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レビュー

  • PANASONIC/SONY 『ボヘミアン・ラプソディ』を最高の画質で!
    入門プレーヤーで比較レビュー
    第3回「UHD BDプレーヤー 10万円未満モデル」

    VGP 取材・執筆 / 大橋伸太郎
    2019年7月10日更新

    • VGP審査委員長
      大橋 伸太郎

コストパフォーマンスに優れた2機種

第3回目となるUHD BDプレーヤーのレビューですが、今回は「UHD BDプレーヤー10万円未満モデル」と題し、これからUHD BDを楽しみたいと思う方でも購入しやすい入門クラスを検証していきましょう。今夏に登場したパナソニック「DP-UB45」とソニー「UBP-X800M2」は、それぞれ3万円前後と4.5万円前後。どちらもお求めやすい価格帯ながら、最新HDRフォーマットへの対応を果たし、入門クラスとは思えないほどこだわり抜かれています。しかし、キャラクターが異なる両モデル。本項では、その特長を比較しながら、『ボヘミアン・ラプソディ』での画質と音質のレビューを行っていきます。

  • 『ボヘミアン・ラプソディ』チャプター9、レコーディングのシーンを視聴。映像では、レコーディングルームのライトや窓から入ってくる光の輝度表現、フレディをはじめとするメンバーの人肌の描き方の違いを検証。音声では、レコーディングルームの音場感やギターやボーカルの再現力をチェックしました。

(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

PANASONIC 「DP-UB45」

  • PANASONIC
    DP-UB45
    ¥OPEN(実勢価格¥28,000前後)

UHD BD再生機を先導するパナソニックが、コンパクトな筐体にディーガで培った機能を凝縮したモデル。横幅320mm、奥行193mmのボディサイズは、各社レコーダーと比較しても非常にコンパクト。Dolby VisionやHDR10+まで、最新のHDRフォーマットを網羅するほどの力の入れっぷりです。機能性も高く、同社のネットワーク機能である「お部屋ジャンプリンク」の搭載しているため、同社のレコーダーと連携して録画番組を観たり、写真鑑賞も可能です。

  • 入門モデルながら、HDMI出力を2系統搭載。映像と音声の信号を分離して出力できるため、画質と音質に特化した再生が楽しめます。同軸デジタル音声出力を1系統、LAN出力を1系統加えたシンプルな端子構成です。
  • DP-UB45は、10万円を超えるレコーダーやプレーヤーでもまだ対応が少ないHDR10+に対応していることが最大のトピックです。『ボヘミアン・ラプソディ』もHDR10+を採用しているため、「HDR10+」のオン/オフを切り替えながら、映像のクオリティをチェックしました。

4K/HDRの魅力をストレートに描く

UHDB BDの映像は明快でハイコントラスト、4K映像の魅力をストレートに伝えます。尖った印象がなく、細部を厳しく描き込むより映像全体のバランスを重視して、見やすく美麗にまとめるタイプでディスプレイを選びません。イマーシブサウンドの音声も広帯域を欲張らず、セリフを始め情報の集中する中域にフォーカスを置いた、輪郭のしっかりとした、くっきりとした濃密な響きは迫力があります。ドラムの打撃は量感豊かにずっしり響きます。BDの2K/SDR映像は、力強く重厚な画質が印象的。コンサイスな筐体が物語る通り、視聴の勘所を押さえたスマートなベーシック機です。

  • 「DP-UB45」の画質・音質傾向
    ストリーミング動画サービスの再生機能は搭載していません。

SONY 「UBP-X800M2」

  • SONY
    UBP-X800M2
    ¥OPEN(実勢価格¥45,000前後)

こちらも入門モデルながら、4Kテレビのリーディングメーカーらしい高機能ぶりが光ります。4Kアップコンバート機能はもちろん、モニター別の画質設定機能の搭載、HDRフォーマットはDolby VisionとHLGにも対応する点がトピックです。また、他の入門モデルと差別化を図るべく、独自の高音質設計を施している点も注目で、高剛性シャーシや電源基板とメイン基板をシールドで遮断するなど、振動やノイズ対策が万全なのも魅力です。

  • UBP-X800M2もHDMI出力を2系統搭載することで、再生のクオリティを高めています。LAN端子を設けネットワーク機能を採用することで、NETFLIXやPrime Video、YouTubeなどによる4Kストリーミング動画サービスも楽しめます。
  • 映像を出力するモニターに合わせて画質を設定することができる「モニター別画質設定」を採用。テレビ、そしてプロジェクターもラインアップするソニーならではの映像設定機能を搭載しています。

音場感を活き活きと表現する

UHD BDは、ソフトを問わず明るく、明暗のコンビネーションの力強いハイコントラストでキレのあるソニーらしい画作りです。ライブエイドの大群集を細やかに描写します。音質も音場感を活き活きと表出していて、やや硬調な響きですが精細感に溢れ楽器やボーカルの分離が鮮明で、小気味よいリスニングが味わえます。BDは、暗部のノイズが少なく艶やか。恩寵の光を纏ったフレディの肉体の瑞々しい描写に本機の優れた4Kアップコンバート性能が窺えます。Prime Videoでは、暗部表現はディスクが勝りますが、作品本来の画質の持ち味を巧みに出します。

  • 「UBP-X800M2」の画質・音質傾向

求めるシアターシステムの違いで選びたい!

ミニマムなボディで3万円を切る価格を実現したパナソニックのDP-UB45は、幅広いテレビをマッチさせることを重視したバランスの良さが特長で、4Kテレビの実直なパートナーと言えます。画質と音質のマニアックなクオリティを望む方には上位機の「DP-UB9000」があるため、UHD BD再生の裾野を広げる牽引役を任されているのでしょう。

一方でソニーのUBP-X800M2は、4.5万円前後と少し値段が張るものの、モニターで映像調整を選べる機能や音質にも力を入れるなど、入門モデルでも“攻めた”モデルです。プロジェクターとAVアンプがあるホームシアターでも楽しんでほしいという想いを感じ取れます。

両機は性格を異にしたプレーヤーであり、テレビシアターと専用室シアターとでユーザーが分かれそうです。

SPEC

PANASONIC 「DP-UB45
●主な再生可能メディア:UHD BD、BDビデオ、BD-R/RE、DVDほか ●対応HDR方式:HDR10、Dolby Vision、HDR10+ ●主な接続端子:HDMI出力×2、同軸デジタル音声出力×1、USB入力×1、LAN入力×1 ●消費電力(待機時):約13W(約0.3W クイックスタート「切」時) ●外形寸法(W×H×D):320×46×193mm ●質量:1.2g

SONY 「UBP-X800M2
●主な再生可能メディア:UHD BD、BDビデオ、BD-R/RE、DVDほか ●対応HDR方式:HDR10、HLG、Dolby Vision ●主な接続端子:HDMI出力×2、同軸デジタル音声出力×1、USB入力×1、LAN入力×1 ●消費電力(待機時):約15W(約0.4W) ●外形寸法(W×H×D):430×50×265mm ●質量:3.8kg

REFERENCE MODEL

  • 4K液晶テレビ
    PANASONIC
    「TH-55GX850」
  • AVアンプ
    DENON
    「AVC-X8500H」
  • スピーカーシステム KEF 「R series」