空間を明るく照らすだけでなく、そこで過ごす時間をスペシャルにしてくれるのが“あかり”。映画やスポーツを臨場感たっぷりに楽しめたり、家族と一緒にいる時間が心地よくなったり。ここでは、照明士・﨑山昌治さんにお聞きした、押さえておくとホームシアターの満足度、快適度がワンランクアップするプロのあかりのテクニックをご紹介します。
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調光装置で上映までのワクワク感を高める
複数のあかりを配置したとして、あちこちにあるスイッチを点けたり消したりするのが面倒だと感じる方も多いのではないでしょうか。そんな方にお薦めなのが、部屋じゅうにあるあかりを一括コントロールしてくれる「調光装置」です。あかりのパターンを記憶し、ワンタッチでシーンを切り替えてくれるだけでなく、光の明るさを調整できるので、テレビシアターの時はまぶしさを感じない程度にテレビ背面を照らしたり、だんらんの時は明るくしたりといったことが可能になります。
「勉強や食事、だんらんなど、シーンに合わせて光の明るさを変えるだけで、一日にメリハリも生まれます。ホームシアターの場合、調光できることで映画館のような雰囲気を味わうこともできるんです。照明がバチッと消えてしまっては上映までの気分が盛り上がりませんが、フワッと照明が暗くなっていくと『これから映画がはじまるんだ』とワクワクするはずです」と﨑山氏。あかりを上手に採り入れると、感動の質までも高まるのです。
- 映画館の座席に座ると、照明が徐々に暗くなり、お待ちかねの本編がスタート。そんな映画館気分を味わわせてくれるのが調光装置です。調光装置のスイッチをワンタッチすると明るかったシアタールームの照明が徐々に暗くなり、最後には部屋が完全に真っ暗になりました。
暮らしのシーンに合わせた演出を
複数のあかりの調光を一台で可能にしてくれるのが調光装置です。だんらん、食事、学習、ホームシアターなどの暮らしのシーンごとに、あかりのパターンを記憶してくれるので、ワンタッチするだけで、シーンに合わせて必要なところにあかりを点灯させることができます。また、記憶されたシーンの切り替えはゆっくりと切り替わるので、映画館気分を高めるのにもうってつけです。
- PANASONIC
「リビングライコン」
¥56,430(税込)
※4シーン設定、3回路調光タイプ
(写真上から)
シアターのあかり
バータイムのあかり
食事のあかり
学習のあかり
- [取材協力]
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
西部ILC(インテリアライティングセンター)課長
﨑山昌治氏
照明士。1990年入社。住宅照明に関するソフト研究・手法構築・プランニングが専門分野。現在は、住宅照明プランニングの専門集団ILCの、西日本地区リーダーを務めている。