ホームシアターの機器は、おしゃれな家具には入らない? そんなことはありません。
ネットにつながるテレビが増え、テレビ本体だけでコンテンツが楽しめるように。
テレビと組み合わせるスピーカーは省スペースになり、ワイヤレスモデルも登場。
創意工夫を凝らせば、お気に入りのデザインの家具とホームシアターは両立できます。
さぁ、いまこそ、おしゃれなテレビシアターをはじめてみませんか?
- <監修>
インテリアスタイリスト
窪田 俊氏
広告・カタログ、雑誌のインテリアスタイリングを中心に活動。空間のインテリアコーディネート、デコレーションなど空間演出も手がけています。
CONTENTS
・アクティブスピーカーならインテリアにこだわることができる
・お薦めテレビボード「ZINRO TV BOARD」
・お薦めテレビボード「PALETTE AVBOARD」
・お薦めテレビボード「Low Board」
・お薦めテレビボード「Prop TV-board 200」
・お薦めテレビボード「TOWARD TV BOARD」
・Column
アクティブスピーカーならインテリアにこだわることができる
「テレビシアターをはじめたいけど、おしゃれなインテリアとも両立させたい」と考えている方に朗報があります。いまなら、インテリアに妥協することなく、ホームシアターを実現できるようになっています。
なぜならいま、ホームシアター機器の高機能化が進んでいるからです。特にスピーカーが顕著で、欧州ブランドを中心にアンプ内蔵モデルが多数登場。音楽配信サービスを再生できるだけでなく、HDMI端子を搭載するのでテレビとの親和性も高いです。一方、テレビも単体で動画配信サービスへの対応が当たり前になっています。そうした高機能なテレビとスピーカーを組み合わせる“ミニマル2chシアター”に最適なテレビボードについて、スペックとデザインの両面から考えてみました。
大画面&高画質化が進むテレビは、できれば50インチ以上のサイズがほしいところです。50インチで幅約1200㎜。アクティブスピーカーはコンパクトなモデル(KEF/LSX Ⅱ)の場合、左右合わせて310㎜程度なので、1600㎜以上のテレビボードがあれば、ミニマルなテレビシアターが楽しめる計算となります。
以下はおしゃれなテレビシアターに欠かせないテレビボードのトレンドについて、インテリアスタイリストの窪田 俊さんに教えていただきました。それではどうぞ、お楽しみあれ!
- 地上デジタル放送に切り替わってからは、テレビは薄くなり、サイズも大型に。それとともに、テレビボードは幅の広いタイプが主流となっています。テレビをボードに置いた際、左右に余白があった方がバランスがよいため、55インチのテレビ(幅約1300mm)を置くなら、幅1600mmから1800mm程度あると、バランスよく収まります。
- 上写真のMasterwalのテレビボード「SUPREMO AV BOARD」の幅は2400mmと非常に幅広。テレビを置いても両脇に余白があるので、バランスがよく見えます。
- ソファやサイドボード、ダイニングテーブルなど、他の家具とのコーディネートが簡単にできるシリーズ家具が増加。これにより、テレビボードを他の家具と同一シリーズでコーディネートすれば、インテリアの知識がなくても、簡単におしゃれで統一感のある空間をつくれるようになりました。写真はアクタスの「HORSE SHOE(ホースシュー)」シリーズでコーディネートされたダイニング。どの家具も味わい深い木肌が特長のマホガニー材が採用されており、落ち着いた雰囲気を醸しています。
- 「HORSE SHOE」シリーズのテレビボード「HORSE SHOE AV BOARD」¥202,400(税込)。
- テレビボードの脚が細くなり、スッキリとしたデザインが増えています。脚が細いと、家具が与える圧迫感が少なくなるので、どの家具メーカーも一様に細脚デザインを採り入れるようになりました。また、床と家具との間に隙間があると、掃除がしやすいというメリットもあります。デンマークの家具ブランド、Montanaのテレビボードも細い脚を採用。
Montana
「TV SOUND」
¥280,500(税込)
(株)アクタス
- クラッシュゲートのテレビボード「FIN」は脚にスチールと真鍮を採用し、無骨な仕上がり。
CRASH GATE
「FIN TV BOARD 1500」
¥135,300(税込)
CRASH GATE自由が丘店
TEL:03-6421-1742
お薦めテレビボード「ZINRO TV BOARD」
「ヴィンテージスタイルの家具は古木を使ったものが多く、コッテリとしたデザインになりがちですが、『ZINROシリーズ』の場合、ウレタン塗装を施したオーク材を採用しており、ブラウンの落ち着いた色味が程よく抜け感があります。スリムな脚と引き戸のモザイクガラスと相まって、さまざまなインテリアに合わせやすいです。幅1600mmと比較的コンパクトで、20〜30代の一人暮らしの方にお薦めです」(窪田さん)。
- CRASH GATE
「ZINRO TV BOARD 160cm」
¥121,000(税込)
CRASH GATE自由が丘店
TEL:03-6421-174
お薦めテレビボード「PALETTE AVBOARD」
「本体はホワイトオークとウォールナットの2色を展開。左側のフロントパネルは本体カラーに合わせて3色から選べ、自由に色の組み合わせを楽しめるのがユニーク。フロントパネルと側面の角にアールが付いているので、柔らかさを演出することができます。シンプルな空間、モダンな空間などさまざまな空間にマッチすると思います。幅は1423mm、1623mm、1823mm、2023mmの4サイズから選べます」(窪田さん)。
- Pamouna
「bellacontte PALETTE AVBOARD」
¥232,100(税込/BEPA-AV180の場合)
(株)パモウナ
https://www.pamouna.jp/
お薦めテレビボード「Low Board」
「テレビの大きさや置くスペースに合わせて伸縮可能な“組み合わせタイプ”のテレビボード。脚付き上台を動かすだけで、省スペースレイアウトにしたり、部屋のコーナーにL字型に置いたりもできるので、空間に合わせやすく、植物や雑貨などディスプレイできるものの自由度も高いのが魅力です。ある程度スペースのあるお宅なら、2000mm以上の幅に広げて置いた方が視覚効果的にスッキリ見えるでしょう」(窪田さん)。
- FLYMEe Noir
「Low Board #107876」
¥217,800(税込/ローボード単品の場合)
(株)フライミー
https://flymee.jp/
お薦めテレビボード「Prop TV-board 200」
「『Karimoku New Standard』は、カリモク家具が日本の家具デザインの新たなスタンダードとなるべく、2009年にスタートさせたブランド。国産ナラ材が用いられたProp TV-board 200は、シンプルなデザインでどんなシーンにも馴染みます。また、全体的に丸みがあるので、威圧感を感じさせません。背面の板は取り外しができるので、ブルーレイレコーダーなどの機器の排熱にも考慮されています」(窪田さん)。
- Karimoku New Standard
「Prop TV-board 200」
¥213,400(税込)
カリモク家具
TEL:0562-83-1111
お薦めテレビボード「TOWARD TV BOARD」
「高さは27㎝か35cmと背が低く、幅は150cmから240cmまであって幅広なので、造り付けの家具のようにスッキリ見せることができます。幅は10cm単位でのオーダーも可能です。正面から見るとガラスなどの装飾のないシンプルな板目ですが、実は扉になっており、開くと内部が3列か4列にわかれているのがユニーク。しかも扉はガラスに天然木の突板を貼っているため、扉を閉めたまま中に納めた機器のリモコンが透過できる優れモノです」(窪田さん)。
- ACTUS
「TOWARD TV BOARD」
¥159,500(税抜/幅1600の場合)
(株)アクタス
https://www.actus-interior.com/
Column〜オーダー家具という選択肢もある
サラウンドによるホームシアターを楽しみたい。そんな方にオススメなのは、オーダー家具を活用することです。メリットはさまざまですが、最大のメリットは、センタースピーカーやAVアンプなどの大型機器を扉のなかに収められること。これなら、お子さんのいる家庭でも安心だし、デザイン的にスマートです。
ここでは、フルオーダー/セミオーダーを請け負う家具メーカーとして、最近オーディオファンの間で人気を集めるブランド「PYTHAGORA(ピタゴラ)」をご紹介しましょう。PYTHAGORAでは、自分仕様にカスタマイズできるパーソナライズ家具ライン「TAILOR」と、サイズオーダー家具ライン「FLEX」の2ラインを展開。ブランド代表の髙橋賢次郎氏はオーディオを趣味としているだけあって、オーディオファンの心をくすぐる、きめ細やかな仕様の家具ばかりです。
TAILOR
自分の好みに合わせてフルカスタマイズできる家具サービス。趣味のアイテムは散らばりがち。そんな人のために、使いやすく、片付きやすく、空間に馴染む一点モノの家具。専任デザイナーがヒアリング(自宅訪問またはリモートなど)し、好みや希望に合った家具を、最短1か月でお届けします。
- オーディオとテレビを楽しみたいという方のため、ローボードを製作した事例(フルオーダー)。この事例の場合、価格は¥220,000(税込)。
- レコードプレーヤーなどの機器以外は、扉のなかにスッキリ収まっています。
- ヘッドホン収納用の棚まで!
(株)PYTHAGORA
https://pythagora.jp/
FLEX
セミオーダー家具ライン「FLEX」では、「Audio・Bar・Book・Cafe・Fashion・Green・TV・Work」の8種類のスタイルを展開。ホームシアターにお薦めなのは、TVかAudioで、たとえば「TVボード −ロータイプ−」の場合、幅を130〜180cmの間で5cm単位でサイズオーダーができます。
- PYTHAGORA
「TVボード−ロータイプ−」
¥266,200(税込)
- 左右の棚の寸法は幅460×奥行き310mm。4cmごとに3段階の高さ調節が可能。
- 棚板を取り外して雑誌や書類を収めてもOK。ちなみに、背面の棚板は取り外し可能。