マンションでもシアターとオーディオを両立
Tさんは、ブラウン管テレビやレーザーディスクの時代からホームシアターを楽しんでいたという大ベテラン。新築マンションへの転居を機に、岩手県のショップ・ステックスを訪れ、設備化されたホームシアターづくりを決意したといいます。
Tさんの要望は、リビングでピュアオーディオとホームシアターを両立すること、そして、100インチ以上のサイズを導入することでした。
間取りを変更して120インチを実現
依頼を受けたインストーラーの加藤氏は、新築マンションの場合、関連業者以外は完成まで中に入れないという制約があったものの、図面で窓から壁面までの距離を見るなり、120インチの導入は難しいと判断。そこで、リビングの隣にあった小部屋を潰すことを提案し、JVCのプロジェクター「DLA-X590R」での120インチの投写に必要な距離を確保しました。
- スクリーンはケースが目立たないように、垂れ壁を造作して隠しています。当初の図面には当然なかったのですが、加藤氏が設計士とこまめにコミュニケーションを取りながら垂れ壁をつくることで、スクリーンをすっきり収められました
また、ピュアオーディオにもこだわるTさんのため、ドイツの老舗真空管アンプブランド・OCTAVEのプリメインアンプ「V110」によるステレオシステムと、デノンのAVアンプ「AVR-X4700」による6.0chシステムとを両立させることを提案しました。V110はパススルー機能を持っているので、ホームシアター視聴時にはケーブルを繋ぎ替えることなく、V110をパワーアンプとして使うことができるのです。
フロントスピーカーには、イタリアの名門ブランド・Sonus faberの「Sonetto V」をチョイス。サラウンド、サラウンドバックスピーカーには、同じくSonus faberの埋め込みタイプを選び、音色の統一を図りました。
- サラウンドとサラウンドバックスピーカーにはSonus faberの埋め込みタイプ「PC562」をチョイス。写真はグリルを外したところ。Sonus faber伝統のDADテクノロジーを採用した、トゥイーターとウーファーを同軸配置したユニットを搭載しています
極上の音に包まれる部屋
こうして完成したホームシアターでは、映画はもちろん、ご家族で音楽も楽しんでいるといいます。「女性ボーカルの声の質感が生々しく、潤いが感じられますね。真空管アンプに灯火が灯るのを見ているとホッとするんです」とTさん。
澄んだ響きに耳を傾けていると、いつの間にか別世界へ。ホームシアターで過ごす時間は、Tさんの身も心も穏やかにしてくれることでしょう。
写真/イトウヤスフミ
T邸ホームシアター概要
ROOM DATA
●住宅形態:マンション/新築 ●ホームシアターの広さ:約20畳 ●画面サイズ:120インチ+55インチ ●サラウンド:6.0ch ●インストール内容:機器設置、システムプランニング ほか
SYSTEM LIST
●プロジェクター:JVC DLA-X590R ●スクリーン:GRANDVIEW GVT-120HDW-K ●Ultra HD ブルーレイレコーダー:パナソニック DMR-4CW201 ●ブルーレイプレーヤー:OPPO DIGITAL BDP-103D ●AV アンプ:デノン AVR-X4700 ●プリメインアンプ:OCTAVE V110 ●フロントスピーカー:SONUS FABER Sonetto V ●サラウンドスピーカー:SONUS FABER PC562 ●サラウンドバックスピーカー:SONUS FABER PC562 ●ミュージックサーバー:SILENT ANGEL Z1C ●強化電源:OCTAVE Black Box ●メディアストリーミング端末:Amazon Fire TV Stick
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ステックス
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