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  • 連載 伊尾喜大祐のシン・イオキネマの夜明け
    第6回「第一に行うのはコンセプトメイク」

    取材・執筆 / 伊尾喜大祐
    2021年5月12日更新

ホームシアターの総合誌「ホームシアターファイルPLUS」でも執筆されている伊尾喜大祐さんが、夢の映画館「シン・イオキネマ」づくりを決意! 本連載では、映画館づくりを決意したきっかけから完成するまでの模様を完全密着ドキュメントでお送りします。どのタイミングでどんなことが進行するのか? 映画館づくりにどんな想いがあったのか? 読んだらホームシアターを作りたくなること間違いなし!

5W1Hを考えホームシアターの方向性を整理

前回はこちら

そもそもホームシアターの設計を始める前に行うべきは、機材や内装の選定ではなく、シアターの「コンセプトメイク」。その鉄則はずばり「5W1H」!ビジネスの世界で多用されるフレームワークが、シアター作りにも大いに役立つというわけです。これをヒントに「15畳を目一杯使ったミニチュア映画館」程度の曖昧だった思考を整理すると、こんな方向性が見えてきました。

●WHO(誰が)/4人家族全員が、友人たちやその家族が
●WHEN(いつ)/昼夜問わず、映画を楽しみたい時に
●WHERE(どこで)/目に入るのは映像のみ!大画面の映像と向き合える空間で、劇場さながらのサラウンド音響を体感できる空間で
●WHAT(何を)/洋画邦画を問わずクラシックな名作から最新映画まで、大画面ならではの迫力で4K Ultra HDブルーレイや3Dブルーレイを、もちろん4K放送や配信コンテンツにも対応
●WHY(なぜ/どんな目的で)/たくさんの映画を家族といつでも楽しめる映画館として、漫画家である妻が仕事の参考に映画鑑賞できる場所として、子どもたちが映画を通して感性を磨ける場所として
●HOW MUCH(いくらで)/機材は300万円以内、防音や電源工事は200万円以内、もちろん可能な限り安く抑えるよう努力する

さらに我が家の場合、ブルーレイソフトや特典映像の制作、クオリティチェック記事の執筆など、この部屋を仕事でも使用することになります。その視点で考えたのが以下です。

●WHO(誰が)/伊尾喜個人と関係者たちが
●WHEN(いつ)/昼夜問わず、コンテンツチェックを行う時に
●WHERE(どこで)/作り手の意図を忠実に再生可能な大画面とサラウンド完備のプレビュールームで、有機ELモニターを設置した打ち合わせスペースで
●WHAT(何を)/ブルーレイソフトの評価用サンプル、映画やドラマなどの映像コンテンツ、現場メイキングなど自身で撮影・編集したコンテンツ
●WHY(なぜ/どんな目的で)/ソフトをチェックしながら執筆できる書斎として、映像編集が可能なスタジオとして、資料用ブルーレイ・DVD・書籍などをまとめた書庫として
●HOW MUCH(いくらで)/前述と同じ

こうして列挙したことにより、ようやく僕がホームシアターに求める役割が整理されてきました。しかし同時に「ひとつの空間に、これほどの役割を詰め込むことができるのか?」と、さらなる壁にぶつかったのも事実です。図面を前に悩む日々が続く中、突破口となる提案が建築士の龍井氏から届きました。>第7回へつづく

  • プロジェクターやスピーカーに関する希望は膨らむものの、“シン・イオキネマ”をどんな空間にしたいのか、イメージが固まりません。そこでホームシアターのコンセプトを“5W1H”で考えてみました。左記のように“5W1H”を箇条書きにすることで、ホームシアターに伊尾喜さんが求める役割や目的がより明確になってきました。
  • コンセプトづくりにおいて役立ったのが、小誌『ホームシアターファイルPLUS』に掲載されている実例。特にvol.79に掲載された荒木邸(インストール:オーディオファイル)は映画館のような雰囲気いっぱいで、伊尾喜さんにインスピレーションを与えたようです。
  • 伊尾喜さんが幼少の頃に通っていた映画館「テアトル東京」を彷彿とさせる、スクリーン前の赤いカーテンに惹かれたとのこと。

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