モノが少ない部屋で、起きやすい
高音のキンキンとした不快な響きは「フラッターエコー」と呼ばれる音響障害です。原因は、向かい合う壁の間で音が反射を繰り返すことで共鳴してしまい、その結果、音色が乱れてしまうからです。家具などが少ない部屋や、コンクリート壁やガラス面など反射面が多い部屋で発生しやすい。スクリーンも発生源となりえます。
- 壁などが並行する面だと音が反射を繰り返してしまいます!
- 直方体の部屋は注意!
壁に吸音パネルをつけてみよう!
対策のセオリーは、向かい合う壁による音の重複反射をなくすこと。そのため、音を吸収する「吸音材」や、音を様々な方向に反射させる「拡散材」の両方とも効果的です。その中でもホームシアターショップで取り扱いのある「吸音パネル」は、比較的お求めやすくお薦めです。特にオーディオ用は、どの周波数の音をどれくらい吸音できるかを示す「吸音力」がわかるモデルも多く、小型でも効果が高いパネルもあります。その一方で、その高い効果が逆に働いてしまい、音を吸いすぎてしまうこともあるので、使用量は少しずつアップさせましょう。一例を上げるなら、DAIKEN「オトピタR」は、吸音効率もよく、カラフルで見栄えもするので、リビングでも使いやすいです。
- ピンで簡単設置できる
吸音パネル
DAIKEN
「オトピタR」
¥OPEN(実勢価格¥3,500前後/2枚)
SPEC ●外形寸法:303W×303H×12Dmm
お問い合わせ:大建工業 TEL:0120-787-505
「キンキン音」の対策方法
設置手順①〜手を叩いて”ビーン”という音を探す
- 発見方法は簡単。視聴位置で手を強く「パン」と叩いて、すぐに「ビーン」という音がすれば、「キンキン高音」が発生しています。
設置手順②〜“ビーン”と音がする壁に音を吸収するパネルを設置
- 対策も簡単。家具が少ない部屋なら、反射する壁を減らすために、ビーンと聞こえた側面や背面の壁に音を吸収する「吸音パネル」をつけましょう。
音は反射したり吸収されたりする
- 音は大きく2つの振る舞い方をします。音は壁などにぶつかると「反射」し、ソファや布系の素材にぶつかると「吸音(吸収)」されます。一般家庭を振り返ると、様々な場所でこうした現象は起き、私たちはその合成音を聴いています。映画館によっては、スポンジ状の素材を壁面に採用するところもありますが、あれは吸音効果を狙っているものです。
<0円でもOK!>カーテンも活用しよう!
写真は腰窓だが、リビングに多い掃き出し窓などは、大きな反射面になるため、露出させるとキンキン高音の原因になりやすいです。ホームシアターを楽しむ時はカーテンを閉めて吸音してほしいのと、写真のようにやや厚手のカーテンにすれば、その効果も高くなるのでお薦めです。
- 窓は音が反射するポイント。
音質改善テクニックその2>>>「ボーカルがぼわぼわする」対策は?
※この記事はホームシアターファイルVOL.79の特集「いい音大作戦」をもとに制作されています。