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実例

  • リビングシアターCASE15
    リノベーションで築いた大空間シアター
    大画面スクリーンが毎日の暮らしに欠かせないものに!

    取材・執筆 / 井田有一(ホームシアターファイルPLUS編集部)
    2021年3月3日更新

大空間を生かしたデザイン重視の設計

家事動線を集約できることなどから、若い世代でも平屋をつくるケースがいま増えているといいます。ここO邸も築50年以上になる実家の平屋をリノベーション。横に広がる大空間を壁で遮らず、目的別にスペースを緩くセパレーションするというモダンな設計を取り入れています。
「わが家の構造は鉄骨なので、間柱のない大空間をつくれます。そうしたメリットを活かせるデザイン重視の設計にしてもらいました。設計士さんにフットワーク軽く対応いただき、現場監督さんも私の希望を熱心に聞いていただき、ホームシアター体験にも同行いただくなど、一緒に部屋のイメージをつくっていきました」と、施主のOさん。

  • 取材日は2月中旬のこと。Oさん夫婦が暮らすモダンなリビングシアターです。ligne rosetのソファ「TOGO」がアクセントになっている美しい空間です。
  • O邸は横に空間が広がる平屋。その開放感を活かすために、壁の天井側をガラスにするなど、設計士のアイデアが詰め込まれています。

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エアチェッカーも満足のスクリーンシアター

そんな情熱的な施主と建築会社の想いを受け止めたのが、山口県の名店・サウンドテックの三宅宏明氏です。そもそもOさんはレコーダーを7台所有する超が付くエアチェッカー。WOWOWを中心に洋画やドラマ、スポーツなど、多彩なコンテンツを楽しんでいるといいます。そんな使い方を伺い三宅氏はスクリーンシアターを提案。リビングの位置から機器レイアウトを導き出し、85インチのテレビとの差を感じやすいようにスクリーンは130インチを選択。どんなコンテンツを再生してもOさんに感動していただけるようスピーカーはB&W「700シリーズ」をレコメンドしました。

  • スクリーンはケースが露出しないようにボックスを用意していますが、切妻の斜め天井なため、掘り込む位置、ケースが見えない深さを三宅氏は綿密に計算してレイアウト場所を決めています。
  • プロジェクターは空間と調和させるためホワイトモデルがラインアップするソニーの「VPL-VW555」を選びました。
  • Oさんは放送番組を録画して、CMカット編集まで行うエアチェッカーです。録画番組はHDD内に保存するため、必然レコーダーの数も増えていったといいます。ブランドもパナソニックを中心に最新の新4K衛星放送チューナー搭載の「DMR-4CW400」を導入するなど、いまも録画番組は増加中!
  • 壁掛けされているテレビはソニーの85インチ「KJ-85X9500G」です。またスピーカーの位置も三宅氏の頭を悩ませたポイントで、スクリーンサイズは確保しつつもスピーカーにはかからない。それでいて人も問題なく歩けるクリアランスも保った位置にするため、ミリ単位で調整したというから驚きです!
  • メインとなるフロントセクションのスピーカーは、予算やOさんの好みを伺ってB&Wの700シリーズで統一しました。
  • 視聴位置後方の様子。ドルビーアトモス用のトップミドルスピーカーは埋め込みましたが、リアスピーカーはユニットを視聴位置に向けて音の定位感をつくるため、イクリプスの「TD508MK3」を天吊り設置しています。
  • 小上がりになっている和室スペースにも、Oさんが以前から所有していたシャープの80インチ「LC-80XL10」を壁掛け設置しています。ここにはカウンターが用意されており、仕事に遊びに多目的に利用できるようになっています。

各部屋に個別でスピーカーを導入

また、Oさんご夫婦は自宅で仕事をすることも多く、各スペースで音楽が楽しめるよう個別にスピーカーを用意しています。「Amazon Music Unlimitedに加入していまして、70~80年代の音楽をよく聴いています。仕事スペースやリビング、サニタリールーム、バスルームにスピーカーがあり、それぞれ異なる音楽が流れるように設定してあります」と、Oさん。各スピーカーは空間に合わせた適正音量で再生しているため、音がミックスされてしまうこともなく、逆に空間ごとの雰囲気づくりに貢献しています。完成後、今ではよくスクリーンを下ろしてご夫婦で楽しんでいるそうです。大画面で観る作品も決して映画だけにこだわらず、時にはニュースやサザエさんまでご覧になるという!
「大画面にすっかり魅了されました(笑)。最初は家づくりと一緒に機器が設置できる環境だけ整えようと思っていたのですが、完成まで一気に進めてしまって正解でした」(Oさん)。毎日の暮らしに切っても切れない存在となったホームシアター。もう前の暮らしには戻れません!

  • ヤマハのAVアンプなどに搭載される「MusicCast」機能を使って、家じゅうで音楽を楽しめるようにしています。写真のWi-Fiスピーカー、ヤマハ「MusicCast 50」はエントランス&リビング用に使用しています。
  • 仕事スペースやサニタリールームには同じくヤマハのWi-Fiスピーカー「MusicCast 20」を設置。
  • バスルームは防水の埋め込みスピーカーを設置し、AVアンプからゾーン配信しています。
  • インストールを手がけたサウンドテックの三宅宏明氏。

写真/草野清一郎

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O邸ホームシアター概要

ROOM DATA
●住宅形態:戸建/リフォーム ●家族構成:夫婦+お母様 ●ホームシアターの広さ:約16畳(LDK部) ●画面サイズ:130インチ+85インチ ●サラウンド:5.1.2ch ●インストール内容:機器設置、システムプランニング、音楽配信 ほか

SYSTEM LIST
<リビング> ●プロジェクター:ソニー VPL-VW555 ●スクリーン:オーエス EP-130HM-MRK1 ●液晶テレビ:ソニー KJ-85X9500G ●UltraHDブルーレイプレーヤー:パナソニック DMR-4CW400 ほか ●UltraHDプレーヤー:ソニー UBP-X800M2 ●AVアンプ:ヤマハ RX-A3080 ●フロントスピーカー:B&W 702 S2 ●センタースピーカー:B&W HTM71 S2 ●リアスピーカー:イクリプス TD508MK3 ●トップミドルスピーカー:Monitor Audio C165 ●サブウーファー:B&W DB4S
<音楽配信用> ●Wi-Fiスピーカー:ヤマハ MusicCast 50×1 ●Wi-Fiスピーカー:ヤマハ MusicCast 20×2

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