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レビュー

  • LG ELECTRONICS/PANASONIC 個性派プロジェクター大集合!
    Part3 「超短焦点モデル」
    壁の傍に置くだけ 120インチが叶う!

    VGP 取材・執筆 / 折原一也
    2019年12月4日更新

    • VGP審査員
      折原一也

設置性を第一に取るなら”超短焦点”がベスト

プロジェクターを手軽に楽しむ、そのコンセプトに一番しっくりくるのは短焦点プロジェクターです。その中でも、壁投写で大画面を楽しむ最適な「超短焦点モデル」をPart3で紹介していきます。
超短焦点モデルの設置性の優秀さは、実際に製品を手にしてみるとわかりやすいです。モバイルモデルは、最適な距離や置き場所を見付けるのに意外と苦労しますが、超短焦点モデルは、床に置き、壁に投写するだけで映像投写ができるのです。あとは壁から距離を離していきながらインチサイズを決め、投写映像の平行を取れば設置終了。唯一注意が必要なのは、投写される映像の高さ。どうしても映像が斜め上に映し出され、壁から距離を取るほど映像の位置が上がっていくので、大画面を追求したいなら床に直置きがベストです。

  • 壁のすぐ傍に置いて、壁一面を使った大画面を実現してくれるのが超短焦点モデルです。120インチの大画面は当たり前、サウンドやスマート機能も優秀な特選モデルを大紹介!

前回はこちら>>> Part2 「インテリアモデル」

PANASONIC「TH-100FP1」~プロジェクターだけで最高クラスの画と音を実現!

  • PANASONIC
    TH-100FP1
    ¥OPEN(実勢価格¥300,000前後)

かつてホームシアター用のプロジェクターを発売していたパナソニック。今季、約10年の時を経て、超短焦点プロジェクターとして「TH-100FP1」が開発されました。一見プロジェクターに思えない外観で、ファブリック素材を使用するなど生活空間に調和させたデザインで“インテリアシアター”と名付けられたモデルなのですが、超短焦点プロジェクターとしての圧倒的な作り込み、そして何より大画面にふさわしい、プロジェクターでは前代未聞の本格的なスピーカーを内蔵させています。画と音を、まさにプロジェクター一台を置くだけで楽しめるということを体現したモデルです。

  • 壁の近くに置くだけで120インチの大画面を楽しめます。まさに“手軽に大画面”を体感できるモデルです。非常に明るく、暗室で観るとプロジェクターから投写された映像の明るさで、周りも明るくなるほどの輝度表現です。
  • 最大出力32Wを誇るスピーカーを搭載するTH-100FP1は、音質調整による効果の違いも大きいです。モードは、シネマ/音楽/スタンダード/ニュース/ユーザーから選べ、さらに低音強調のオン/オフもでき、調整できる項目も豊富。

クオリティチェック~圧巻のコントラストと包囲感抜群のサラウンド

視聴はBDプレーヤーとTH-100FP1をHDMI接続で繋げて実施。映画では、本モデルの高い輝度表現からくる精緻な描写力、そして黒の沈み込みもよく、本特集で一番のコントラストの高さを実現。音質は、映画と音楽ライブの両方でチェックしましたが、中域から低域までダイナミックで広がり感も絶妙。まるでサラウンドを聴いているような包囲感は、本機だけの特権です。

LG ELECTRONICS「HF85LS」~20cmで120インチの衝撃!操作感もトップクラス

  • LG ELECTRONICS
    HF85LS
    ¥OPEN(実勢価格¥175,000前後)

超短焦点プロジェクターで確かな実力を持つのがLGエレクトロニクスの「LG CineBeam」。フルHDモデルのラインアップの中でも上位機に位置するのが「HF85LS」です。壁からの距離わずか約20cmで120インチを再現できる唯一のモデル。トップクラスの設置性も素晴らしいですが、いち早くレーザー光源を導入し最大2万時間の長寿命を実現したこと「WebOS」によるまるでテレビのような快適な操作性やスマート機能の高さも光ります。

  • 実際に壁から20cm離して設置すると、120インチの大画面が壁一面に広がります。「WebOS」によるメニューなどのGUIは見やすく、マジックリモコンの操作もスムーズ。「LG CONTENT STORE」では内蔵アプリも使えます。

クオリティチェック~高輝度とビビッドな色表現で華やか

120インチの画面サイズで視聴しましたが、フルHDの解像感と、明るくビビッドな色再現が相まって華やかな印象を与えてくれます。暗部も浮きが少なく、黒がはっきりと締まるため、いっそうメリハリが生まれます。音質も見事で全帯域でクリア、バランスのよさも好印象です。

一級品の画と音か、唯一無二の設置性か

Part3「超短焦点モデル」でご紹介した両モデルは、どちらも完成度が高くて甲乙つけがたく、価格以上にプロジェクター一台で楽しめるホームシアター体験を堪能できます。
すでにレコーダー/プレーヤー、Apple TVやChromecastなどのメディアストリーミング端末をお持ちで、大画面だけでなく一級品のサラウンドもプロジェクターのみで味わいたい方は、パナソニック「EF-100FP1」がピッタリです。リビング空間にも馴染む高いデザイン性も気に入るでしょう。
手軽な設置性にとことんこだわるなら、LGエレクトロニクス「HF85LS」がベスト。壁からの距離約20cmで120インチを叶えてくれるの唯一のプロジェクターです。また、WebOSによるスムーズな操作性、レーザー光源ならではの色鮮やかさや超寿命も特長的です。
プロジェクターの個性を熟知して、ぜひ新しいホームシアターライフを楽しんでみてください!

  • LGエレクトロニクス「HF85LS」もパナソニック「TH-1000FP1」も、他のプロジェクターでは味わうことのできない、トップクラスの超短焦点モデルならではのホームシアターを体感できること間違いなしです!

SPEC

PANASONIC 「TH-100FP1」
●投写方式:DLP方式 ●投写デバイス:0.65型 ●表示解像度:1920×1080 ●レンズ:1.25倍 デジタルズーム ●投写サイズ:60型~120型 ●光源:UHPランプ ●明るさ:2,700lm ●コントスト:2000:1 ●騒音:27dB(最小) ●内蔵スピーカー出力:4W+4W+4W+4W+8W+8W ● 主な入出力端子:HDMI入力×2、USB-A入力×1、光デジタル出力×1、ヘッドホン出力×1 ●消費電力(待機時):350W(約0.2W) ●外形寸法:326.6W×312.8H×231.0Dmm ●質量:約11.0kg

LG ELECTRONICS 「HF85LS」
●投写方式:DLP方式 ●表示解像度:1920×1080 ●レンズ:CineBeam ●投写サイズ:90型~120型 ●光源:レーザーダイオード ● 明るさ:1,500lm ● 内蔵スピーカー出力:3W+3W ●主な入出力端子:HDMI入力×2、USB-A入力×2、光デジタル出力×1、ヘッドホン出力×1、LAN×1 ●消費電力(待機時):140W(0.5W以下) ● 外形寸法:118W×193H×353Dmm ●質量:約3.0kg