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ガイド

  • 連載「ハウスメーカーが考える いえなかホビー」 家もシアターも“もっと自由”に
    家の先にある楽しい暮らし
    Vol.3「BESS」のいえなかホビー

    取材・執筆 / 塚田真由子(ホームシアターファイルPLUS編集部)
    2022年8月26日更新

BESSの”趣味を楽しめる住まい”とは

“「住む」より「楽しむ」”をスローガンに、ログハウスをはじめとする無垢の木をふんだんに使った個性豊かな木の家を探究し続けるBESS(ベス)。同ブランドが考える趣味を楽しめる住まいとはどのようなものなのでしょう? 東京・JR昭島駅から徒歩約8分の立地にある「LOGWAY BESS多摩」を訪れ、支配人の安森秀聡さんにお話を伺いました。

  • BESS
    “「住む」より「楽しむ」”をスローガンに、暮らしをとことん楽しむ文化を日本に広げる住宅ブランド。ログハウスをはじめとする5シリーズの個性的な木の家で、外や自然とつながる暮らしを提唱。購入時の満足度だけでなく、そこで暮らして感じる幸福感「ユーザー・ハピネス」を大切にしている。全国40か所に単独展示場「LOG WAY」を展開。
  • ●お話を伺った方
    株式会社アールシーコアLOGWAY BESS多摩 支配人
    安森秀聡さん
    2011年にホームナビゲータとして入社。その後、プレイングマネージャーとして営業職を経験し、現在は支配人としてLOGWAY BESS多摩に所属。営業所全般の管理運営に携わっています。

次回はこちら>>>Vol.4「スウェーデンハウス」のいえなかホビー「快適の土台は北欧のものづくり 世代を超えて住み継げる家を!」

前回はこちら>>>Vol.2「三井ホーム」のいえなかホビー「三角屋根の下はロマンいっぱい 屋根裏部屋は大人の夢空間」

使い込んでこそ楽しい「道具」としての家

─そもそもBESSとはどのようなブランドなのですか。

安森氏 「機能や性能を打ち出すハード指向の一般住宅とは異なり、家をステータスではなく、使い込んでこそ楽しい、暮らしを楽しむための「道具」であると提案しています。BESSの家は、ログハウスならではの不便なこともありますが、そうした不便を面白がり、ちょっとした手間や工夫を凝らすことで暮らしそのものの喜びにつながると考えています。」

  • BESSの遊び心が光る「WONDER VOID(ワンダーボイド)」。商品名のVOIDには「からっぽ」という意味が込められており、大きく取られた余白により、自分のライフスタイルに合わせてカスタマイズできるようになっています。買った時には仕切りも何もない状態ですが、写真のように開放的なリビングにつくり込むこともできます。オーナーの創造力が求められる家なのです。
  • 木をふんだんに使用しつつ、スクエアなフォルムと外壁にガルバリウムサイディングを採用することで、都会の住宅地にも馴染むのがWONDER VOIDの特長です。

―住宅展示場には出展せず「LOGWAY」という呼称でBESS単独で展示場を展開しているのも珍しいですよね。

安森氏 「そうなんです。建物を比較検討するのではなく、そこでの暮らしという「ソフト」をイメージし、感性で選んでほしいからなんです。また、実際にBESSで暮らしている「LOGWAYコーチャー」の存在も大きな強みで、コーチャーの方々は暮らしの伝道師とも呼ばれているのですが、自ら手をあげBESSでの暮らしについて、よい面はもちろん不便な面も含め本音で話してくれています。
そんなコーチャーと繋がれるのもLOGWAYの特徴ですね。」

究極のからっぽだから想像力を掻き立てる

─BESSには主に5つの商品があるそうですが、趣味人に特に人気の高い商品はありますか。

安森氏 「あえて挙げるなら、「家は装置」をコンセプトにしたシリーズ「WONDER DEVICE(ワンダーデバイス)」でしょうか。その特別モデル「WONDER VOID(ワンダーボイド)」は、“究極のからっぽ(余白=VOID)”をコンセプトにしており、買った時は間仕切りも何もないまさに「からっぽ」状態。空だからこそ住む人の創造力が掻き立てられると好評をいただいています。部屋の間取りはもちろん、無塗装の壁を何色に塗るか、どのように収納棚をつくるかも本人次第。BESSに住み、棚を自分でつくったのをきっかけに、DIYが趣味になったというオーナーもいらっしゃるくらいなんですよ。」

  • WONDER VOIDの1階。土足で気軽に入れる土間スタイルのリビングには、薪ストーブや工具、オーディオなど遊び心をくすぐるアイテムが満載です。
  • 土間続きのワークスペースです。間仕切りの壁はBESSオリジナルの「ボロックス合板」を使用しています。購入時は無塗装だが、写真のように塗装したり、棚を加えたり、カスタマイズは自由自在です。

─自転車や車、バイクをカスタムしたいという趣味人にはぴったりですね。

安森氏 「でも、こういうジャンルの趣味人にお薦めだと型にはめているわけではないんです。むしろ、決め事を設けず、WONDER VOIDという装置を活かして、自分なりの趣味や暮らしを楽しんでいただきたいですね。」

  • 2階は壁のないスケルトン空間が広がっています。柱を利用して間仕切り壁をつけられ、家族構成や趣味嗜好に応じて変化させることができます。
  • 2階で目に飛び込んでくるのは大きなFIX窓と縦すべり窓。四季ごとに彩りを変える木々などを楽しむことができます。

日本文化の軒下を取り入れた超ベランダ空間

─見学させていただいた「G-LOG(ジーログ)なつ」は、どことなくアメリカのカントリーハウスのような雰囲気ですね。

安森氏 「G-LOGなつの最大の特長は、2階部分に設けられた「超ベランダ空間NIDO(ニド)」です。ベランダというと洗濯物を干す場所というイメージが強いかもしれませんが、NIDOは深い軒と横格子によって太陽の日差しや雨を遮ってくれるので、ゆるやかに外を満喫することができます。仲間を呼んでティータイムを楽しんだり、デイベッドに寝転がってのんびり読書したりなど、外や自然を感じながらさまざまに楽しめます。」

  • 大きな勾配の三角屋根が印象的な外観です。
  • 三角屋根を活かした屋根裏部屋「グルニエ」も遊び心をくすぐる魅惑の空間となっています。収納だけでなく、趣味スペースや子どもの遊び場にもぴったりです。
  • ロフトは、天窓からの日差しや白い天井によって明るく、フルオープンサッシュを開けることで、外とつながり、より開放的になっています。
  • かつて日本の住居にあった軒下のある暮らしをお手本にした「G-LOGなつ」。軒の深さを活かし、家の外なのに内にいるかのような安心感に包まれる超ベランダ空間「NIDO(ニド)」が最大の特長です。

―軒が深いので、家の外なのに部屋のようですね。

安森氏 「日本人の暮らしに昔から馴染みのある「軒下」を採り入れているんです。 G-LOGなつのもうひとつの特長は、三角屋根を活かした屋根裏空間“グルニエ”です。収納スペースはもちろん、お子さんの秘密基地、趣味空間として使うのもお薦めです。」

―標準設定されているハシゴがまた、ワクワク感を高めてくれますね。

ホームシアターも自由に感性豊かに楽しむ

―BESSユーザーにもホームシアターを楽しんでいる方は多いそうですね。

安森氏 「そうなんです。BESSでの暮らしをインスタグラムなどにアップしてくださっている方が多いのですが、なかにはホームシアターを楽しんでいる方もいらっしゃいますね。 インスタグラムを拝見する限り、土間リビングやロフト、外やガレージなど、さまざまな場所で楽しんでいるようです。また、映画にじっくりと向き合うだけでなく、家でキャンプをしたり、ハンモックに寝転びながらなど、その楽しみ方も思い思いですね。 」

―BESSのオーナーさんは、ホームシアターに限らず暮らしそのものを、感性豊かに自分らしく楽しんでいるようにお見受けしますね。

安森氏 「それこそBESSが提案したいことです。皆さんが考えているより暮らしはもっと自由で、家はあくまでやりたいことを叶えるための道具なんです。」

  • ここからはBESSユーザーのホームシアターの楽しみ方をご紹介します。榊原さんは2階ロフトに100インチスクリーンを導入しています。プロジェクターは「popIn Aladdin 2」。お子さんを寝かしつけた後、NetflixやHuluで配信されている海外ドラマをご覧になっているのだそうです。
  • 富田さんはなんと庭で大画面を楽しんでいます。スクリーンは110インチ、プロジェクターはTOPTRO「TR20」。家族でおうちキャンプをしながら、YouTubeで「フジロックフェスティバル」などのライブを楽しんでいるそうです。こんな素敵な休日の過ごし方、羨ましいです!
  • 前田さんは2階ロフトに電動式の100インチスクリーンをDIYで設置。プロジェクターはエプソン「EB-W06」を採用しています。休日にお子さんとNetflixやAmazonプライム・ビデオで配信中のコンテンツを楽しんでいます。
  • 篠宮さんは1階の土間リビングにホームシアターを導入しています。スクリーンは120インチ、プロジェクターはエプソン「EH-TW5650」。サッカー好きのご主人は週末にDAZNで欧州サッカーを観戦するのが息抜きになっているのだそうです。

―BESSのオーナーさんのホームシアターの楽しみ方を拝見すると、ホームシアターの常識にとらわれずに、まずは楽しんでみようという心意気が感じられますね。

安森氏 「私自身もBESSユーザーなんですが、エプソンの短焦点プロジェクターを使って2階のロフトの壁に映像を映し出し、スポーツなどを観ています。
ホームシアターのいわゆるセオリーからはかけ離れていると思うのですが、それはさておき、まずははじめてみてよかったです。大画面によって自然と家に人が集まるようになりました。」

─ホームシアターもある意味、したい暮らしを実現するための道具であることが実感できました。本日はありがとうございました。

LOGWAY

  • 普通の住宅展示場とは一味も二味も違うのがLOGWAY。単独展示場ならではのゆったりとしたスペースで、家族水入らずで自由に暮らし体験ができます。理想の暮らしを想像しながら家のなかで寛いだり、薪ストーブや薪割り体験を楽しんだり、過ごし方は自由自在です。全国40カ所で展開しているので、ぜひお近くのLOGWAYへ。
    東京都昭島市拝島町3993番1 営業時間:10:00〜18:00
  • LOGWAY BESS多摩には「“走るログ小屋”IMAGO」も展示されていました。写真は今秋発表されたばかりの「IMAGO iter(イマーゴ・イーテル)」。
    自動車で牽引して移動ができるように車輪が付いており、通常では建築が難しいスペースでも小屋ライフを楽しむことができます。