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実例

  • リビングシアターCASE44
    明るい色調の14畳スペースに本格派システム
    120インチ&7.1.4chで圧巻の臨場感

    取材・執筆 / 竹内 純(ホームシアターCHANNEL)
    2023年1月25日更新

白と木のぬくもりが包み込む2WAYシアター

ホームシアターはご主人の念願の夢。独身時代から自らホームシアターを組み、以前の住まいだった集合住宅では立ち上げ式スクリーンを使ってコンパクトに楽しんでおられました。新築にあたり「せっかく家を建てるのだから」と迷うことなくホームシアターづくりを決断。奥様も後押しされました。

  • 白を基調としたリビングルームに夢を叶えた2WAYシアター。機器を収めるスクリーン下の造作ラックは、フローリングに合わせた明るい色調の木材で仕上げ、部屋全体を木のぬくもりの心地よさが包み込みます。すでに間取りも決まっているタイミングながら120インチのスクリーン、ドルビーアトモス7.1.4chなど佐藤さんご夫婦の夢を最大限に実現しました。

約14畳の広さのリビングルーム。間取りはすでに決まっていて、そこへホームシアターを優先して配置することに。頼ったのはのだや仙台店です。「仙台ではテレビCMで小さなころからお馴染みです。ホームシアターをつくるならのだやさんに、と決めていました」とご主人。インストールを手掛けた鈴木真則店長は「本当に仲睦まじいご夫婦で、ほぼ毎週、常にお二人ご一緒で来店いただき、お二人の希望をうかがい、細部まで確認しながら、理想の形へと近づけていきました」と振り返ります。

  • 120インチスクリーンと65インチのテレビによる2WAYシアター。リビングルームのなかほど窓際にはキャットタワーがそびえ立ちます。
  • AVアンプをはじめとする機器はフロントの造作ラックに収納しています。暖房器具が左サイドを占領するというスペースの制約も克服するひとつの課題となりました。ゲーム機器も造作ラック内にきれいに収納しています。
  • 後ろ側の様子。階段やキッチンがあり、スピーカー設置に制約があるなか、サラウンドスピーカーとサラウンドバックスピーカーがうまくシンメトリーに配置されていることがわかります。

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設置の制限を乗り越えて120インチスクリーンを導入

インテリアにも大きく影響する機材の選定も、ご主人単独で決めるのではなく、奥様も一緒になって視聴して確認されました。リビングルームの“顔”として存在感を放つフロントスピーカーの選択では、提案された複数のモデルの中からご夫婦の意見が見事に一致。ピアノブラック仕上げも美しいB&W「702S2」を選択されました。

  • フロントスピーカーはB&W「702S2」。サイドの壁と造作ラックの間にぴったりと収まるサイズです。
  • センタースピーカーは、造作ラックの中の左側を暖房器具が占領するため、設計とやりとりをして、違和感の生じない“なるべく真ん中”に位置を決めました。AVアンプにはデノン「AVC-X8500H」を選択しています。
  • イクリプスのサブウーファー「TD316SWMK2」は音質を重視し、造作ラックの外へ配置。

もっとも大きなこだわりはスクリーン。「そのスペースをいかに確保するかが最優先事項となりました」(鈴木氏)と試行錯誤しました。一時は専用室にする選択肢も浮上したそうですが、無事120インチの大画面を実現しました。「日々の生活により身近になるリビングシアターにして大正解でした」とご夫妻で口を揃えておられました。

  • プロジェクターにはレンズシフト幅も広いエプソン「EH-TW8400」を選択しました。

迫力とリアリティに富んだサウンドを満喫

「迫力が全然違います。大音量で聴けるのが何より」と楽しまれるコンテンツはAmazonプライム・ビデオで観る映画やライブにテレビゲーム。「以前は二人でよく足を運んだライブもコロナ禍で行けなくなりましたが、今は家でもまるで会場にいるかのようです。映画でも例えば雨のシーンでは、実際に外で雨が降っているのではないかと思うくらいリアル感があります。テレビでは聴こえなかった音も聴こえてきて本当にびっくりします」と驚きを隠せないごようすでした。

  • サラウンドスピーカーとサラウンドバックスピーカーにはKEF「T101」を起用。図面の段階では左のサラウンドスピーカー(※写真のカーテン横のもの)が窓位置にあたったため、工務店に相談して窓の設置位置をずらしてもらいました。
  • トップフロントスピーカー(写真奥左)とトップリアスピーカーにはB&W「CCM382」を天井埋め込みに。ホームシアターの施工は初めての工務店だったため「図面の作成や指示もより綿密に。スピーカーを埋め込む裏側での音漏れ対策などについても詳しく説明しました」と鈴木氏。

愛猫がスクリーンの前を横切り、その影が映し出される様に「ほっこりします」と話す奥様。「コロナが落ち着いたら是非、家族や友人を呼ぼうと思います。『ホームシアターをつくったから観に来てよ!』と集まってもらうにも声を掛けやすくていいですね」とご主人。ホームシアターのある暮らしが二人をあたたかく包み込んでいます。

  • リビングルーム背面は、他の部屋への動線など左右対称とはならないなかで、スピーカーの配置にも工夫を凝らしました。ソファ後ろには猫ちゃんのゲージを収める三角屋根のスペースが設けられています。
  • インストールを手がけた のだや仙台店の鈴木真則氏。

写真/三浦健太郎

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佐藤邸ホームシアター概要

ROOM DATA
●住宅形態:戸建/新築 ●家族構成:夫婦 ●ホームシアターの広さ:約14畳 ●画面サイズ:120インチ+65インチ ●サラウンド:7.1.4ch ●インストール内容:機器設置、システムプランニング、造作家具、防音アドバイス ほか

SYSTEM LIST
●プロジェクター:エプソン EH-TW8400 ●スクリーン:キクチ SES-120HDCW ●液晶テレビ:東芝65Z730X ●AVアンプ:デノン AVC-X8500H ●フロントスピーカー:B&W 702S2 ●センタースピーカー:B&W HTM71S2 ●サラウンドスピーカー:KEF T101
●サラウンドバックスピーカー:KEF T101 ●トップフロントスピーカー:B&W CCM382●トップリアスピーカー:B&W CCM382 ●サブウーファー:イクリプス TD316SWMK2
※上記システムは2021年取材当時のもののため、一部生産完了になっている機器もあります。

INSTALL SHOP
のだや仙台店
〒981-3112
宮城県仙台市泉区八乙女1-3-10
TEL:022-725-5193
営業時間:10:00〜19:00
定休日:火曜日、第2・第4水曜日
http://www.audio-nodaya.com