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レビュー

  • 動画視聴の画質&音質でスマホを見極める!?
    厳選モデルを徹底レビュー PART1
    「ハイグレードクラス(10万円以上)」

    VGP 取材・執筆 / 鴻池賢三
    2020年10月8日更新

    • VGP審査副委員長
      鴻池賢三

10万円オーバーのスマホ6機種をレビュー

すでに生活必需品といえるスマートフォンですが、その画質や音質は様々です。近年のモデルは、カメラ機能の撮影画質向上や多機能化に加え、ディスプレイ表示性能も飛躍的に向上し、さらに音響面のグレードアップも進んでいます。いまやスマホは、高品位なオーディオビジュアル機器として、注目すべき存在です。

そこで今回は、いま売れ筋のスマホを集めて、スマホ単体の動画再生クオリティをチェックしました。第一回目は、「ハイグレードクラス」と題して、本体価格が10万円以上のモデルを集めました。今回集めたモデルは全6機種で、各社のフラグシップモデルが中心となりました。この中で、画質と音質が優れているのはどのモデルか、主要の動画配信サービスのコンテンツの視聴比較と本格的な測定を併せて、検証しました。

  • 「ハイグレードクラス(10万円以上)」では、APPLE、GALAXY、HUAWEI、OPPO、SHARP、SONYのプレミアムモデルを比較視聴。YouTubeの4K/HDRのビデオコンテンツ、NetflixやPrime Video、Gyaoなど主要の動画配信サービスから、映画・ドラマ、音楽ライブなどの映像作品を視聴し、動画再生クオリティをチェックしました。

APPLE「iPhone 11 Pro」

  • APPLE
    「iPhone 11 Pro」

5.8インチ、2436×1125ピクセル(約274万画素)の有機ELパネルを搭載。HDR映像の再生にも対応しています。今回比較する6モデルの中では最も画面の面積が小さく画素数も控えめです。詳細なマニュアル映像調整機能は搭載せず、センサーで周囲の光環境を測定し、主に色温度の適正化によって、色の見え方を適正に保つ「True Tone」機能が利用可能です。今回は、照明を暖色で暗く整え「True Tone」はオフで検証しました。

  • 周囲の光に適したディスプレイの色再現と明るさを自動で調整してくれる「True Tone」と、ディスプレイの色を暖色系の色域に自動的に切り替えてブルーライトを抑える「Night Shift」の設定画面。今回の視聴ではディスプレイ性能が最大限に出せるようにどちらもオフで検証しました。

ナチュラルな色表現で没入感が高い

Amazonオリジナルドラマ『チェイス』は、明るいシーンで靄が掛かったように感じる場面もありますが、暗部の階調表現が適切で見通しが良好です。Netflixで映画『ジョーカー』の暗いシーンに注目すると、最暗部周辺に緑味を帯び、これは測定には表れていない部分。映画よりもドラマが得意な印象です。YouTube『Bulgaria』(HDR)は、人肌が明るく健康的で、自然も芳醇な発色。見て心地よい高画質です。ライブミュージック、Shawn Mendesの『If I can’t Have You』は、暗部の引込みが穏やかかつ適正で暗い客席にも自然な奥行きが感じられ、測定データの優秀さと符合。ナチュラルな高画質で小さい画面ながら没入感が高まります。音質は、筐体の振動を抑え、ピュアで力強く広がりのあるステレオ効果にも好感を持ちました。

  • ピーク輝度は6モデル中最高の554.6cd/㎡をマーク。輝き表現が重要なHDR映像に適した性能といえます。「TrueTone」をオフ、つまり、デフォルト状態で色温度が暗部から明部まで、制作基準のD65に極めて近くフラットで、ハイグレードなテレビと比べてもその精度の高さは驚くべきレベル。「Pro」の名に相応しい実力を備えていることが分かりました。
  • 「iPhone 11 Pro」の音質・画質傾向

GALAXY「S20 Ultra 5G」

  • GALAXY
    「S20 Ultra 5G」

最大6.9インチ、3200×1440ピクセル(約461万画素)の有機ELパネルを搭載。横長画面で視聴する際の上下にあたる表面ガラスの丸みが気になる場合、画面を縮小表示して平面部にフィットさせることができます。サムスンはスマホ用有機ELパネルの供給でも高いシェアを誇り、グループ内製造による画質面でのアドバンテージがあるのも興味深いところです。

  • S20 Ultra 5Gで、映像面に関連する設定を確認。画面の輝度が変動しないように明るさの自動調整はオフに、画面モードは「ナチュラル」を選択。詳細設定からホワイトバランスを細かく調整可能ですが、今回は初期設定の「寒色」と「暖色」の丁度中心の調整位置で視聴を行いました。

明瞭で輪郭の鋭い映像とボーカルに芯がある音

明るくメリハリを感じさせつつ、それでいてナチュラルな高画質。Gyao『EMMA』(HD)は、肌の色がやや濃いめですが、くどさを感じるほどではなく、明瞭で見やすく幅広いユーザーに好まれる画調です。輪郭がシャープな反面、階調は単調になる場面もあって、滑らかな映像表現を優先しているように感じました。YouTube『Bulgaria』はフルHD再生であっても、パネルの解像度を活かして精細感豊かに表示してくれます。実際の映像を感性評価して見ると、測定結果よりも中間色がやや不安定で、木々の緑は黄色、肌色の暗部に緑が寄っている印象を持ちました。音質面では低域の量感があり、Shawn Mendesはボーカルにボディが感じられるなどリッチで好印象でした。

  • 測定値は突出した欠点がないのが特長。色再現の点では赤色が基準よりも少し明るく表示されることを除けば、クセが少ないといえる。たとえば色温度はD65に近く、暗部から明部まで良好に整っているなど、標準に準拠しようとする意志が見られます。流石、世界で高いシェアを誇るサムスンの画作りはマジメで、その実力も本物のようです。
  • 「S20 Ultra 5G」の音質・画質傾向

HUAWEI「HUAWEI P40 Pro」

  • HUAWEI
    「HUAWEI P40 Pro」

6.58インチ、2640×1200ピクセル(約317万画素)の有機ELパネルを搭載し、HDR表示にも対応しています。画面部は縦ポジションでホールドした際、サイドに丸みを帯びたタイプで、動画を全画面で視聴する際は、映像の上下に少し変形が伴います。公式サイトでは画質についての特長説明がなく、機能設定以外に特別な仕掛けがあるのか明記されていませんでしたが、今回の検証で、その実力を明らかにしていきたいと思います。

  • 設定項目にある「ディスプレイと画面の明るさ」から、外光に合わせて自動で画面の輝度を調整する「画面の明るさ」の機能の自動をオフにし、「カラーモードと色温度」の部分を通常とデフォルトを選択しました。

忠実でナチュラルな画質で堂々とした迫力サウンドも

ご承知の通り、米国の規制強化を受けて、ファーウェイの新製品はGoogle Playストアが利用できず、インストールできるアプリに制限があります。実際に試したところ、Netflixはアプリをインストールしての再生が可能でした。画質はSDに限定されます。YouTubeはアプリが利用できないもののブラウザで再生が可能。SDRながら、2160p再生ができ、高精細な映像を楽しむことができます。SDRなので、明部の緑が飽和して蛍光色に見える場面もありますが、測定結果が示す通り基準にとても忠実でナチュラルさをしっかりと維持し、明るく華やかな画調として目に快く映ります。サウンドは少し高域に個性があるものの、筐体の振動も利用して堂々とした迫力が魅力。Shawn Mendesは会場熱気やライブ感も濃く感じられます。

  • 色温度が暗部から明部まで基準のD65に精度よく合致。輝度は基準に対して少しバラつきが見られますが、人間の視覚で違いが分かるΔ2以下に抑えられていて優秀です。色再現も基準に忠実で、今回の測定では総合でバランスよくトップクラスの好成績。出荷台数で世界ナンバーワンに上り詰めたメーカーの気概が感じられます。
  • 「HUAWEI P40 Pro」の音質・画質傾向

OPPO「Find X2 Pro」

  • OPPO
    「Find X2 Pro」

6.7インチ、3168×1440ピクセル(約456万画素)の有機ELパネルを搭載。3D曲面ディスプレイを謳い、エッジ付近はラウンド形状となっています。HDR10+認証を受けるほか、DCI-P3カバー率100%、色再現精度としてJNCD≒0.4、DisplayMateA+評価などを打ち出し、表示性能の訴求に客観的な指標を多用しているのは他メーカーと異なって興味深いポイントです。「10億色」は10bit表示(1024の3乗)の意。

  • 映像関連の調整項目は「ディスプレイと輝度」の項目から調整可能。明るさの自動調整はオフに、ホワイトバランスに関連する画面色温度はデフォルトに、画面色モードは穏やかを選択して、クオリティチェックを実施しました。

映画の色調や明暗表現までハイレベル

映画『ジョーカー』は少し明るめのトーンながら、映画の色調を丁寧に表現。今回取材したモデルの中で、特に映画視聴に優れているモデルのひとつでした。解像感においては一位二位を争うほどの実力。色は暗部で少し浮きと色づきを、明部ではふわっと膨らむ感があるものの、トータルでハイレベル。測定結果と一致します。この高精度な表示性能に、コンテンツに応じた画作りのノウハウが加われば鬼に金棒でしょう。現状では、ベンチマーク対策が主で、視覚や感性の部分までは踏み込んでいないようです。Shawn Mendesのステージは明るくパワフル。ステージのキラキラ感や衣装のスパンコールの煌めきが印象的です。音は歪を感じるものの、ボリューム感が得られて迫力を楽しめるタイプ。画音トータルで元気で、世界的な人気ブランドの一角を占めているというのも納得です。

  • グレースケールはRGBともに基準に近く非常にフラット。基準のD65狙いで高精度に準拠しようとする姿勢が感じられます。一方、明部で緑が強めなのは気になる部分。個体差かもしれませんが、注意が必要です。色再現の忠実度は今回測定した6モデルで最高の成績。RGBCMYそれぞれ1点での測定とはいえ、ハイエンドテレビ製品を凌ぐほど優秀な測定値で、特筆に値します。
  • 「Find X2 Pro」の音質・画質傾向

SHARP「AQUOS R5G」

  • SHARP
    「AQUOS R5G」

6.5インチ、3168×1440ピクセル(約456万画素)で、幅広いHDRフォーマットにも対応。今回比較する6モデルの中では唯一の液晶モデルですが、応答性が高く省電力な「ハイスピードIGZO」液晶パネルを搭載。表示画像やコンテンツの種類に応じ、バックライトを暗く調整する「省電力バックライト」機能を備え、これは画質面でも暗部の階調表現にプラスに働きそうです。今回は映像がナチュラルな「標準」設定で確認しました。

  • 「ディスプレイ」の設定項目の中に画質調整の項目を備えています。画質傾向の選択ができる「基本設定」ではダイナミックナチュラルなどありますが標準を選び、HDRフォーマットを採用した映像作品で効果が表れる「HDR動画」はHDR標準に項目を合わせました。

アップコンバートが適正な高精細感が特長

Android OSバージョンの都合かNetflixが視聴できず、Amazonはアプリの制限で最大SD画質など、機能面での制約から、映画は「Gyao」を利用し『EMMA』(HD)で確認。アップコンバートが適正に働き、高画素を活かした高精細な映像が魅力です。液晶タイプで視野角は不利ながら、正面から明るい映像シーンを見るには気にならないレベル。色が飽和気味で、表情が少し赤ら顔に見えるのは気になるところ。映画は暗いシーンで暗部の浮きが気になるものの、色づきがなく階調を潰さずにしっかり見せるチューニング。また、色純度も低くなってしまいがちですが、自然さを保っているのは好感。ドラマやドキュメンタリーといった明るい映像は、木々の緑系色や表情の赤系色が飽和しないまでも、膨張したように感じます。音質は、ステレオ再生ではもう少し明瞭さがほしいと感じる向きもあるかもしれないが、Atmosをオンにすると躍動感がグンとアップします。

  • 黒の輝度は0.4cd/㎡で、今回の設定「標準」とテストパターンによる測定ではピーク輝度が約470cd/㎡。結果、コントラスト比は約1200:1。黒が浮くといっても、最新液晶テレビと同等水準でした。ガンマは中間調が明るく見える設定で、明るくなる程、色温度が赤緑方向に振れる傾向があり、今後さらなる高精度チューニングに期待です。
  • 「AQUOS R5G」の音質・画質傾向

SONY「Xperia 1 Ⅱ」

  • SONY
    「Xperia 1 Ⅱ」

シネマスコープと同じ21:9画角のウルトラワイド画面。6.5インチ、3840×1644ピクセル(約631万画素)の有機ELパネルを採用していて、今回検証する6モデルの中でも最高の画素密度を誇ります。ブラビアで培われた映像エンジンや、90Hz相当駆動の残像低減といった基本技術に加え、モバイルでもクリエイターの意図を忠実に再現しようとする、業務用機器チームが徹底的に作り込んだ「クリエイターモード」が特長です。

  • Xperia 1 IIの特長のひとつである、BT.2020の色域/10bit入力に対応した画像処理が可能な「クリエイターモード」をオンに、「ホワイトバランス」はマニュアル設定があり細かく調整が可能ですが今回はオフにして、動画コンテンツを視聴しました。

ピーク階調が豊かなHDRとメリハリある明暗表現

黒が沈んでメリハリがあり、艶を感じる高画質。暗部に色づきがなく発色もピュア。Netflix『ジョーカー』は、暗部のグラデーションが非常に滑らかで画に重みが感じられ、映画らしい上質で落ち着いたトーンは美しく見入ってしまうほど。自然な奥行き感も素晴らしく、ハイエンドテレビをも凌駕する表示能力は圧巻です。また、HDR映像はピーク付近の階調表現が豊かなのも他モデルと比べて突出。たとえば『Bulgaria』は、雲のディテールも欠けることなく丁寧に表示するなど情報量が豊か。色は控えめに感じがちですが、よく観察すると広色域を活かした深みがあり、ナチュラルな美しさは「リアル志向の高画質」といえます。HD映像も、繊細かつキリっと抜けの良い映像。アップコンバートが巧みなようで、画素数の多さが活きます。音はボディを響かせ低音に量感あり。Atmosを選ぶと広がりも感じさせてくれます。

  • 基本の色温度設定が基準のD65よりも高いですが、これは一般的なユーザーが屋外や昼白色の照明下で利用が多いと想定したか、輝度を確保するためと考えられます。色再現の忠実度は標準的。ガンマは明るさが10%の時に、基準よりかなり明るい設定ですが色温度としての乱れはなく、意図を持ってソニー独自の画づくりがされていることを窺わせます。
  • 「Xperia 1 Ⅱ」の音質・画質傾向

レファレンスレベルの画質に注目!

画質ナンバーワンはXperia 1 Ⅱ。測定結果こそ平均的ながら、感性評価における視覚で感じるナチュラルさと美しさは圧倒的でした。技術的には階調表現の豊かさがあり、また、画面サイズによって異なる見え方の違いを考慮した小画面用の画づくりが、功を奏している模様。また、映像の種類や状態などによって、詳細にコントロールしている可能性も感じます。業務用機器を手掛けるソニーの知見は伊達ではありません。
次点は測定で健闘を見せたFind X2 Pro。特別な画づくりはなくても、基礎体力ともいえる明るさに加え、入力した映像信号を忠実に表示する素直さでモニターライクな高画質は1つのお手本といえるもの。レファレンスモニターとしても活用できるでしょう。常に表示性能でリードしてきたAppleのiPhone11Proは画面サイズや画素数といったスペック面では凡庸ですが、映像が最も明るく、グレースケール忠実度は最高成績をマークしています。
映画のような芸術作品を中心に雰囲気豊かな高画質で楽しむならXperia 1 Ⅱを、忠実度重視でレファレンスとしての役割も期待するならFind X2 Pro、iPhone 11 Pro、P40 Proから好みで選択するといいでしょう。

  • 優れた階調表現と画づくりに加え、シネスコのタイトルに最適な21:9の画面を持つSONY「Xperia 1 Ⅱ」は映画視聴に最適なモデル。また、色表現が明るく、高精度な明暗表現のOPPO「Find X2 Pro」や、測定で高い実績を残したAPPLE「iPhone 11 Pro」も映像視聴に打ってつけです。

SPEC

APPLE「iPhone 11 Pro
●パネル方式:有機EL ●パネルサイズ:5.8型 ●画素数:2436×1125 ●カメラ:超広角 1200万画素、標準 1200万画素、望遠 1200万画素、インカメラ 1200万画素 ●主な対応音声フォーマット:AAC、MP3、リニアPCM、ALAC、FLAC、ドルビーデジタル、ドルビーデジタルプラス、ドルビーアトモス ●外形寸法:71.4W×144.0H×8.1Dmm ●質量:188g

GALAXY「S20 Ultra 5G
●パネル方式:有機EL ●パネルサイズ:6.9型 ●画素数:3200×1440 ●カメラ:超広角 1200万画素、標準 1億800万画素、望遠 4800万画素、インカメラ 4000万画素 ●主な対応音声フォーマット:SBC、AAC、aptX、LDAC、MP3、FLAC、DSD、ドルビーアトモス ●外形寸法:76W×166.9H×8.8Dmm ●質量:222g

HUAWEI「HUAWEI P40 Pro
●パネル方式:有機EL ●パネルサイズ:6.58型 ●画素数:2640×1200 ●カメラ:超広角 4000万画素、標準 5000万画素、望遠 1200万画素、インカメラ 3200万画素 ●主な対応音声フォーマット:SBC、AAC、LDAC、MP3、WAV、FLAC、ドルビーアトモス ●外形寸法:72.6W×158.2H×8.95Dmm ●質量:209g

OPPO「Find X2 Pro
●パネル方式:有機EL ●パネルサイズ:6.7型 ●画素数:3168×1440 ●カメラ:超広角 4800万画素、標準 4800万画素、望遠 1300万画素、インカメラ 3200万画素 ●対応音声フォーマット:AAC、SBC、aptX、aptX HD、LDAC、MP3、WAV、FLAC、ドルビーアトモス ●外形寸法:ブラック 74.4W×165.2H×8.8Dmm、オレンジ 74.4W×165.2H×9.5Dmm ●質量:ブラック 217g、オレンジ 200g

SHARP「AQUOS R5G
●パネル方式:液晶 ●パネルサイズ:6.5型 ●画素数:3168×1440 ●カメラ:超広角 4800万画素、標準 1220万画素、望遠 1220万画素、インカメラ 1640万画素 ●主な対応音声フォーマット:AAC、SBC、aptX、aptX HD、aptX Adaptive、LDAC、MP3、WAV、ドルビーアトモス ●外形寸法:75W×162H×8.9Dmm ●質量:189g

SONY「Xperia 1 Ⅱ
●パネル方式:有機EL ●パネルサイズ:6.5型(21:9 シネマワイド) ●画素数:3840×1644 ●カメラ:超広角 1220万画素、標準 1220万画素、望遠 1220万画素、インカメラ 800万画素 ●対応音声フォーマット:AAC、SBC、aptX、aptX HD、aptX Adaptive、LDAC、MP3、FLAC、ALAC、リニアPCM、DSD、ドルビーアトモス ●外形寸法:72W×166H×7.9Dmm ●質量:181g

REFERENCE

今回行った測定の意図、方法、結果の読み方について説明します。測定の基準は、色温度が制作基準のD65、ガンマは2.2、色域はBT.709です。測定結果が基準に近いほど、制作者の意図に忠実な映像(明暗や色味)が表示できることを意味します。但し、ヒトの視覚には明暗や色に対する順応機能が常に働いているため、周囲の光環境(明るさや色温度)が変化すると、映像の見え方は相対的に変化することになります。特にスマホの場合、画面は数インチと非常に小さく、利用場所も刻々と変化するため、こうした順応機能の影響を大きく受けるので考慮が必要です。つまり、制作基準に合致することが絶対ではなく、実使用を考えた画作りも大切という事です。例えばiPhoneで利用できる「True Tone」機能は、色順応で生じる差異を補正しようとするものです。

測定用パターン(パッチ)は、画面に対し面積が50%を占める設定を適用しました。有機ELディスプレイはこの面積をできる限り小さく、液晶ディスプレイは全画面100%で行うのが定石ですが、今回は画面が小さく、また、有機ELと液晶が混在するため、中間的な50%としました。これにより、有機ELタイプの測定輝度は、仕様最高輝度よりも低く出る傾向がありますのでご留意ください。

グラフ「グレースケール」はD65、ガンマは2.2を基準に、暗部(輝度0%)~明部(輝度100%)を5%ステップ(21ポイント)で測定した結果です。水平のセンターラインに沿ってフラットなほど、基準に近いと判断できます。B(青)のグラフが上振れしているモデルが散見されますが、これはディスプレイの色温度設定が高い場合の特徴で、乱高下が無い限り異常ではありません。チャート「色域」の全体(馬蹄形)は、ヒトが見ることのできる色の範囲で、その中の白い三角形がBT.709の再現範囲を示しています。この三角の頂点に当たるRGBとそれぞれの中間のCMYの各四角枠が測定基準で、プロットされた丸印が測定結果です。各四角枠の中心に丸印が近いほど、色再現が制作基準に近いと判断できます。

但し、この測定は、それぞれ、明るさ75%時の1点ですので、有力な指標ではあるものの、全ての色が正確に表示されるか否かを判断できるものではありません。ほか、色温度が高い場合、C(シアン)とM(マゼンタ)の2点は、B(青)側にシフトするのは正しく、基準枠に合致していないから「NG」という訳ではありませんので、ご留意ください。

  • ソフトウェア
    CALMAN
    「CalMAN Studio -Software Only-」
    ソフトウェア&技術提供 EDIPIT
  • スマホにアプリCALMAN「MobileForge for CalMAN」をインストールし、スマホ画面に測定パターンを表示、その画面をCA-VP410で撮影しています。

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