも様々な課題が生じています。まず映像面ではプロジェクターがHDRに非対応なこと。プレーヤーのSDR変換機能は優秀ですが、キレ味鋭くハイコントラストな有機ELの映像には、さすがに太刀打ちできません。そしてスクリーンにもV字型の弛みが目立ち始めました。

音も問題が山積みです。愛用してきたBOSE AM-15+AM-10は小型ゆえに、率直に言ってハイレゾなロスレス音声には非力。しかし7.1.2chのドルビーアトモス再生のためには10本のスピーカーを配置せねばならず、大きなものは導入が難しいところ。実は天井も1/4ほど張り出しており、左右のスピーカーの響きが大きく異なるのも悩みどころです。ケーブルも壁内配線ではなく部屋の隅を這わせてモールで隠しているものの、見栄えは正直よくありません。

そしてさらに大きな悩みも生まれ始めました。「家族への影響」です。

この世界の片隅で妻が僕を見つけてくれたこと、そして2人の子どもに恵まれた幸せには、いくら感謝してもしきれません。だからこそ仕事でもプライベートでも、大音量で映画を再生することが気になり始めてしまいました。漫画家である妻の仕事部屋はシアターの真上。作業中に轟く重低音には時々困っていたと言います。さらに息子から「からだがういちゃう」と言われたときには、これはもうどうにかせねばと痛感させられた次第です。こういう環境だけに、子どもたちを寝かせた後に、夫婦でのんびり映画を観ることもめっきり減ってしまいました。

加えて、近年の気候の急変が耐えがたくなったのも事実。何せ壁内に断熱材がないため、暑さ寒さがダイレクトに身体に響くのです。思えば11年の東日本大震災では、あまりの揺れで大黒柱にヒビが入り窓も割れてしまい、家屋の耐久面も心配に。
これはもう、建て替えるしかない。イオキネマも専用室として、ゼロから設計し直したい。そんな思いが、むくむくと大きくなりはじめました。 >第4回へつづく

  • 今使っている小型のスピーカーから大型モデルへと変更したい、プロジェクターも新たにHDR対応モデルにしたいなど、機材や設置に対しての課題をクリアしたいと考えています。
  • イマーシブサウンドの再生に対応した7.1.2chのスピーカーレイアウトになっていますが、部屋が左右対称じゃないため、ドルビーアトモスの推奨セッティングができるホームシアタールームにしたいと悩む伊尾喜氏。
  • 自宅の建て替えに伴って、イオキネマもさらにホームシアターとしてのグレード高めるべく、「ゼロから専用室を設計したい」と夢を膨らませます。

イオキネマホームシアター概要

ROOM DATA
●住宅形態:戸建/築50年超 ●家族構成:夫婦+子ども2人 ●ホームシアターの広さ:約8.5畳 ●画面サイズ:105インチ(16:9)、100インチ(シネスコ)、55インチ(テレビ)

SYSTEM LIST
●プロジェクター:ソニー VPL-VW500ES ●スクリーン:シアターハウス BXR2337CHM ●有機ELテレビ:LG Electronics OLED 55B7P ●Ultra HDブルーレイプレーヤー:パナソニック DP-UB9000 ●Ultra HDブルーレイプレーヤー:OPPO Digital UDP-203 ●Ultra HDブルーレイレコーダー:パナソニック DMR-UBZ1 ●AVアンプ:ヤマハ RX-A3070 ●フロントスピーカー:BOSE AM-15(W) ●センタースピーカー:BOSE AM-15(W) ●サラウンドスピーカー:BOSE AM-10 ●サラウンドバックスピーカー:BOSE AM-10 ●トップミドルスピーカー:BOSE AM-15(W) ●サブウーファー:BOSE AM-15(W)

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