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  • イタリアの老舗照明ブランド「FLOS」のショールームが誕生! 奥行きのあるシーンを描く「FLOS DESIGN SPACE」

    取材・執筆 / 遠藤義人
    2023年10月10日更新

    • ホームシアター・コンシェルジュ
      遠藤義人

ファッション業界でもKering(ケリング)やリシュモン(Richemont)、LVMHなどが主要ブランドを包摂しているように、インテリア業界でも投資会社によるブランドの包摂が進んでいます。ホームシアターでは定番といえる名作照明「Arco」でも知られる、イタリアの照明ブランドFLOS(フロス)は、もともと得意としていた家庭用やレジデンスのほか、建築設備系、アウトドアまで包括的な提案が可能なブランディングを目指しています。その一環が「Flos Design Space(フロスデザインスペース)」です。

日本では全国6箇所で展開

「Flos Design Space」は、FLOSの多様なラインアップを世界各地で販売するにあたり開発された、レイアウト構成や什器などのディスプレイソリューション。包括的かつ統一して提供できるよう、そのコンセプトは本国のイタリア本社で考案され、デザインされています。コンクリート、ウッド、アイアン、漆喰など洗練・厳選された異素材を用いて、立体、面、光のラインが重なり合い奥行きのあるシーンを描き出しています。

このFlos Design Spaceは2023年より世界共通のプロジェクトとして始動しており、2023年8月現在、日本では下記6つのFLOS販売代理店で展開中です。

「FLOS」ブランドのこれまでとこれから

FLOSは、1962年にAchille and Pier Giacomo Castiglioni(アキッレ・カスティリオーニ & ピエル・ジャコモ・カスティリオーニ)兄弟を中心として、イタリアのミラノで設立された照明ブランド。住宅を中心に、著名なデザイナーと組んで意匠のみならず、新素材を積極的に使うなど技術的にも革新的な照明システムを次々と世に送り出してきました。

以前にも紹介したAchille Castiglioni(アキッレ・カスティリオーニ)の「ARCO(アルコ)」のほか、Tobia Scarpa(トビア・スカルパ)の 「Foglio(フォリオ)」、Philippe Starck(フィリップ・スタルク)の「Miss Sissi(ミス・シシー)」、Antonio Citterio(アントニオ・チッテリオ)の「KELVIN(ケルヴィン)」、Piero Lissoni(ピエロ・ロッソーニ)の「Tight Light(タイト・ライト)」、Marcel Wanders(マルセル・ワンダース)の「Skynest(スカイネスト)」、Jasper Morrison(ジャスパー・モリソン)の「GLO-BALL(グローボール)」、Michael Anastassiades(マイケル・アナスタシアデス)の「IC Lights(ICライト)」など枚挙に暇がありません。

FLOSの名作照明「Arco」&60周年モデル「Arco K」の記事を読む!

  • ブランドによるFlos Design Spaceのコンセプトカットには、本文で挙げられた製品も

今回のブランディングは、FLOSが2014年にイタリアの投資会社Investindustrial(インベストインダストリアル)による株式取得を受け、18年にはB&B Itaria(B&Bイタリア)やLouis Poulsen(ルイス・ポールセン)などとともにインテリアデザイン分野で世界最大のグループ「The Design Holdings」に属することとなっていることが背景にあるとみられます。

日本での販売は1981年に開設されたフロスジャパン株式会社(旧・日本フロス)が引き続き行っています。

  • [会社情報]
    問い合わせ先:フロスジャパン
    東京都渋谷区渋谷1-3-3 ヒューリック第二青山ビル2階
    TEL:03-6421-0840
    japan.flos.com

写真/Francesco Caredda

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