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レビュー

  • Sonos Beam VGPテレビシアター大賞を受賞
    Sonos Beamで本格サラウンド!
    シンプルなのに最先端

    VGP 取材・執筆 / 海上 忍
    2020年2月26日更新

    • VGP審査員
      海上 忍

音声操作もOK。スマートなサウンドバー「Sonos Beam」

映画やスポーツを臨場感のあるサラウンドで。音楽だって気持ちよく聴きたい。だけど、インテリアは損ねたくない…。そんな欲張りな想いを満たしてくれるサウンドバーが、VGPアワードでテレビシアター大賞を獲得した「Sonos Beam」です。

ホームネットワークの環境さえあれば、購入後にやるべきことは、箱から出してテレビ前に置いて電源ケーブルを接続、お手持ちのテレビとHDMIケーブルなどでつなぐだけでOK。あとはスマートフォンの「Sonosアプリ」が、ネットワーク設定や音場補正などの段取りを、すべてフォローしてくれます。マイクを内蔵していて、音声操作に対応できるのも魅力です。

毎日の暮らしを豊かなものにしてくれる、従来にないスマートかつ高品位なサウンドバーとして、ぜひ注目していただきたいアイテムです。

  • サウンドバー
    SONOS
    Sonos Beam
    ¥46,800(税抜)

シンプルなボディに最先端の音響技術を凝縮

サウンドバーとしての特長は、シンプリシティの極みのような筐体がすべてを物語っています。高さ7cm弱、奥行き10cm、インテリアと調和するミニマムなデザインで複雑な表示は一切ありません。しかし実際には、最先端の音響技術が詰まっています。筐体内部には5基のデジタルアンプが配置され、4基の楕円形フルレンジウーファーと1基のトゥイーターを駆動。低音域をブーストするパッシブラジエーターが内蔵されていることなど、説明されなければ気付かないはずです。

また、スマートスピーカーとしての貌も併せ持つこともポイントです。遠距離マイクロホンアレイは、ビームフォーミングとマルチチャンネルエコーキャンセルの働きにより、スピーカーで大音量を出していてもユーザーの着座位置付近の音を聴き取れる設計になっています。

  • 「シンプルなのに多才」どんなインテリアにも調和するミニマムなデザインで、電源1本とHDMIケーブル1本(HDMI ARC端子のない旧型のテレビと接続する場合は、同梱されている光デジタルケーブルで接続)だけでテレビと接続できるシンプルな仕様です。Wi-Fi環境さえあれば、Sonosアプリでかんたん設定。サウンドバー1台で映画も音楽も楽しめます。
    「プレミアムサウンド」スピーカーとしての性能も妥協なし。サウンドバーの内部にはフルレンジウーファー4基、トゥイーター1基を搭載。それぞれのスピーカーをデジタルアンプで駆動するハイテク仕様。さらに3つのパッシブラジエーターが低音を増強する仕組みです。
    「GoogleアシスタントとAmazon Alexaに対応」リビングのスマートスピーカーとして、話しかけてニュースや天気予報を確認したり、Spotifyなどの音楽配信サービスからお気に入りのプレイリストを呼び出したり、家事のあいまにタイマーをセットしたりー毎日をより快適に変えてくれます。
  • 1)SonosモバイルアプリはiOS/Androidどちらも無料で提供されています。取材ではiOSバージョンを利用しました。
    2)Wi-Fi環境さえあれば、画面のガイダンスに従っていくだけでスピーカーの設定ができました。
    3)同じ部屋にあるSonosスピーカーは、リアスピーカーとして設定することも可能です。
    4)独自のチューニング機能「Trueplay」で、あなたのお部屋の音響特性にあわせた最適なサウンドを提供してくれます。スマホを逆さに持って、部屋中を歩き回るだけで手軽に測定できます。ガイド動画も流れるのでカンタン!

Sonosスピーカーを買い足せば、ワイヤレスで5.1chサラウンド

また、スピーカーを買い足すとサラウンド構成にできる拡張性もあります。映画館のようなズドンと腹に響く重低音がほしい場合は、ワイヤレスサブウーファー「Sonos Sub」を組み合わせると良いでしょう。2基のスピーカーを対向配置して不要な振動を打ち消す構造だから、リスナーに届くのは重低音だけです。上に何か置いてもビビらないほどで、縦置き/横置きも自由。もちろん面倒なセットアップは不要で、アプリにお任せ。

さらに「Sonos One」や「Sonos One SL」、あるいは新製品の「Sonos Move」を2台用意し、着座位置の後方に設置すれば、それらをリアスピーカーとして機能させることもできます。
そこで取材では実際にSonos Beam単体の場合だけでなく、さらにSonos Sub、Sonos One(2nd Gen)、Sonos One SLを組み合わせて5.1サラウンドにしたセットでも試聴をおこないました。

  • Sonosのスピーカーは単体としても完成されたアイテムですが、さらに凄いのは、それらが同一のネットワークにあれば、ケーブルなしで連携できてしまうことです。たとえば、Sonos Oneを2台組み合わせてステレオにしたり、複数のSonosスピーカーを別々の部屋に置いて同じ音楽を鳴らすマルチルーム環境が作れたり、さらには1つの部屋に複数のスピーカーを設置してサラウンドの環境をつくることもできます。
    つまり、サウンドバーSonos Beamから始めて、徐々に買い足してステップアップしていくこともできますし、普段別の部屋に置いてあるSonos Oneを持ってきて、映画を観るときだけサラウンドにする、というような使い方も可能です。

心地よく上質なサウンド、包囲感も自然

まず、Sonos Beam単体でストリーミングサービスSpotifyを再生してみましょう。そのサウンドは、一言でいえば「快適」です。いつものお気に入りのプレイリストが手軽に呼び出せる利便性と、オールジャンル心地よく鳴らせる上質さが際立ちます。

次にNetflixから『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を再生してみました。Sonos Beamは3基のパッシブラジエーターが内蔵されており、単体でも豊かな低域を再生できます。さらにスピーカーを増やしてサラウンドにすることで、疾走するクルマの群れ、洞窟内の閉塞感も適切に再現されるようになりました。冒頭からいきなりの重低音に唸らされました。HDMI ARC接続のため、音声信号はPCM2chで受けているはずですが、それでもアプリによるチューニング調整の効果で、自然な包囲感が得られました。『ボヘミアン・ラプソディ』のライブ・エイドのシーンも、ステージの広さがしっかり伝わります。サラウンドでは観客の歓声により包み込まれるようで、背後にただスピーカーを置いただけとは思えない臨場感です。

セットアップ、機能のすべてを集約したアプリ、そしてそこから生み出される豊かなサウンド。拡張性もさることながら、徹底して“音を愉しむ”ことを追求したサウンド・エコシステムこそがSonosの真骨頂です。Sonos Beamはその入り口として、大画面テレビの伴侶にふさわしいアイテムといえるでしょう。

  • 音元出版の試聴室で実際にSonos Beam単体および、Sonos Sub、Sonos One、Sonos One SLを組み合わせた5.1セットでテストを行いました。

スマートスピーカー入門の新定番「Sonos One(2nd Gen)」

Sonosから定番スマートスピーカーの次世代モデル「Sonos One(2nd Gen)」が発売されました。より高速なプロセッサと大容量メモリ、Bluetooth Low Energyを採用と基礎体力を高め、より快適に音楽やAI機能を利用できるようになりました。

  • ワイヤレススピーカー
    SONOS
    Sonos One(2nd Gen)
    ¥23,800(税抜)

本体は幅161.45×高さ119.7×奥行き119.7mmとコンパクトですが機能は充実しています。ドライバー2基を別々のクラスDアンプで駆動する凝った設計でも、難しさを感じさせないのがSonos流。iPhoneで部屋の音響特性を計測して適切な音に調整する「Trueplay」を利用すれば、どこに置いてもベストなサウンドを堪能できます。サウンドバーSonos Beamを導入していればリアスピーカーに早変わり、サラウンドを楽しめるのも良いです。

部屋中に広がる音は迫力を感じさせつつキレよく繊細。ロックからクラシックまでそつなく鳴らすオールラウンダーで、音量を絞ってBGM代わりにしても心地よく聴けます。2台導入して各部屋で利用してもよし、ステレオ再生を楽しむもよし。面倒な導入作業はアプリに任せ、気楽に付き合えるスピーカーです。

LINEUP

SONOS 「Sonos Beam」 ¥46,800(税抜)

SPEC

●外形寸法:651W×68.5H×100Dmm ●質量:2.8kg