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  • 短期集中連載 ホームシアターQ&A
    PART.36「壁投写はNG?」
    プロが疑問に答えます!

    取材・執筆 / 大橋伸太郎
    2023年5月29日更新

    • VGP審査委員長
      大橋 伸太郎

ホームシアターのプロが、映画館のある家づくりに役立つ知識・ノウハウをお届けしていく連載企画。
後悔しないホームシアターづくりのために、ぜひお役立てください!

壁投写はNG?
「スクリーンを使った方が高画質なのでお薦めです。」

スクリーンは白い布ではありません。たとえば、写真はオーエスの4K/HDR対応幕面生地「レイロドール」を拡大した様子ですが、表面に細かい粒子があるのがわかるでしょうか? この粒子が光を反射や拡散するのに効果を発揮します。つまり、プロジェクターから投写される映像の明るさや緻密さを、スクリーンが助けてくれるのです。画質面で、壁投写よりもスクリーンを使用した方が、メリットが大きいのです。

もちろん、壁投写にも優れた面があります。たとえばロールタイプのスクリーンの場合、サイドテンションを工夫しても歪みをゼロにすることは難しいですが、建築設備の一部である壁は厳密な平滑性が担保されています。壁投写で得られる自然な奥行き感は、映像の歪みのなさから生まれます。しかし、他の壁面からの反射光が入ってコントラストが低下することは避けられません。できる限り、スクリーンを使うことをお薦めします。ホワイトマットやグレイマット、超短焦点専用タイプ等々、利用シーンに応じて様々なスクリーンから選べます。

スクリーンと壁面投写でプロジェクターの映像はどう違う?

スクリーンを選ぶコツとは? 幕面の種類や機構の違い

このギモンに回答してくれた専門家

大橋伸太郎 氏
VGP審査委員長
オーディオ・ビジュアル評論家
本誌の前身となる雑誌「AV REVIEW」と「ホームシアターファイル」の元・編集長を務めた後、評論家として独立。音楽、文学など、コンテンツについて広範な知識をベースにした批評に注目が集まる。

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