CONTENTS
・テレビとも違うメリットがたくさん
・Q1:大画面にするには手間がかかる?
・Q2:真っ暗な部屋じゃないと見られない?
・Q3:スピーカーはどうすればいい?
・Q4:テレビとの置き換えは面倒?
・Q5:インテリア性を損ねてしまう?
テレビとも違うメリットがたくさん
家電の中でも必需品の一つと考えられてきたテレビですが、近年は若年層を中心に大きな変化が。一人暮らし世帯の増加、ネット配信サービスの充実など、取り巻く環境やライフスタイルによって、コンテンツの視聴はスマホやタブレット、ノートPCでという方も増えているようです。
しかし、好きなアーティストや俳優など “推し” をより大きなサイズで見たいのはファンの心理というものでしょう。そこでお薦めしたいのが超短焦点プロジェクターの活用です。設置スペースが非常に小さくて済むのにもかかわらず、壁一面に大画面を投写できるので、都会の狭小住宅やワンルームとも好相性。本体は一人でも運べるほど小型軽量な製品も多いので、部屋の模様替えや引っ越しの際もらくらく。テレビとは違ったメリットがたくさんあります。
Q1:大画面にするには手間がかかる?
A.“超短焦点” モデルなら壁から30センチ離して置くだけで100インチに!
モデルにもよりますが “超短焦点” タイプなら一般的に壁から30cm程度離すだけで100インチ級の大画面が手に入ります。100インチクラスになると、映像の中に登場する人物は等身大を超え、臨場感が大幅にアップ。最近ではテレビも100型クラスまで現実的になりつつありますが、搬入や搬出は事前確認が必要なほどの大物。設置後もずっと相応のスペースを必要とするので、やはり導入は広い住宅にかぎられます。その点、プロジェクターならネットで購入して自分でポンと置くだけと簡単ですよ。
- 日本の賃貸マンションやアパート含む住宅の天井高の平均は約2,300 – 2,400mm。100インチ(16:9)の画面サイズは2,214W×1,245Hmmなので、壁面方向を空ければじゅうぶん実現可能です(画像はイメージ)
Q2:真っ暗な部屋じゃないと見られない?
A.視聴時間が夜なら問題なし
テレビに対するプロジェクターの弱点は、映像の明るさが限定的で日中の明るい部屋では映像が見づらくなることです。しかし近年は光源として、強力なLEDやレーザーを採用するモデルが増え、ひと昔前に比べると劇的に明るくなっています。朝や夕方など直射日光が室内に入らない時間帯ならおおむね問題なく映像が見られますので、日中仕事などで外出している方なら、それほど不便は感じないはずです。
なおプロジェクターの映像は、その特性上、画面を小さく絞ると明るさが増すので、日中の映像体験もちょっとした工夫で改善できます。ほか明るい部屋でも映像を鮮明に映し出せる「抗外光スクリーン」製品は、とくに超短焦点プロジェクターと相性がよいので、必要に応じて検討するとよいでしょう。
- 抗外光スクリーンとは光の入反射角度に特性を持たせたもの。とくに超短焦点用の製品ではプロジェクターからの映像光の入射角度と外光の角度が大きく異なるので、明るさとコントラストのアップ効果も大。画像はキクチ「SPB-UT」の幕面イメージ
- 超短焦点プロジェクター用スクリーン
キクチ「SPB-UT」(100インチ/120インチ)
¥297,000から
Q3:スピーカーはどうすればいい?
A.各ブランドの音質技術に注目
近年のプロジェクターはスピーカーを搭載していて、音質や音量もサウンドバーなどに引けを取らない製品が多数あります。とくに超短焦点タイプの場合、設置位置は視聴者の真正面かつ画面の下あたりなので好都合。音が画面方向から聞こえると違和感も少ないものです。
また最近ではサウンドバーと同様に、前方に設置したスピーカーのみで包み込まれるようなサウンドを実現するバーチャルサラウンド技術を搭載した製品や、オーディオブランド監修の高音質スピーカーシステムを搭載する製品も多くありますので、サウンド面でも満足度の高い製品が増えています。こだわり派の方ならHDMI ARCやBluetooth接続を利用して、別のオーディオシステムに音声を伝送することもできます。
Q4:テレビとの置き換えは面倒?
A.設置の自由度はむしろ高まるケースも!
超短焦点タイプの場合、テレビとほぼ同じ場所にそのまま代替して設置できます。本体の奥行きに加えて映像を大きく映し出す場合は壁から離す距離も長くなるので、寸法関係の確認は必要ですが、映像を見ない時は本体がコンパクトなので部屋が広く感じられるでしょう。
機能面では各種映像配信サービスに対応し、本体のみでコンテンツの再生が可能な “スマートプロジェクター” も登場しています。サービスによってはスマホで見たい映像を選んでキャストも可能と便利です。またHDMI入力端子を搭載している製品なら、チューナー内蔵レコーダーを接続するとテレビ番組の視聴も可能。HDMI接続なら電源や音量操作も連携するので、テレビと同様に一つのリモコンで便利に使用できます。
- 本体にGoogle TVなどのOSを搭載する “スマートプロジェクター” なら、本体のみでコンテンツ再生まで対応。地上波放送をあまり視聴しないのであればチューナーの位置を気にしなくてよくなり、インテリアとの兼ね合いにも有利です。画像はGoogle TV搭載のXGIMI「MoGo 3 Pro」ホーム画面例
Q5:インテリア性を損ねてしまう?
A.サイズやデザインを選んでインテリアにマッチさせよう!
まず、プロジェクターはテレビと比べて本体が小さいので、あまり目立ちません。テレビは見ない時も画面サイズ分の「黒い四角」が存在しますが、プロジェクターなら映像を映しているときもそうでない時も、部屋が広く感じられるはずです。高性能な超短焦点プロジェクターの場合、本体サイズもある程度のボリューム感がありますが、前面にファブリック素材を採用するなど、インテリアとの馴染みを考慮した製品もあります。希望や予算に応じて見比べてみるとよいでしょう。
映像の明るさなどスペックを重視するか、あるいはコンパクトさを重視するかで製品選びは大きく変わります。ご自身の予算や希望を整理すれば、ぴったりな1台が見つかるはずです。
- (画像左上から)たとえばAladdin X「Aladdin Marca」はナチュラルなカラーリングとファブリックで覆われた筐体デザインが特長的。LGエレクトロニクス「HU915QE」も前面にファブリック素材を採用してインテリアとの調和に配慮していますが、3,700ルーメンの高輝度も備える実力派モデルです。ほかエプソン「EH-LS650」はシンプルなデザインにブラック/ホワイトの2色展開で、インテリアのテイストに合わせて選ぶことができます