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  • 連載「ハウスメーカーが考える いえなかホビー」 快適の土台は北欧のものづくり
    世代を超えて住み継げる家を!
    Vol.4「スウェーデンハウス」のいえなかホビー

    取材・執筆 / 塚田真由子(ホームシアターファイルPLUS編集部)
    2022年8月29日更新

世代を超えて良質な家を大切に住み継ぐ

住宅、環境先進国といわれるスウェーデンの住思想をベースに、日本の風土に適した住まいと豊かなライフスタイルを提案している輸入住宅メーカー、スウェーデンハウス。同社が考える真に豊かな暮らしとは何なのでしょう。都市型の邸宅「Radiance(レイディアンス)」のモデルハウスを訪れ、同社営業推進部の藤本狩名弘氏にお話を伺いました。

  • 株式会社スウェーデンハウス
    1984年の創業以来、スウェーデンにおける住まいの考え方、暮らしの豊かさを取り入れた「資産価値の持続する家づくり」を企業理念に、一貫して“北欧クオリティ”に裏打ちされた住まいを提供し続けている輸入住宅メーカー。スウェーデンに現地工場を構え、高品質な木材の安定供給とクオリティを確保。住む人が自然と笑顔になる家づくりを目指している。
  • お話を伺った方
    株式会社スウェーデンハウス 営業推進部 次長
    藤本狩名弘さん
    大学卒業後、スウェーデンハウスに新卒で入社。営業職を経験後、営業企画部(現営業推進部)に異動。その後も支店やグループ会社、他部門での経験を重ね、現在は営業推進部にて主に広告宣伝・販売促進等の企画業務に携わる。

―そもそもスウェーデンの住思想とはどのようなものなのでしょうか?

藤本氏「スウェーデン人は家族との時間を何よりも大事にしているため、家族と過ごす家という場所をとても重要視しています。古くなったら建て替えるなんて以ての外。親から子へ、子から孫へと、時や世代を超えて良質な家を大切に住み継いでいるんです。そんな住思想に弊社の創業者が感銘を受け『百年受け継ぐ家、高気密・高断熱、家族を守る強い家づくり』をコンセプトに、1984年、スウェーデンハウスを設立しました。」

―北欧の住まいに対する思想は、日本と共通する部分もあるのでしょうか?

藤本氏「自然に寄り添って生きるという部分は共通していると思いますが、暗く長い冬が続く北欧の方が、自然に対する想いがより深いと感じます。北欧の人々は太陽高度の低い冬に、わずかな光の差し込む窓辺で過ごす時間を何よりも大事にしています。植物がモチーフとなったテキスタイルが北欧で発達したのも、光あふれる季節への憧れが強いからだといわれているほどです。
本日、このRadianceを見ていただこうと思ったのは、先述の北欧の住思想が散りばめられているからです。1階から屋根の軒下まで届く大開口は、プライバシーを確保しつつも多くの光を取り込めます。また、各部屋を北欧の名作家具や明るい色彩のタイルなどでコーディネートしました。こうしたインテリアからも、おうちで過ごす時間を大切にしている北欧の住思想を感じていただけるのではないかと思います。」

  • 都市に住む方にマッチするようにモダンなデザインに仕上げた都市型邸宅「Radiance(レイディアンス)」。東京都世田谷区にある駒沢モデルハウスで体感することができます。高さ2.7mの木製サッシ3層ガラス窓による大開口は、スウェーデンハウス史上最も日差しを採り込む設計を実現しているそうです。また、デンマークを代表する照明ブランド、レ・クリント社の「LAMELLA(ラメラ)」で、柔らかな光の陰影をつくり出しているのもポイント。

窓と外壁パネルで屈指の遮音性を実現

―このモデルハウスは大きな道路沿いとは思えないほど静かですね。

藤本氏「スウェーデンハウスは気密性が高いのが特長のひとつです。外壁の枠組材には、通常の2×4材(38㎜×89㎜)の縦枠に比べ、45㎜×120㎜という1.6倍もの断面積を持つ高強度の構造材を使用しています。その内部に枠材と同じ厚さ(120㎜)の断熱材(グラスウール)を隙間なく充填しているので、非常に高い遮音性能を実現しています。また、窓も音の通り道になりやすいのですが、弊社では3枚のガラスと2つの空気層でできた『木製サッシ3層ガラス窓』を標準仕様とすることで、気密性と遮音性能を高めています。屋外が交通量の多い大通りのような騒音(80dB)でも、室内は事務所の中ほどの静けさ(48dB)になります。ですから、楽器の演奏はもちろん、オーディオやホームシアターを近所に気兼ねなく楽しむことができます。」

  • 駒沢モデルハウスでは、スウェーデンハウスの気密性の高さを示す模型が展示されています。こちらは木質壁パネルの断面図。一般の2×4工法では室内側に合板を貼らず石膏ボードのみとするのが主流のなか、スウェーデンハウスではパネルの両面に構造用合板を貼っています。さらに、その間に120mmもの分厚いグラスウールを充填しているため、優れた遮音性を発揮。その性能は、屋外が80dBであっても、室内は36dBにまでカットできます。
  • 写真左/窓の開閉は一般的な引き違いではなく、外側に押し出すと180度回転するトップターン方式を採用。
    写真右/一般的な2層ガラス(左側)の中空層の厚さ6mmに対し、スウェーデンハウスは中空層を12mmに設定しています。3層ガラスなので12mm×2=24mmの中空層となり、2層ガラスの約4倍の厚さで、優れた断熱性を実現しています。

―オーディオやホームシアターを楽しむのにうってつけですね。

藤本氏「そうですね。遮音性の高さがハウスメーカー選びの決め手となったという声をいただくケースも少なくありません。また、家の気密性能を表す『C値』を必ず実測し、お客様に引き渡しの際にその数値をお伝えしていることも、安心感につながっていると思います。C値とは『相当隙間面積』のことで、この数値が0に近いほど隙間が小さく、気密性能が高いことを意味します。いくら窓や外壁を分厚くしていても、施工がしっかりしていないと、気密性能は著しく下がり、ちょっとした隙間から音漏れしてしまいますが、弊社の場合、パネル同士のつなぎ目や配管、吸排気ダクト部分など、住まいのあらゆる部分に気密性能を高める配慮をしています。」

開かれた趣味スペースで家族とつながる

―御社のオーナーのなかにはホームシアターやオーディオの専用ルームをつくられた方が多いそうですね。

藤本氏「ひと昔前は専用ルームのニーズも多かったのですが、最近はリビングや多目的に使えるフリールームなどにホームシアターやオーディオ機器を置く方が増えてきています。近年、30代前半から20代後半で家を購入される方が増えており、坪数や予算がコンパクトになるなかでは、専用ルームを設けるのはなかなか難しいのではないでしょうか。
弊社は気密性が高いので、スペースさえあれば、家じゅうどこにいてもホームシアターなどの趣味を快適かつ存分にお楽しみいただけると思います。冬場のお宅では、暖房をつけているリビングは暖かいけれども、廊下に出ると寒くていられないということがあると思いますが、弊社の場合、キッチンや廊下、玄関などの家じゅうで快適な温度を維持できるため、温度差による身体への負担も少なく、ちょっとしたスペースでも趣味の空間にご活用いただけます。」

  • ラウンジルームにもGLAS LUCEと4.1chスピーカーによるホームシアターが導入されています。フロントスピーカーはオンキヨー「D-109XE」、サブウーファーは「SL-T300」、リアスピーカーには埋め込み式を採用。
  • スウェーデンの伝統的な家の外壁に用いられるファールンレッド(弁柄色)で仕上げた壁、アルネ・ヤコブセンの「エッグチェア」など、北欧を代表する文化を紹介する場になっています。

藤本氏「たとえば、廊下やキッチン脇にワークスペースを設け、そこで音楽を聴けるようにしてもよいですよね。いい音を聴くスペースが家族みんなに開かれていれば『お父さんはこういう音楽が好きなんだな』『いい音だな』というように、お子さんと緩やかにつながるコミュニケーションの場にしていただけると思います。スウェーデンでは「Fika(フィーカ)」と呼ばれる習慣を大事にしています。フィーカとは、スウェーデン語でお茶やコーヒーを飲んで親しい人とほっとひと息つく時間を表しますが、そこに映像や音が加われば、家族と過ごすひとときがもっと豊かになるのではないでしょうか。おいしいものを食べながら、映像や音楽に耳を傾ける。そんな素敵なひとときをわが家で過ごしてほしい。そして、その礎となる心地よい住まいを皆様に提供していきたいと思っています。」

  • モザイクタイルで華やかに彩ったキッチンは、デンマークテイストで統一。アイランドカウンターには北欧の銘品がディスプレイされています。
  • 写真左/デザイナー、アルヴァ・アアルトの建築によく見られるデザインを模したヘムロック(米栂)のリブピーリングが壁面から天井へと連なります。石材を貼って仕上げた造作壁にはミラーディスプレイ「GLAS LUCE(グラスルーチェ)」を導入。普段は鏡、スイッチをオンすると映像が浮かび上がります。なかには55インチと43インチのテレビが隠されています。
    写真右/リビングにはオンキヨーのスピーカー「D-509E」を核にした5.1chが導入されています。写真はリアスピーカーとサブウーファー。
  • 写真左/北欧の名石で敷き詰めたコンバーチブルガーデンにも、スピーカーとプリメインアンプが置かれ、オーディオを楽しめるようになっています。
    写真右/デンマークのスピーカーブランドDALIのブックシェルフ型「ZENSOR 3」と、ヤマハのネットワーク対応プリメインアンプ「R-N303」がさりげなく置かれています。
  • デッキの壁にはJBL PROFESSIONALのスピーカー「CONTROL 25-1」を壁掛けで設置しています。

スウェーデンハウス 駒沢モデルハウス

100年を住み継ぐ堅牢でゆとりあるスウェーデンハウスの都市型邸宅「Radiance」に、デンマークのあかりと、厳しくも優しい自然を感じるフィンランドデザインを採り入れたモデルハウス。北欧諸国の優れたライフスタイルを総合的に体感できます。

  • 東京都世田谷区深沢4-26(駒沢公園ハウジングギャラリーステージ3)
    営業時間:9:30~17:30(予約制)
    定休日:水曜、年末年始
    電話番号:03-5706-5850

スウェーデンハウスで家を建てた実例

スウェーデンハウスで家を建てた方のなかには、オーディオやホームシアターを楽しんでいる方も多いのだとか。定年を迎えた後、緑深い町に移住し、セカンドライフを楽しむHさん邸をご紹介します。

  • Hさんはオーディオシステムを書斎に構築。防音ドア以外はすべて標準仕様のままです。「近所に気兼ねなく音を出せる自由がある」とHさんは大満足のごようす。
  • Hさんは約40年前に購入したスピーカーをいまもなお愛用中。低・中・高域専用のスピーカーにそれぞれ専用アンプをつないで再生しています。
  • レコードプレーヤーやプリメインアンプなど、マニア垂涎のオーディオ機器がずらりと並びます。真空管やケーブル、そのほかのさまざまな要因で音が変わるため、日々あらゆる組み合わせを試し、細かな調整をしているのだそうです。
  • アキュフェーズのパワーアンプ(写真上)とサン・オーディオの真空管アンプ「SV-300BSM」(写真下)。
  • 棚にはレコードやCDがぎっしり。