VGP phileweb

実例

  • 専用室シアターCASE4
    映画へのロマンを掻き立てる隠れ家
    張り込みスクリーンで4K大画面!

    取材・執筆 / 塚田真由子(ホームシアターファイルPLUS編集部)
    2019年12月11日更新

集めた雑貨を眺め映画の世界に浸る

大海原へと想いを駆り立てる舵、酒場の雰囲気を醸すバーボン。まるで無国籍アクション映画の世界に迷い込んだかと錯覚するほど、独特のムードを放つ専用室が取材陣を迎えてくれました。
オーナーのSさんは、アラン・ドロンやチャールズ・ブロンソンの映画でTシャツの粋な着方、煙草の吸い方、帽子のかぶり方などの所作を学んだという生粋のシネフィル。映画に触発されて集めはじめたモデルガンを専用室にディスプレイし、ただ飾るだけではなく、観る映画によって飾るモデルガンを替えているというから、そのこだわりは筋金入り。映画に対するSさんの愛情はとっても深いのです。

  • Sさんの専用室には、サインボードやポスター、船の操舵輪など、Sさんが愛してやまない雑貨だけがディスプレイされています。心から好きなモノに囲まれているからこそ、Sさんは専用室で至福の時を過ごせるのです。
  • 『さらば友よ』や『雨の訪問者』などのフレンチ・フィルム・ノワールがお気に入りだというSさん。特に、アラン・ドロンの服の着こなし、煙草を吸う仕草には影響を受けたのだとか。

そのほかの事例>>>専用室シアターCASE5「シンプルで都会的なデザインが際立つ!」を読む

そのほかの事例>>>専用室シアターCASE3「楽器演奏とシアターを兼用!」を読む

95インチの大画面を実現

そんな想いを受けてインストールを担当したのは、ダイナミックスカスタマイズの小山拓郎氏。8畳ほどのコンパクトな空間ですが、95インチの大画面を実現。というのも、Sさんは以前のお住まいで55インチのテレビシアターを楽しんでいた経験があり、せっかく導入するなら大画面がほしいと考えたからです。そこで小山氏はスクリーンは張り込みタイプを選ぶことで投写距離を稼ぎ、95インチを具現化。さらに、約3.01mで100インチを投写できるJVCのプロジェクター「DLA-X990R」を採用することで、迫力の大画面を手に入れることに成功しました。

  • 映画を観るためだけの空間だから、スクリーンは張り込み式をチョイス。黒を基調とした空間で、迷光対策もバッチリ。
  • プロジェクターはJVCの4K/HDR対応「DLA-X990R」を天吊り設置しています。「ネイティブコントラストが抜群に高いのでお薦めしました」と小山氏。

同一スピーカーブランドで音色を統一

サラウンドは、デンマーク発祥の名門スピーカーブランド「DALI」を中心としたドルビーアトモス5.1.2ch。フロントスピーカーには、アンティーク感あふれる雑貨にもマッチしやすい、ライトウォールナット色のあるDALI「ZENSOR 7」をチョイス。センタースピーカーやリア、トップミドルスピーカーまでDALIブランドで統一することで、なるべく音色を揃えています。

  • フロントスピーカーにはDALIの「ZENSOR 7」をチョイス。リーズナブルかつ高音質なスピーカーとして人気を博したモデルです。
  • AVアンプなどはハミレックスのAVラック「A-5214」に収めています。「Apple TV 4K」も導入しており、Amazon Prime Videoも観られるようにしています。

映像に浸れる空間づくり

空間デザインも素晴らしいです。室内の壁紙はブラックのクロスにし、迷光を徹底的に抑えて、画のコントラストを最大限に引き出せる環境としました。また、開口部である窓はニチベイのロールスクリーンで光を遮ったうえで、カーテンを垂らしました。カーテンの深紅が漆黒の空間のアクセントにもなっています。

  • 窓にはニチベイのロールスクリーンを設置し、手軽に遮光できるようにしました。ロールスクリーンを閉めると、昼間でもたちまち映画館のように真っ暗になります。
  • ドアは防音仕様を選び、周りに気兼ねなく音を出せるようにしています。ちなみに、壁の左上にあるパネルは調光装置。映画館の雰囲気を演出するだけでなく、お気に入りの雑貨を見せるために活用しています。

毎週末は映画ざんまい

「週末は昼過ぎからずっと映画を観っ放しで、3本くらい観ていますね。壁紙を真っ黒にしたので、映像に集中できるんですよ。何十回と観た映画は字幕を消して、その映画の世界に浸っています」と笑うSさん。すべてを忘れて映画の世界に浸り、リフレッシュできる専用室は、Sさんの生活にとって欠かせない場所に。大好きな映画の世界観が散りばめられ、映画へのロマン、粋な男の世界へと想像力を掻き立ててくれる専用室。これもまたホームシアターの理想のひとつといえるでしょう。

  • 視聴位置後方。リアスピーカーはDALI「FAZON MIKRO」を壁掛けにしています。パーソナルチェアはホームシアターの定番、カリモクの「THE FIRST RU74モデル」をチョイス。Sさんのように居心地のよい専用室をつくるためには、長時間座る椅子選びも大切です。
  • 1階にあるリビングは、イタリア家具などでコーディネートされており、クラシカルで重厚な趣。こうした対比があるからこそ、2階の専用室は一歩踏み入れれば非日常。別世界として際立っています。
  • インストールを手がけた、ダイナミックスカスタマイズの小山拓郎氏。

写真/草野清一郎

そのほかの事例>>>専用室シアターCASE5「シンプルで都会的なデザインが際立つ!」を読む

そのほかの事例>>>専用室シアターCASE3「楽器演奏とシアターを兼用!」を読む

S邸ホームシアター概要

ROOM DATA
住宅形態●戸建/新築 家族構成●夫婦+子ども+母 ホームシアターの広さ●約8畳 画面サイズ●95インチ サラウンド●5.1.2ch インストール内容●機器設置、システムプランニング ほか

SYSTEM LIST
●プロジェクター:JVC DLA-X990R ●スクリーン:オーエス PA-95H-01-WG ●Ultra HDブルーレイレコーダー:パナソニック DMR-UBZ2020 ●AVアンプ:デノン AVR-X4400H ●フロントスピーカー:DALI ZENSOR 7 ●センタースピーカー:DALI ZENSOR VOKAL ●リアスピーカー:DALI FAZON MIKRO ●トップミドルスピーカー:DALI PHANTOM E50 ●サブウーファー:JBL SUB 100P ●メディアストリーミング端末:Apple Apple TV 4K ●調光装置:コイズミ照明 AE45677E ●AVラック:ハミレックス A-5214 ●パーソナルチェア:カリモク THE FIRST

INSTALL SHOP
ダイナミックスカスタマイズ
熊本県熊本市東区長嶺南1-2-15
ヘンリーハイツ1F
TEL:096-383-6109
営業時間:月〜土 10:00〜19:00、日祝 10:00〜18:00
定休日:水曜日
http://www.dyna-cus.com/