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実例

  • リビングシアターCASE4
    壁面収納でスマートに!
    埋め込みスピーカーも魅力のリビングシアター

    取材・執筆 / 塚田真由子(ホームシアターファイルPLUS編集部)
    2019年8月21日更新

リビングをわが家で一番素敵な場所に

木のぬくもりあふれるモダンなリビングに設えられた、誰もが羨むような美しいホームシアターです。
「リビングを家族が集まる空間にしたい。どうしたら家族みんなが楽しめるか考えてきた時に浮かんできたのがホームシアターでした」と、オーナーのKさんはホームシアターをはじめたきっかけを語ります。
美しい佇まいから想像できるとおり、妥協は一切ありません。節が特徴的な無垢の杉材を採用したフローリング、左官で仕上げた壁、木目調のモザイクタイルが貼られたオリジナルの壁面収納家具、ウォールナットの一枚板を天板に採用したテーブルなど、細部までこだわりが詰まっています。ホームシアターの機器はそんな住まいと美しく調和するようにプランニングされています。

  • 無垢の杉材を採用したフローリングをはじめ、いたるところに自然素材をあしらったリビングシアター。新築のタイミングなら、写真のように機器や配線をうまく造作家具のなかに溶け込ませることができます。
  • リビングとダイニング、キッチンが一続きになった視聴位置後方の様子。リアスピーカーは天井にインシーリングスピーカーを埋め込むことで、動線の邪魔をすることなく5.1chを実現しています。ちなみに、ダイニングに置かれたテーブルは、ウォールナットの一枚板を天板に採用しているのだそう。
  • プロジェクターはリビングシアターに好適なエプソン「EH-TW8300」を天吊り設置しています。天井をふかすことで機器の存在感を和らげています。

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壁面収納家具にすっきりビルトイン

ホームシアターづくりをサポートしたのは、大阪を代表するホームシアターショップ、AV Kansaiの岩元秀明氏です。オーナーのKさんはもちろん、設計を手がけたTeam Nextの福井健太氏、笹谷浩史氏とディスカッションを重ねて、Kさんの想いを具現化していったといいます。
岩元氏いわく、「モダンなテイストに無垢材を合わせて温もりを添えた空間にしたい」というKさんの要望に合うように、スタイリッシュかつ使いやすい機器をコーディネートするのが最大のテーマだったそうです。
スクリーンは129インチ。フロントやセンタースピーカーはTHX Ultra2/Select2に準拠したKEFの壁埋め込みタイプ「Ci3160RL-THX」をチョイス。オリジナルの壁面収納家具は、福井氏の構想をもとに、岩元氏が奥行きや構造などのアドバイスを行い、仕上げたといいます。

  • 壁面収納家具の両サイドにはフロントスピーカー、KEF「Ci3160RL-THX」が埋め込まれています。アルミニウムのバッフルがスタイリッシュな印象を与えるとともに、埋め込みスピーカーでありながらフロア型スピーカーにも比肩するクオリティを有することからチョイスしました。
  • スピーカーやAVアンプなどの機器類はオリジナルの壁面収納家具にビルトイン。センタースピーカーやサブウーファーも寸法に合わせて家具を設計しているので、ぴったりと収まっています。ちなみに、家具の表面に貼られた木目調のモザイクタイルで、自然素材の多い内装とコーディネートされています。
  • 下地補強したうえでテレビを壁掛けしているパネルは、朝日ウッドテックの国産材パネル「クールジャパン」。クールジャパンは木が持つ調湿素材を活かした建材で、K邸では贅沢にも一枚を天井まで採用。木肌の滑らかさを活かした波模様が建築化照明によって美しく浮かび上がっています。
  • AVアンプなどの機器は赤外線エミッターを取り付けているので、ラックを閉じていてもリモコンで操作することができます。

音楽配信でカフェ気分を満喫

しかも、ただ美しいだけではありません。ライフスタイルを豊かに彩るソリューションも盛り込みました。
7.2chのAVアンプのうち余っているパワーアンプをリビングシアターとは異なる場所に割り当てる「ゾーン機能」を活用して、キッチンに音楽配信を実現。家事中に音楽を流せばカフェ気分を味わえるし、さまざまなイベントシーンでも活躍してくれます。

  • キッチンの天井に埋め込みスピーカーを採用し、音楽配信を実現しています。このように、AVアンプのゾーン機能を使ったダイニングやキッチンへの音楽配信は、ホームシアターの定番スタイル。日中家で過ごすことの多い奥様にも喜ばれます。

ワンボタンで照明をコントロール

さらに、リラックスできる空間づくりに欠かせなかったのが調光です。リビングとダイニングをゾーンにわけ、光をコントロール。団らんやテレビ、映画鑑賞などのシーンに合わせて調光値をセットし、いつでもワンボタンで呼び起こせるよう設定しました。
その甲斐あって、ホームシアターは最高の仕上がりに。ご家族からの評判も上々のようです。
「映画だけじゃなく、スポーツや音楽まで幅広く、妻や子供達もホームシアターを楽しんでくれています。だから、リビングに家族みんなが自然と集まるようになりました」と、Kさん。
ご家族を思う気持ちと、それに全力で応えた設計士とインストーラー。そのアイデアと技術の結集が、この美しいホームシアターを生み出しました。

  • 調光装置を使えば、テレビシアターに最適なあかり、スクリーンシアターに最適なあかりをワンボタンで呼び出すことができます。また、掃き出し窓や吹き抜けにある窓も電動ロールスクリーンやバーチカルブラインドを採用し、昼間でも遮光性を高めているのもポイント。
  • パナソニックの調光装置「リビングライコン」を使用。
  • ご主人の寝室にもテレビシアターを導入しました。スピーカーは埋め込みタイプを選び、スペースを有効活用。また、ネットワークを介してリビングで録画した番組を寝室でも観られるようにしています。
  • インストールを手がけたAV Kansaiの岩元秀明氏。
  • 設計、施工を手がけた「Team Next」のお二人。Team Nextは家づくりのプロ集団で、設計士はもちろん、内装や外装などの施工に携わる職人たちが集っています。左がチームリーダーで設計担当の福井健太氏、右が内装工事担当の職人、笹谷浩史氏。

写真/大野 博

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K邸ホームシアター概要

ROOM DATA
住宅形態●戸建/新築 家族構成●夫婦+子ども ホームシアターの広さ●約24畳
画面サイズ●129インチ+65インチ サラウンド●5.1ch
インストール内容●機器設置、システムプランニング、音楽配信 ほか

SYSTEM LIST
●プロジェクター:エプソン EH-TW8300 ●スクリーン:オーエス 129インチ(特注) ●液晶テレビ:ソニー KJ-65X9000E ●ブルーレイレコーダー:パナソニック DMR-BRZ1020 ●AVアンプ:デノン AVR-X2400H ●フロントスピーカー:KEF Ci3160RL-THX ●センタースピーカー:KEF Ci3160RL-THX ●リアスピーカー:KEF Ci160.2CR ●サブウーファー:KEF T2 ●調光装置:パナソニック リビングライコン ●音楽配信用スピーカー:KEF Ci160.2CR

INSTALL SHOP
AV Kansai天王寺店
大阪府大阪市天王寺区逢阪1-4-10
TEL:06-6777-7078
営業時間 10:00〜20:00
定休日 水曜日
https://www.avkansai.co.jp/